out-door
 hike 
#012
2000.12.03.sun
大岩〜鞍馬〜大原(京都市)

000
午前11時、
京都。
仕事を解放される。
せっかく京都まで来たので、
軽装備ながらも歩くことにした。
カメラ・靴は問題なし。
ただ地図がない。
京都はこれまでによく迷ったので何かないと心もとない。
そこで、
古本屋でガイドマップ(出来るだけ広域の)を入手。
コンビニで非常食と水分を補給して、
出町柳に向かった。

001
予想通りバスは1時間前に出、
次はその3時間後・・・つまり2時間待ちや。
なんせ1日5本しかないバスやからしょうがない。
13時20分まで飯を食って待つ。
(またなんぼも進まへんわ)
おまけに紅葉が尾を引き京都は人だらけ、
渋滞でバスは遅れて到着した。
上賀茂神社を過ぎるといきなり山に入り、
14時3分大岩バス停到着。


真ん中辺りが大岩バス停

何もない山のなかに下車するのを運転手は変な目で見た。

002
少し戻ると道は山に向かって登っている。
轍があるから車は入ってこれるみたいや。
なるほど丸太が積み上げているところを見ると、
ここも林業のための道みたいや。
さらに奥に進む。
北山トレイルコースと重複しているので案内が親切で分かりやすい。
(自然歩道は矢印だけで分かりにくい)
車の転回場所らしき奥に2台トラックが止まっていた。
荷台に山盛の丸太、
3人の男性に挨拶。
「3時間前に何人か登ったきりや」
・・・それ1本前のバスに乗ってきた人ちゃうん?

003
木々の合間に紅葉が綺麗。
近くは針葉樹やから深い緑のなかや。
細くなった山道を登ると、
14時30分、
夜泣峠に到着した。
ここからは下りやが、
落ち葉がすごく下の岩が見えない。
くじかないように気を付けて走る(?)。


下に岩があると危険やから走ったらあかん

一面落ち葉で道がないみたいや。
かろうじて落ち込んでいる溝になった道を進む。
目の前に目の覚めるような真っ赤な紅葉が見えると、
そこは二の瀬集落。


見事に赤いで

叡山鉄道を横切って集落にはいる。

004
ここから鞍馬まで、
鉄道沿いに車道を歩く。
人気がないのに観光シーズンやから車がやたら多い。
しばらく歩いて貴船口、
学校と駅以外目に付かない。
そしてまた山。
ぽつりぽつりと家が見えてきたと思ったら、
15時20分鞍馬駅前に出る。
駅を越えると観光客だらけや。
ここから叡山鉄道に乗って帰ろうかどうか迷ったが、
残すと大原から比叡山に登るのに中途半端な距離がのこる。
日没を気にしてさらに先を急ぐことにした。

005
駅を過ぎるとすぐに、
ルートは民家の脇を裏に抜け、
山に向かっていた。
観光もままならぬまま、
(遅くにやってくる自分が悪いんやけど)
すぐに山のなか。
すでに暗闇は近づいているのは山にはいると明らか。
数人とすれちがうが、
みんな鞍馬がゴールらしく、
これから山に向かう自分に疑惑の目を向ける。
15時35分、
薬王坂を過ぎ下り坂に。
古びたあやしいペンションのような建物の間を抜けて、
静原の集落に到着。
家は多いが店はない。
公園にトイレを発見したので休憩。
やがて車道と合流して、
静原上の町バス停に到着。
16時6分。
次のバスは17時20分や。
バスは奥まで走っていそうやから、
バス停伝いに先に進めばいつか乗れるやろ。
楽観して先に進む事にした。

006
先のバス停に着くたびに到着する時刻を確認して進んだ。
すると山に向かい始めた所で歩道が分岐した。
まあ時間はあるから大丈夫や。
途中でユズの無人販売があったので3ヶ100円で買う。
楽しい気分が少し戻ったが、
先で暗くなる道に不安が戻り、
足も自然と速くなった。
近くに車道の気配を感じながら登り続けると、
車道との合流点で江文峠に到着した。
16時32分、
バス停があったので時刻を確認すると・・・
真っ白!
どうも出町柳に戻るバスは分かれていた車道のどこかで終点になっていた。
あとは前に進むだけや・・・
(後に戻る気はさらさらなかった)

007
峠を車道沿いに越えると、
またいきなり山のなかに道は消えていた。
こんどはほんまに暗い。
急に心細くなって、
目をこらして走って下った。
下は水が流れ岩が転がっていたが、
これまでにない集中力で走りぬけた。
こんなところで転んで怪我をしていたらそれこそおおごとやったで。
しかし、
ごみ処理場らしき施設と神社の鳥居がみえると、
じきにさっきの車道に出た。
車道を横切ると民家が点々とする田園風景が広がったが、
その回りを楽しむ余裕がない。
夕闇がそこまで迫っていたからや。

008
大原の外れにさしかかったところで、
北山トレイルロードと分かれ、
左に折れてどうやら大原の中心地に向かう。
はるか前方に国道が小さく見えるが、
いつあそこに合流出来るのか分からん。
田んぼのなかを歩いていくと、
またさっきの車道に合流した。
こんどは道なりに歩くので、
後ろからくる自動車にビビリつつ進む。
まだ集落ではあるが観光地の雰囲気はない。
回りは薄暗くなりかけたとき、
寂光院の入り口に到着。
17時10分。

009
東海自然歩道は無常にも、
比叡山には一直線に向かわず、
大原をぐるっと回って後にする。
右手に比叡山を望みつつ進んでいたのに、
あわれ左手の寂光院にむかってルートは続いていた。
時間も時間やから観光客もおらんし店も開いてない。
歩くこと10分、
寂光院の入り口まで来たが暗いので中には入らなかった。
後は一筋向こうをバス停に進むんやけど、
閉まっている土産ものやの中を歩くのは寂しい限りや。
17時20分、
大原バス停着。
ここまでの静かさとは裏腹にバス停は満員やった。
座ることも出来ずに山道を京都の市街へと帰ることにした・・・

map...

data...(2000.11.05現在)

大岩へのアクセス
大阪京橋〜(京阪電鉄特急約60分)〜出町柳
出町柳〜(京都バス37系統雲ヶ畑岩屋橋行き40分)〜大岩
※このバスは1日5本しかないので時刻に注意。
※土日は8:10・10:40・13:20に乗れないと苦しい。

大原へのアクセス
同じく出町柳(京都駅始発)〜(京都バス約30分)〜大原
※1時間に3本程度やけど利用者が多いので座れないかも。

じっくりと歩きたい人は、
大岩から夜泣峠を越え、
二の瀬で叡山鉄道に乗り鞍馬に向かい、
散策をした後大原に向かうと、
アスファルトの車道歩きは少なく済む。
普通は大岩を出発点に選ばないが、
鷹峯から大岩まではアスファルトの民家・車道歩きが、
延々と続く退屈なコースやから、
山中を散策するなら時間に気を付けて大岩まで出かけるのが良い。
ただし大岩周辺には店はもちろん人家もないので、
補給はバスに乗る前に必ず済ませる事。

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