#033
2004.08.13-14 紫香楽宮跡(滋賀県信楽町)〜柘植(三重県伊賀町)
キャンプ場より岩尾池を望む
00
久しぶりの連休やから、
長いこと残ってた信楽〜伊賀柘植の長距離区間を踏破することにした。
直前まで仕事がバタバタして用意もまともに出来ず、
疲れて当日も遅く、
目が覚め用意も不十分なまま、
コンビニで食糧を買い込んで電車に飛び乗ったんがもう昼前やった。
何度も乗換え信楽に着いたのが昼の2時や。
01
自販機と便所しかない紫香楽宮跡駅で準備を整え、
踏切を渡るといきなり山道で階段の連続。
下るだけと思ってたのに意外なアップダウン。
今回は長丁場やからテントも持参、
当然荷物は重く早くも汗が吹き出してきた。
車道沿いの道やから車の音が聞こえてくるから車道沿いなんは分かってたけど、
第2名神高速の工事現場になってるとは思わんかった。
工事現場の下を歩く
工事車両の通路を抜けると、
道は整備が行き届ききれいにはなってるが、
木が一本もなく日陰のない自然歩道には参った。
国道から橋が掛かり、
林道が抜けているはずが、
工事現場の真っ只中。
ハイカー以外通行禁止の看板が掛かってた。
休日やから人がゼンゼンおらん。
ただ一人、
車も人もおらん道をただ歩く。
現場事務所らしき建物も無人。
自動販売機を探すが・・・無い。
道は2車線で広いが誰もおらんせいでなんか寂しい。
500mほど歩くと、
細い林道に戻りホッとした。
02
林道に入っても、
バイクはおろかハイカーも会わん。
ガイドブックには「オフロードバイクに注意」ってあったけど、
心配なかった。
(工事中で通行止めになってたんは,後で分かった)
登りが続く林道の前が開け、
どうやら峠。
貴重なビールを空けて一服。
ぬるくなってたが格別。
勢いでおにぎりとウインナーも食う。
ここまで誰もすれ違ってない。
15分休んで出発。
砂利道を下り舗装路に出る。
車は走らない。
気のせいか路面が荒れている。
手入れされてない?
結局人家が見えるところまで車は通らなかった。
03
15時40分頃、
川の中で遊んでいる親子発見。
久しぶりの人や。
田んぼが見えると家も多くなる。
「新田」集落に到着。
バス停もあるが、
店はおろか自動販売機もなく、
人はおるのに補給ができなかった。
結局集落を抜けて歩く事20分、
16時20分岩尾池キャンプ場着。
他に3組位。
少し離れてテントを設営。
池の畔でいい感じやったけど、
側の道に車が結構通ってうるさかった。
それを除けばトイレもあるし問題なし。
1時間ほど池の畔でぼーっとしたあと、
ラーメンとおにぎりで夕飯。
水の残りが気になるが、
ここは最後のビールを空ける。
ぬるかったが旨い。
ウイスキーを持ってこなかったのは誤算。
道中に店が無いのは計算外やった。
04
夕暮れまで呆けてたが、
軽量化のために椅子もなく、
丸太には長いこと座ってられん。
仕方なくテントにもぐりこむ。
マットも無く毛布一枚ひいて横になった。
鳥と虫の声や、
花火の音が混じりあってにぎやかや。
始めは快適やったが、
夜が更けると少しずつ寒くなり、
周りの服やタオルを体に巻きつけて眠ることになった。
05
朝。
浅い眠りが続いた末の起床。
トイレの水道で顔を洗う。
残った食料で食事。
水の残りを気にしながらも、
コーヒーを沸かして飲む。
なんとも贅沢な気分やな。
今日の行程は長く、
ガイドによると道が迷いやすいらしいので、
早々に出発する。
少し道を戻り岩尾池の対岸に回り込む。
さっきキャンプしていた岸辺が見える。
トンネルを抜けて少し坂を登ると、
大沢池の休憩所。
池の傍のトンネル
そこで池と分かれて山道を高度を稼ぎながら進む。
峠を越えて坂を下ると昭和池に出る。
舗装された林道に替わり、
道沿いに民家が1軒、
中の犬にえらく吠えられた。
06
林が終わり田んぼが増えてきた。
家がぽつぽつ現れて8時15分上磯尾集落。
バス停で休憩。
時刻表を見ると昨日通った新田集落に向かうバスやった。
水分が心もとなかったので、
自動販売機を探すが無い、
人気の無い中歩いているおっちゃんに聞くが、
「自動販売機はこの辺りに無い。」
仕方ないので水を分けてもらえないか相談。
「それならお茶をあげる。ちょっとまてて。」
そういっておっちゃんは家に戻っていった。
上磯尾集落
おっちゃんの家は中央左寄りの家
冷えたお茶のペットボトルを持って来てくれたおっちゃんは、
「東海自然歩道か?頑張りや!」
といって去っていった。
こんな親切都会ではないやろな。
感動する一方、
もしも水分が無くなっていたら補給出来ん、
残っている水でどこまで行けるかを考えるとぞっとした。
07
集落を抜け明王寺をかすめて林道へ出る。
道沿いの資材置き場らしき空き地から、
いきなり犬が数匹こっちに向かって吠え出した。
今日はよく犬に絡まれる。
まあ繋がっている犬なら怖くない。
林道から広い県道を渡り、
階段を登ると、
最近造成したらしい工業団地に飛び出した。
山は切り開かれて、
取って付けた遊歩道に変わっていた。
工業団地を遠巻きに遊歩道を歩き、
何となく山の中に入っていく。
ほんの少し山歩きらしくなった後、
また県道を横切り、
その道沿いに田んぼを歩いて、
また県道を横切ったら、
9時25分、
上野川集落の伊勢廻寺に到着した。
08
境内の水道で手と顔を洗い頭から水を浴びる。
庭の水やから飲むのは遠慮する。
しかしこの集落にも自動販売機は見当たらんかった。
(結構探し回ったがやっぱりなかった)
滋賀県と三重県の境の峠を車に抜かれながら進む。
晴天で登り坂で水も少ないので気が滅入る。
峠を過ぎると三重県、
ここからは県境を歩く。
下りになったらすぐに車道と分かれ、
山に入っていく。
ガイドブックではこの辺りは標識も少なく、
道に迷いやすいと書いてあったので、
気合を入れて進んだが、
三重県阿山町の手作り標識が親切に整備されていたので、
迷うことは無かった。
道も消えかかっていると書かれていたが、
結構整備されていた。
ただし、
蜘蛛の巣がやたら多く、
何度も顔面直撃を食らい、
粘つく糸がテンションを下げ続けた。
枝を振り回しても、
色んな高さの巣は容赦なく体にまとわりついた。
09
山から集落を通過することを2度繰り返す。
11時、
民家の裏から東出集落にでる。
ここでも犬に吠えられる。
結構大きな集落で、
人も数人見かけたが、
自動販売機は無かった。
家が並ぶ県道を歩き、
外れでまた山に入る。
どうやら最後まで水には有り付けなさそうや。
道は細いが何とか行ける。
足元に亀が1匹。
のんびりと歩いていた。
左手にゴルフ場が見える。
プレーしているおじさん達から、
こっちは奇妙に見えたやろうな。
ゴルフ場が途切れると、
前にJRの線路・・・の向こうに自動販売機!!!
踏み切りは・・・無い。
しかしガードレールの切れ目が通れそうや。
電車は・・・まだ。
こっそり横切ってさらに車道を渡り、
自動販売機で目一杯ジュースを飲んだ。
そばの標識に、
「余野公園」
とあった。
ゴールはすぐか!
10
ルートに戻り工場の間を歩く。
どうも廃墟ばかりや。
人気がまったく無い。
高架になっている車道をくぐり、
脇の階段で車道のそばに出て、
線路を越えた後に階段を下りた。
目の前にD51。
余野公園12時33分着。
D51に乗って写真を撮る。
余野公園のD51
結構でかい。
ここで我に返って列車(電化されてへん)の時間を調べる。
13時・・・8分?
早足でギリギリやんか?
とにかく戻らんと・・・
11
余野公園からJR柘植駅までは直線で結構近い。
しかし最短距離では道は無く、
JRの線路しかないのでどうしてもルートを辿って、
山の辺ルート合流点から駅に向かわんとアカン。
合流点から駅までは一度通った道やから大丈夫やろう。
と思っていたら公園から合流点まで結構歩いた。
分岐を駅に向かって戻る。
いきなり道に迷ってしまう。
前とは逆向きに進んでいたから、
Y字路で道を間違えた。
これで8分の列車は微妙になった。
早足で進む。
山から抜けて家が見え出す。
JRの踏み切りの手前で時間切れ。
よく考えると13時26分に草津行きがあった。
それに乗って草津で友人OKAと会うのもええな。
とにかく駅に急ごう。
12
JR柘植駅に13時20分着。
まずはビールといきたいが、
ここは列車に乗るのが先や。
席に座ってOKAにメールを送る。
後は草津についてから・・・
列車が出発してしばらくすると、
OKAから返事。
「実家に帰っているから今大阪。」
・・・すること無いやん!
JR草津駅でビールを買い、
大阪に向かう道中に一杯やったのは言うまでもない。
one point
ここは関西エリアでは日帰りが最も困難で、
永い事手付かずにしておいた区間や。
歩いてみて思ったんが、
結構(ほとんど)店が少ない。
結局紫香楽宮跡駅にあった自動販売機のあとは、
余野公園の自動販売機以外ルート上には見つけられへんかった。
途中でお茶をもらわれへんかったらヤバかった。
ただ、
コミュニティーバスが新田・上磯尾集落を通っていたんで、
うまく使えば日帰りが可能かも知れん。
まあ、
2日かけて歩くには少し距離が短いが、
1日では無理やと思う。
access
■紫香楽宮跡
JR草津線貴生川駅から信楽高原鉄道で一駅。
(駅間はめっちゃ長いで)
貴生川までは、
JR関西線柘植駅乗り換えのルートと、
JR東海道線草津駅乗り換えのルートがある。
大阪からやと草津経由が早い。
(約1時間40分位・乗り換えのタイミングにもよる)
yukawaは奈良からやから柘植経由で2時間以上かかった。
■柘植
さっき同様大阪からやと草津から、
JR草津線に乗って終点が柘植。
電車の本数は1時間に1本位。
奈良方面からやと、
加茂乗換えで、
加茂から1時間から1時間半。
(対面の待ち時間による)
map