#03
1999.11.28
泉原(大阪府茨木市)〜竜仙峡〜萩谷(大阪府高槻市)
001
槍・穂高で満足したからか、
仕事が忙しかったからか、
9・10月とあっという間に過ぎて、
11月も終ろうとしている。
たまったストレスを和らげるべく、
おにぎりとバーナー・カップをかばんに詰めて、
朝家を出た。
夏に大阪側の自然歩道の起点から茨木の泉原まで歩いたので、
その続きを行くことにした。
現地までは前回の帰路を逆にたどれば良いので、
迷うことはなかった。
11時48分泉原西到着。
斜面地の集落泉原の坂を少し登ると、
集落のなかを自然歩道は貫いている。
泉原には大学時代の恩師が住んでいるのだが、
番地だけを頼りに家をさがすのは不可能だったので、
先に進むことにした。
道標を頼りに進むと、
集落の外れから次第に山中に入って行く。
泉原集落の水田が途中まで続き、
両側に木々が迫ったのも束の間、
目の前がまた大きく開けた。
府道と水田・・・
上音羽の集落の近くらしい。
水田をはさんで府道と平行に歩く。
右手は山だが左手は車・・・
右の色づいた木の葉だけを見ながら歩く。
突き当たって上音羽集落。
12時半くらいやったと思う。
002
上音羽で府道と合流・・・する手前で、
自然歩道はソッポを向くように、
Y字路を斜め後ろに向かっている。
山のなかに進んでいるので、
静かな道になったかな・・・と思ったらいきなりバイク。
轍があるので車が乗り入れ出来るみたいだ。
山中に入っていき、
らしくなってきたとたんに左の斜面に不法投棄のごみの山。
「ここは私有地です。
ゴミをすてないで下さい。」
と書いてある所は道中必ずゴミが捨ててあった。
あーもー何やろうなぁ・・・
右手が開けて軽い下り、
眼下に道路が見えたらそこは忍頂寺スポーツセンター。
ガードマンのおっちゃんに断わってトイレを借りる。
時間は12時49分。
今日はどこまでいけるかな。
府道沿いに変則交差点まで進む。
交差点名「忍頂寺」バス停もある。
ここから茨木まで帰れるがまだ序の口だから先に進む。
交差点の突き当たりに鳥居と石段、
側に自然歩道の標識。
矢印は上を指している。
両側には桜・・・春はきれいに違いない。
家族連れと一緒に上がり始めたが、
気が付くとぶっちぎっていた。
景色を楽しむ位の余裕を持とうと反省。
石段は途中で迂回してきた車道と合流して終った。
ここからはこの舗装路を登る。
気分は半減、
おまけに後ろから車に抜かれる。
途中目当ての紅葉もあったが、
暖かいせいかちっとも鮮やかじゃない。
中腹で休憩していたら、
荷台に若いのが3人位のった軽トラが過ぎて行った。
『山頂のはずなのに上はどうなってんねやろ?』
すこし上がったところに宝池寺という寺があった。
舗装路はどうやらここまでで、
軽トラはここに止っていた。
が、
人気が全然ない。
気持ち悪い境内を抜け、
細い道を進む。
すぐに開けて13時22分竜王山頂上着・・・といっても普通の公園だ。
ここにさっきの軽トラ軍団はいた。
掃除をしているようだ。
頂上が平らな公園というのも何か変やな、
みるとコンクリート造の小屋があり屋根が展望台になっていた。
高い所が好きなので、
構わず登ってうえで昼食。
寒いのでスープを沸かして飲む。
展望台の先は斜面になっていたが、
途中にシーソーやら滑り台やらがあって何か変だった。
003
13時45分、
さっきの家族が上がってきて、
写真を撮っているのを横目に先に進む。
公園を抜けると細い丸太階段の長い下りだ。
傾斜がさっきの登りよりはるかにきつい。
眼下に集落、
谷の向こうの黄色く色づいた山肌、
久しぶりのスケールの大きな(少しだけやけど)景色を楽しむ。
階段がとぎれたところで舗装路に突き当たる。
アスファルトの下り坂を延々と谷に向かって歩く。
この東海自然歩道は本当に靴の選択に困る。
さっきまでの急な丸太の階段道からいきなり舗装路に変わるからだ。
馴らしでハイカットの登山靴をはいてきたら、
舗装路でえらい目にあわされた。
足首が完全に固定されるハイカットで長時間歩くと、
水平方向のズレで足がハレてきたからだ。
ここ竜王山下の車作(くるまづくり)周辺も、
延々とアスファルトの「自然歩道」が続く。
御所車の車輪を作っていたから名付けられた由緒有る「車作」集落の、
歴史に浸る余裕もないまま歩き続ける。
ようやく谷筋の安威川までたどり着いた。
時間は14時24分。
004
足の痛みにすっかり弱気になったので、
地図に載っている「竜仙峡」のバス停をさがす。
駐車場と公衆トイレの側にバス停発見。
さて次は・・・1日2本?しかも日曜だけ?
次は16時37分?
待ってられるか!!
ここで帰ったら次ここに来られへん。
先に進もう。
(しかしバスは怖いな)
ガイドを見れば分かるのだが、
ここからコースは2つに分岐している。
桜並木の林道を抜ける「一般コース」、
竜仙の滝を見ながらけわしい山道を進む「健脚コース」。
『健脚』という言葉に弱いので迷わず滝見のルートを選択。
一般コースは車作大橋を渡ってすぐ府道と分かれるが、
健脚コースは府道沿いにかなり遡り、
後ろからすごいスピードで通る車と、
歩道のない狭い白線部分に嫌気がさしたところにひっそりと始まっていた。
さすが健脚コース、
入ったところからすごい落差で登る。
誰も通らないのか足元が落ち葉で見えない。
ルートも分かりにくいなぁ・・・
などとぼやきつつ、
足のいたみも忘れて楽しんで進んでいた。
14時50分、
竜仙の滝着・・・えっ・・・すごい人。
20・・いや30人以上はいるで。
この人達が進もうとしているほうに一列で上がっている。
列の最後の責任者らしきひとが謝ってきたがしかたない、
どうも高槻市と茨木市の市民登山2団体がカチ合ったみたいだ。
鞄をおいて見えなくなるまでここで休憩。
岩上で湯を沸かしコーヒーを飲む。
木々の隙間から黄色い山肌が見える。
鳥の鳴き声と滝の水音だけのなかで飲むコーヒーの何とうまいこと!!
これもちょっとした贅沢かもしれんな。
15時10分、
もういいやろ。
出発。
手を使わないときびしい登りが続く。
10分も経たないうちに登りは終り、
山中を右左と振り回されて、
舗装路や田んぼが見えると、
高槻市萩谷の集落が見えてきた。
15時40分中萩谷バス停着。
年配のハイカーが5・6人だけだ。
集団は先に進んでいったらしい。
ついてる。
バスの本数も多そうだ。
15時47分、
摂津富田行きのバスに乗る。
殆ど貸し切りや。
と思ったら先の「萩谷運動公園」停留所にさっきの集団がいた!!
一瞬にして満員・・・しかも前におじいちゃん・・・席ゆずらな。
あーしんどいなぁ、
うわぁまだ途中からいっぱい乗ってくるで・・・
道も混んでるやん・・・
16時30分、
JR摂津富田駅着。
やっぱりバスは怖かった。
■and...追記
健脚コースは府道出合に「中萩谷」というバス停があり、
ちょうどゴールに最適・・・かと思われるが、
ここから府道沿いにさらに進むと集落を抜けたあと、
「萩谷総合公園」のでっかい敷地に突き当たる。
自然歩道は敷地内を通ってさらに先に続いているが、
この公園の入り口に先ほどのバス路線の停留場がある。
おまけにここが「一般コース」との合流点になっている。
ここまで進んだほうが後が楽。
■access...アクセスデータ
大阪梅田から・・・
梅田<地下鉄御堂筋線・北大阪急行>千里中央(約30分)
千里中央駅前<阪急バス7番乗場余野行>泉原西(約30分)
※バスは1時間に1本しかないので注意
萩谷から・・・
萩谷<高槻市バス>JR富田駅(約30分)
※こちらはさらに少なく1〜2時間に1本。
富田<JR>大阪(約30分)
■equipment...今回の装備
ワンバーナー(ガスは110gの小さいヤツ)
コッヘル
コーヒーとスープ(インスタント)
バナナチップ(ファミマで売ってる無印良品の)
ミネラルウォーター(千里中央で購入)
■map...ガイドマップ
竜王山〜車作間と、
「健脚コース」はもろ登山道。
しっかりした靴が必要。
泉原〜上音羽間は、
里山の風情が楽しめる。
ここも大阪とは思えない。