out-door
 hike 
#036
2005.08.06
川原(三重県北勢町)〜川原越〜養老の滝(岐阜県養老町)


川原越(県境)

00
8月に入り早々に休みを取って3連休にした。
初日の午前中に病院へ行き、
午後から自然歩道を進めることにした。
前回(5月)にゴールした北勢町川原へのバスが極端に少ない。
バスの始点三岐鉄道阿下喜駅へは桑名から列車が出ている。
朝8時15分のバスの次は12時台やから、
桑名泊で早朝を狙うことにした。
2日係りやから、
今年から土日含み限定になった乗り放題切符を木曜日の内に購入しておいた。

01
夕方には桑名周辺に到着するので、
崩壊のため通行止めやった湯の山温泉蒼滝脇の登りを済ませることにした。
14時に奈良を出て特急で16時に四日市で途中下車、
バスに乗り換え湯の山温泉に着いたのが17時。
明るいうちに登山道から滝上の蒼滝茶屋に向かう。
通行止めの看板はなくなっていた。
さらに進むと綴れ折の石階段が続く。
途中に石と土が新しい部分があり、
ここかと考えるまもなく滝の傍に着いた。
ほんの2〜3分の部分のためにまたここまで足を運んだことになる・・・
金曜日のせいか遅いせいか人は誰もおらんかった。
暗く静かなところで見る滝は、
素晴らしくもあり、怖くもあった。

02
来た道を戻りバス停につくと17時30分。
最終のバスまで1時間あったので温泉に入ることにした。
近くに「鹿ノ湯ホテル」があったので入る。
2階分登ったところにフロント。
風呂だけの利用を告げる。
時間外で一度断られたが、
無理を聞いてもらい入れることになった。
しかし1000円・・・高くついた。
石をくり抜いた湯船の露天なんかもあり、
バスの時間までゆっくりくつろいでホテルを出た。

03
四日市に戻り桑名に向かう。
金曜日のせいなのかビジネスホテルに空室がない。
にわか雨が降る中3軒目にしてやっと落ち着くことが出来た。
明日のために三岐鉄道の接続とコンビニの位置を確認して、
飯を食いに行った。
駅前は8時に閉まる店が多く、
開いていたラーメン屋に入ってビールを呑み食事を取った。
コンビニで酒を少し買い、
ビジネスホテルにある大浴場で汗をもう一回流して、
一杯呑んでベッドに横になった。

04
朝。
乗るべき列車は6時51分発。
ホテルの朝食は6時30分から。
早く起きてまずコンビニで昼の食料を確保、
荷物を整えて朝食。
45分にチェックアウトして列車に滑り込んだ。
三岐鉄道北勢線は「特殊狭軌」と呼ばれる、
新幹線の約半分の762mmしかない狭いレール幅の路線で、
車両も小さい。
一両目は1人掛けが左右1列に並んでいるだけや。
1番前に鉄道ファン?の男性が陣取り、
ホームの端で列車の前面を撮影していた。
途中長時間停車中にも反対側のホームから列車を撮影していた。
それくらい貴重な路線なんや。
運転手のおっちゃんは待機中に乗ってるおばちゃんと世間話をしてるし、
なんともローカル線やなぁ。
7時51分阿下喜駅に到着。
バス発射時刻は8時15分やから周辺を散策する。
員弁川の端の上から藤原岳を望むとうす曇ながら雄大やった。


しゃべってるのが運転手さん

05
バス停に行くとさっきの鉄道ファン?が時刻表を書き写していた。
桑名行きのバスが出るのでそれに乗って帰るみたいや。
交通手段に「乗る」事が目的な人もおるんやな。
川原行きのバスに乗る。
客は自分だけ。
運転手のおっちゃんと話をしながら進む。
鈴鹿山系にクマは出ない・サルとシカとイノシシは多い・
排水溝の整備が進んだせいでマムシが人里に流されて田んぼに出没する。
なんて事を教えてもらった。
しかも最近道端でマムシに出会ったらしい。
バス停がないスタート地点でわざわざ降ろしてもらった。
靴の紐を締めて8時40分スタート。

06
集落はすぐ終わり、
一度谷に下りた。
分岐がありまず白滝のある東林寺に向かう。
5分も歩かないうちに到着。
「養老の裏滝」と称される白滝は、
落差15〜20mくらいやけどきれいな滝やった。
草刈中の寺を離れると程なくして山道になり、
延々と階段が続く厳しい登り行程となった。
峠を越えるまでは登りが続くのは覚悟しとったけど、
運動不足を合わさって汗が噴出して喉が渇いた。
少しオーバーペースと思いつつお茶を飲む。
凍らせたお茶はこの猛暑の中で飲み頃に溶けている。
1時間ほど歩くと前が開けて林道が現れた。
東屋のある休憩所があったので10時5分休憩。
我慢しきれずに唯一のビールに手を出す。
まだ冷たく格別の味や。
おにぎりとゆで卵で燃料を補給。
喉が渇いているので食べるのに苦労した。


東林寺 白滝(裏養老の滝)

07
30分休憩して出発。
少し下って林道に合流。
併走して脇を階段で登りきったところにベンチと標識、
11時5分三重〜岐阜県境の川原越に到着。
ポストにフリーノートがおいてあったので記帳、
最後の日付が7月6日、
1ヶ月人が通って無い?
さらに気になる標識、
「マムシ・ヒル生息地につき注意」
・・・気をつける言うてもなぁ。
走り抜ける作戦で出発。
藪もひどく足元も悪い。
岐阜県側は道が悪いという情報通りや。
とにかく足元に注意しながら急ぐ。
階段をリズム良く走りたかったんやけど、
藪がひどいのと階段が一部崩壊しているせいで、
思うように進まず体力を消耗していく。
小休止を取って足元を見るとやはり山ヒルはおった!
こうなるとじっとしてられへん。
ヤツらはしたから登ってくるからな。
休むこともままならない状態で小走りに進むことは、
体力を必要以上に消耗し、
暑さも手伝い水分を多く取る悪循環にはまっていった。
下れば近いと思っていた行程も結構長く、
止まればヒルが登るこの地獄からなかなか抜け出せなかった。


「注意」っていうてもな・・・

08
12時前、
ようやく建物の屋根らしきものと走る車の音が聞こえた。
息が上がっているのと水が底をつきそうなので、
ここまでで最寄の駅を目指そうか迷った。
そこに後ろからサンダル履きの青年がTシャツ姿で登ってきた。
どうやらヒル発生地帯は抜けたみたいやな。
無事と思って靴をみたら1ヶ所ヒルにやられて靴下・靴が血まみれになっていた。
痛くは無いが血が止まらないのが厄介や。
ともあれ水の残りは予想以上に少ない。
一度水を探しに下に降りてみよう。
まだ昼やから自販機かコンビニを見つければ先に進めるはずや。
分岐を5分ほど歩くと幹線道路に出た。
見渡すと左手に喫茶店が見えた。
近づいてみると自販機がある!
喜んで見るとほとんど売り切れや・・・
売っているサイダーで喉の渇きを癒したが、
茶やスポーツドリンクが無い。
コーヒーでは辛い。
周辺を探してみよう。
1時間探してなかったらリタイヤや。
20分ほどでコンビニまで1.1kmの看板発見。
さっきの喫茶の向こうらしい。
目指すが遠すぎて見えない。
途中にトラックターミナルらしきものを発見。
自販機がありなんと1リットルのお茶まであった。
なんとか水分の補給は完了や。

09
13時20分ルート復帰。
あとは平坦と楽観して進む。
いきなり山に向かって登りだす。
おまけに蜘蛛の巣が顔面に直撃する。
藪がひどい。
耳元に蚊が飛び回る。
高低差が無い割りにコースがひどい。
標識は新しく比較的わかりやすいが、
道の整備は人の通りが少なすぎるせいかひどい。
藪に気を取られると顔に蜘蛛の巣が直撃する。
集落と平行に進んでいることが気休めにならないくらい、
里山散策からかけ離れた歩きやで。
14時10分林道と交差するところで小休止。
おにぎりとゆで卵とバナナで補給。
お茶はまだ半分残ってる。
さらに30分さまよう。
人家が増えて部分的に集落を抜ける。
14時50分赤岩神社到着。
御神体が赤い岩やからこの名があるそうや。
清めの水で口を潤し頭から何度も浴びてクールダウン。
あとは軽く流せば養老公園まですぐやろうな。

10
平坦な道を進むと公園内に入った。
テニスコート・駐車場を過ぎると滝道に出た。
人が少ないと思っていたが滝道にはたくさんの観光客がおった。
滝まで1.2kmあったがコースでもあるので惰性で何とか登った。
16時5分養老の滝到着。
良く考えれば2日で滝を3ヶ所回った。
この1.2kmを引き返し、
駅までさらに1.0km歩き、
近鉄養老駅に着いたのは4時45分、
疲れはピークに達していたが、
帰るためには3時間以上電車の旅が残ってる。


養老の滝

acccess
■川原
近鉄・JR桑名駅から三岐鉄道北勢線終点阿下喜(あげき)駅下車。
三重交通バス川原行きでやく20分終点川原下車。
コースまでは徒歩5分。
※川原行きのバスは1日7本。(2005年8月現在)
うち前半の発車時刻は、
7:20 8:15 12:17 14:57

■養老公園
近鉄・JR桑名駅から近鉄養老線で約40分養老駅下車。
公園まで徒歩30分。
(バス路線あるが未確認)

point
川原をスタートにするのは、
バス・列車の都合から日帰りは困難。
西藤原か美濃津屋を起点にして長丁場を一気に抜けるのが良い。

川原越岐阜側はマムシ・ヒル生息地。
雨が降るとヒルが大量発生するので、
天候に注意する。
(この日は前日に少し降った)
塩を塗ると良いと言われている。
ヒルの活動期は4〜9月と言われる。

マムシは出会い頭にならない限り向こうが逃げると考えられる。
避けるなら初春か晩秋を狙うほうが確実。
冬は降雪があるので軽装備は避けたほうが良い。
(冬のほうが藪が無くて降雪がなければ道はわかりやすい)

map

top home