out-door
hike

024 八ヶ岳 2007.10.13-14
赤岳・横岳・硫黄岳


赤岳山頂 行者小屋より望む

00
北岳から帰って1週間ほどで、
友人okaからメールが届いた。
「八ヶ岳9月末か10月始めに登ろう」
何ともハイペースやけど、
年間3座は登らんと完登は難しいから、
もちろん喜んで実行や。
10月13・14日に日時だけは押さえて、
あとは直前まで準備。

01
前日12日金曜。
いつもよりかなり仕事場を抜け、
22時半に滋賀県のoka邸に到着。
早々仮眠。
彼の息子(Jr.)の横で2時前まで眠って出発。
今回も去年秋の焼岳と同じく、
oka嫁・娘(お嬢)をくわえたoka一家と全部で5人。
彼の車に乗り込んで信州を目指した。

02
中央道を諏訪南で降り、
最初のコンビニで朝・昼の食料と行動食、
水分を補給して美濃戸口へ向かう。
そこからダート道(あり得ない悪路!)をさらに奥に進んで、
美濃戸のやまのこ村駐車場到着。
道中の悪路の割りに普通乗用車が多かったのは意外。
ここで装備を整え6時50分出発。(相対高度1540m 以下同じ)
行者小屋を経由して文三郎尾根から赤岳山頂を目指す。

03
8時、
途中の沢のそば(1890m)で休憩。
子供二人はすれ違う人たちに人気。
やはり保育園児と小学2年生が、
ここを登っているのは驚きやな。
軽くお菓子を食べてさらに1時間歩いて、
行者小屋(2200m)9時10分到着。


行者小屋 oka越しに横岳

真上に稜線が望める景色の良い小屋や。
ここでトイレ休憩とラーメン用の水を補給。
勾配が明らかにキツくなるので、
沢はここまでやろうから水はこの先貴重や。

04
文三郎尾根を登る。
鎖とラス(鉄の網)の階段が延々続く。
上を見るとイヤになるのでとにかく足元を見てゆっくり高度を稼ぐ。


文三郎尾根 ラスの階段

後ろを見ると徐々に景色が開けて綺麗になるのが爽快。


文三郎尾根より 横岳稜線

10時35分山頂の稜線(2600m)に出た。
赤岳山頂は目の前やけど、
はるか頭上でかなりの急勾配や。


赤岳頂上直下の登り

後ろに阿弥陀岳<標高2805m>も見えるが、
こっちも急勾配で登ってた。

05
鎖を伝って岩場を子供たちも元気によじ登り、
降りてくる方を交わしながら、
11時15分八ヶ岳最高峰(2760m)の赤岳山頂<標高2899.2m>到着。


赤岳山頂 標章に立つJr.と登るお嬢

幸い天気も良く、
周囲の景色も最高に良かった。
麓に広がる裾野の広大さも八ヶ岳の魅力で、
少し黄色くなった木々が広がる様子は、
感動モノや。
今回もはるかかなたに富士山を見る事が出来た。


遥か富士山

なかなかツイてるな。

06
すぐそばに赤岳頂上小屋(2740m)があるので、
稜線の強風を避ける場所を探して昼食。
恒例のカップラーメンとおにぎり。
今回はトマトベースやから、
チーズをちぎって入れて、
おまけにポテトスナックを入れてお湯を注ぐ。
なかなかイタリアン?な味で美味かった。
食後に飲むバーボンのお湯割りも体を暖めてくれて良し。
山頂ではやっぱりビールよりバーボンが呑みやすい。
気圧のせいかビールが苦く炭酸がクドく感じる。

07
12時30分小屋出発。
横岳を目指すが見る限り岩場が続く難所。


赤岳天望荘と横岳稜線 難所やで

とにかく鞍部まで下ると赤岳天望荘(2595m)があるので、
ここでバッジを買う。
風力発電のプロペラが勢い良く回っていた。
小休止を取って12時50分発。
横岳に近づくと岩肌が明らかに違い、
赤黒っぽいごつごつした岩の斜面が多くなった。
崖の横を鎖を伝って進み、
L型アングルのハシゴで急な斜面を登ったり降りたり。


滑り落ちれば洒落にならん鎖場

すっかり息が上がってしもたけど、
子供は依然元気。
どんどん先に進む。
oka嫁も完全に息が上がってお互いに最後尾を譲り合う始末や。

08
13時55分三叉峰<標高2825m>を通過して、
大権現(2670m)<標高2829m>到着。
稜線は延々続きどれが山頂か分からん。
とにかくここで記念撮影。
まだごつごつした稜線は続く。
登りでは息が上がり、
下りでは足場が悪い。
ひとつ超えるとまたひとつ現れる岩の塊にウンザリしながら、
14時35分台座の頭<標高2795m>到着。
ここに横岳2829mの標識があった。


横岳標章とお嬢

地図を見間違えたかどうか、
とにかく疲れてたので分からないが、
とにかく記念撮影。
稜線を全部歩いたなら頂上は踏んでいるはずやから問題なし。
ここで休憩。
お湯を沸かしてコーヒーを飲む。
暖かいものがあるのと無いのとでは、
道中の快適さがまるで違う。
やはりバーナーは必需品やな。

09
台座の頭を過ぎてしばらくすると、
岩場が無くなり穏やかな斜面に変わった。
硫黄岳のエリアに入ったようや。


硫黄岳小屋と山頂

変わり目でザイルにつながった、
7〜8人の年配の方のパーティーとすれ違った。
岩場が連続する横岳の稜線、
全員をザイルでつなげて歩くのが安全なのか?
山には年配の方が多いけど、
多数の年配の方に対して少ないガイドさんのツアーが、
一番危なっかしいと思う。
(小さな子供連れも逆にそう思われているかも知れんが)
ともかく緩やかになった稜線を、
鞍部まで下ると、
15時5分硫黄岳山荘到着。
雲が上がってきて回りが少し暗くなってきた。

10
トイレ休憩と水分補給をして出発。
緩やかな登り斜面をケルン(石積みの標章)を数えて歩く。
oka嫁が遅れだす。
かなり消耗した様子や。
硫黄岳のピークを過ぎると後は下るだけやから、
あとは時間の問題だけや。
途中で子供たちが迎えに行き、
荷物を持ってあげて登ってきたのには感動した。
okaが自分の荷物+Jr.のザック、
Jr.が嫁のザック(35Lあったはず すごい)を持って歩く。

11
15時40分(2640m)硫黄岳山頂直下に到着。
嫁をそこに残して頂上<標高2760m>まで行って写真撮影。


硫黄岳山頂 見掛けによらず疲れてます

携帯の電波が届くので、
今晩泊まる赤岳鉱泉に連絡して送れる旨を伝えた。
白い岩肌が雪のように見える稜線を過ぎると、
一気に下って林の中に入る。
下っているが周りが見えないので位置が分からん。
鳥の鳴き声に子供たちはビビリながら進む。
日が暮れかかった17時過ぎ、
目の前に明かりが広がり赤岳鉱泉(2065m)到着。

12
小屋には人がメッチャおったけど、
小屋の規模が大きいので、
混雑はそれほど感じなかった。
おまけに個室を予約していたので、
荷物を置いてゆっくり出来た。
小屋のスタッフの計らいで、
着いてすぐ夕食を用意していただいた。
メニューをみてびっくり、
・ビーフシチュー
・ツナとパスタのサラダ
・具沢山のポトフ
・レタス
・パイナップル+ヨーグルト
・キウイと梨
保存食中心のこれまでの山小屋ではあり得なかったラインナップや。
個室は別テーブルで食事させていただいたので、
もう文句の言い様がなかった。

13
ここは「鉱泉」というだけに、
風呂がある。
温泉と違って常温なので沸かす必要があり、
入浴時間に制限があるが、
とにかく汗を流せるだけ有難い。
大人5人も入れば身動きが取れないような湯船やけど、
これも贅沢やった。
部屋に戻って焼酎とバーボンで酒盛り、
子供たちは依然元気やけど、
疲れも手伝って9時前には爆睡してた。
ほんで、
気が付けば朝4時半、
早出の方の足音で目が覚めた。

14
朝食は普通のシャケに味噌汁・海苔・生卵・グレープフルーツ、
おいしくいただき個室でゆっくり準備して、
朝7時45分小屋を出発した。


赤岳鉱泉 入り口看板にて

沢を下る爽快な下山路で、
ところどころ橋で沢を渡りながら下っていった。
ある沢筋だけ岩が間っ茶色になっていて、
硫黄臭がする。
さっきの鉱泉の源流ではないか?とoka嫁が言っていたが、
多分そうやろな。


岩が茶色い

大きな堰堤のそばに広場があり、
8時50分そこでお茶休憩。
湯を沸かしコーヒーとココアを飲みながらお菓子を食う。

15
ここから先は轍の残る車が通行可能なダート道。
のんびり歩くと1時間で美濃戸に到着した。


下山完了 やまのこ村着

やまのこ村でバッジを買い足し、
一息ついて美濃戸を後にした。
原村で温泉に入りお土産のリンゴを買い、
中央道を伊那まで戻って恒例?のローメン・ソースカツ丼を食べに行った。
今回は馬のモツ煮込み定食にしたが、
なかなか美味かった。
帰り道駒ケ岳パーキングでお土産を買い足して、
ゆっくり家路についた。

one point
美濃戸口までは中央道諏訪南インターから30分くらい。
バスもここまでは通っている。
補給はインターそばのコンビニが最後。

美濃戸駐車場は早く行かないといっぱいになるが、
赤岳鉱泉に止まる場合、
ネットで申し込んで出力した用紙を持っていけば、
駐車代金の割引があるそうや。
美濃戸口〜美濃戸はかなりの悪路。
普通自動車ではかなりキツいです。
底を摺るのがいやな方はやめた方がいいでしょう。

(update 071021)

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