out-door
hike

044 薬師岳 2012.10.20-21

恒例の友人okaとの夏山登山・・・のはずが、
予定が会わず延びに延びて結局10月。
色々調べてもらったら、
山小屋が何とか営業しているようなんで、
薬師岳に決定。

19日金曜日。
仕事を終え速攻帰宅、
バタバタと準備して滋賀県のoka宅へ。
合流して小五のお嬢と一緒に3人で出発。
okaの息子のJr.は中学生になり、
少年野球の試合に出るため、
残念ながら不参加。

夜中に高速で富山に向かい、
立山の手前、
ゲートの閉まった有峰林道入り口に4時前到着。
1番乗りやけどゲートに「クマ多発」の文字。
ビビって車にこもり5時半まで仮眠。
朝飯を食べてるうちに6時、
林道のゲートが開く。

改修・拡幅工事中の荒れた路面を進み、
折立登山口到着。(標高1,350m)
早々に準備して6時半発。
管理事務所のおっちゃんに聞くと、
登山届は山小屋で書くらしいのですぐ出発。

気温は低くヒンヤリと寒い。
「クマ多発」の文字が心に残り、
何となく神経質な感じで先頭を行く。
初っ端から「太郎坂」という木の根道の急登。
一気に体が暑くなる。

この道を通るのは6年ぶりやけど、
こんなに長かったっけ?
という位に延々と坂が続く。

6年前の記録はこちら
http://www2u.biglobe.ne.jp/~toy-vox/hike-100mt-kurobegorou.html

登山口周辺は紅葉しているけれど、
楽しむ余裕なし。

6年前この辺りの大木の根元にあった、
「アラレちゃん」の絵を探すも、
どこにもなかった・・・
なんだかさみしい。

勾配が緩やかになった頃、
ようやく7時40分三角点到着。(1,871m)
結構なハイペースや。

ここで後ろから登ってきた男性が追いつく。
話すと日帰り登山の様子。
ならばこのペースは納得。
まわりの風景を写真に撮ってると、
立山と剱岳が見えた。
どこから見ても剱はかっこいい。

三角点から太郎兵衛平までは、
緩やかな斜面を登って行くように見えて、
実は谷を幾つか渡る。
最初の谷を越えたところに、
3色の縞模様に塗り分けられた柱がある。(1,934m)

勝手に「トーテムポール」と呼ぶ事にしているこれ、
何のためにあるかは不明やけど、
前に登った時もあった。
とりあえず写真に撮り進む。

緩やかな登りは、
石段と木道を組み合わせた快適な道。

しかしこのまま小屋前で行けると思ったら、
谷へと下る。
何度かガッカリした後、
五光岩ベンチ到着。(8:50/2,189m)

ここまで来ると太郎小屋はすぐそこ。
ギリギリ見える剱岳を見ながら小休止。
登りっぱなしなんでかなり疲れた・・・

良く整備された道を歩き、
程なくして太郎兵衛平の太郎小屋到着。(9:25/2,373m)

ここからは黒部源流の谷を挟んで、
黒部五郎・鷲羽・水晶岳がキレイに見えます。

大分早いがここで昼食?
コンビニで買った「富山ブラック」ラーメン。

スープがかなり黒く醤油味も濃いが、
胡椒が効きすぎて辛い印象。
しかし汗をかいた分の塩分補給に全部飲み干す。

小屋にチェックインを済ませ、
荷物を減らして小屋に預ける。
お腹も落ち着いた所で出発。

太郎平の緩やかな木道を抜け、
一旦鞍部の薬師峠キャンプ場へ降りる。(2,294m)
ここから涸れ沢を登るんやけど、
太郎坂の疲れで脚が進まん。
おまけに岩の周りに溜まった水が凍って滑る。

見るとokaも疲れが出てるみたい。
お嬢だけが元気や。
何とか沢を登り、
木道の薬師平で束の間の快適。
その先には山頂へ続く稜線が見える。

稜線に取り付き、
西側に回り込んで少し登ると薬師岳山荘到着。(11:40/2,701m)
しかし悲しい事に小屋は2週間前に営業終了、
すべて木板で閉ざされてました。

脚の疲れがひどくなってきたので、
ベンチを拝借して小休止。
ここからは槍ヶ岳・穂高連峰が良く見えます。
槍の姿はいつ見ても感動します。

ここからが本格的なピークハント。
山頂付近は黄土色のガレ場が続くので、
遠目に白い雪をまとった山のように見えます。
森林限界を越えているので、
植物も少なく荒涼としてます。

目の前に大きくそびえる山塊のてっぺんに見える祠を目指し、
ジグザグに登って行く。

脚が上がらないので少しずつ前進。
okaもペースが落ちているみたいや。
お嬢だけが元気で、
どんどん登る。

ようやく祠とケルンのある天辺に登り切った!(12:20)
・・・と思ったら様子が変。
誰もおらん。
見渡すと東にここより高いピークがある?

人影も幾つか確認。
地図をもう一度見ると、
向こうが頂上か・・・

okaもショックを受けたらしく、
そこからの足取りはお嬢以外は激重。

稜線をトボトボと歩き、
ようやく山頂到着。(12:35/2,926m)

とりあえず記念撮影。
三角点にタッチ・・・しようと思ったら、
先客のおっちゃんが腰をおろしてたので、
まずは2度目の昼飯。

おにぎりを2つ食べ、
太郎小屋で沸かしたお湯でコーヒーを入れる。
寒い山頂(3度)でのむ暖かいコーヒー、
これが何とも美味かった!

祠にお参りし、
三角点に無事タッチし、
周りの景色を楽しむ。

剱岳や槍ヶ岳は雲に隠れたが、
五竜・鹿島槍が遠くに見え、
反対側は有峰ダム湖の向こうに富山の街が見えた。
天気に恵まれたとつくづく実感。

跡から登ってきた方がお嬢に向かって、
「君が噂のスーパー小学生?」
と尋ねる。
小屋で小学生が登っていると噂されてるみたいや。
この時期に登る子供はほとんどおらんので、
話題になってたんかな?

さて下山。
下りは楽勝かと思ったが、
疲れた脚では思う様に進めない。
気がつくとヒザも痛くなりさらにペースダウン。
それでもこわごわ進む。

薬師岳山荘付近で団体の方々とすれ違う。
年齢恰好バラバラやけど、
皆首から名札をぶら下げてる。
同じグループのようやけど、
今から登って明るいうちに戻れるんか?

黙々と歩いて最後に涸れ沢で水を汲み、
15時太郎小屋に帰還。

バッジと手拭いを買い、
部屋に案内してもらうと、
何と個室。
(3畳一間やけど山小屋ではかなりの贅沢)

太郎小屋はこの週末でシーズンオフに入るため、
寝床のほとんどの畳が上げられ、
泊る人もほとんどいない。
場所取りでギスギスするピーク時とは大違い、
のんびりと外のベンチで乾杯。

明日のお茶を沸かしながら、
缶チューハイで乾杯した後、
okaが担いできた滋賀の日本酒を燗して呑む。
肴はホタルイカの煮干し。
何とも贅沢なひと時です。

ほろ酔いで座っていると、
団体の方が続々と帰ってきました。
暗くなる頃までには皆戻ってくるとの事でした。

夕飯までダラダラ呑み、
18時に食堂へ行くと、
さっきの団体さんが揃ってて、
何やらイベントの予感。

小屋営業最後の週末、
閉山祭がおこなわれているようで、
関係者(さっきの団体登山の方)の感謝祭に、
同席させていただけた様です。
山頂にあった薬師如来像を麓に降ろして、
シーズンの無事終了を感謝するのが恒例との事。

役所の方や小屋関係の方の挨拶、
全員で焼香をした後、
ふるまわれた缶ビールで乾杯!

後は宴会!
小屋に残っている酒は飲み放題!
ヤカンに入ってるのは日本酒!

自分たちの席の周りは、
偶然泊った人ばかりで、
このラッキーを互いに称え、
杯を交わして乾杯しました。

しかし、
夕方ずっと呑んでたんで、
かなり苦しい。
お嬢も子供一人で宴会に居るのが辛そうや。
缶ビール1本、
チューハイコップ1杯、
日本酒を湯のみで3・4杯呑み退散。

ダウンを着て外に出る。
かなり寒いので0度位かも。
空を見ると満天の星。
天の川・昴もシッカリ見えるほどの星の多さに感動!
流れ星・・・出てましたが自分は見つけられず。
首が痛くなってきたので部屋に戻ったら、
一瞬で眠ってしまった。(20:30頃?)

喉の渇きに何度か目覚めるが、
十分眠って5時半起床。
少し二日酔いな感じがしたけど朝食をシッカリいただき、
日の出を写真に収めて部屋に戻る。

もう登らないので1時間ほど、
コーヒーを飲んでのんびり準備をして太郎小屋出発。(7:40)
今シーズン最後の営業をする小屋の中は、
とても静かでした。

あとは下るだけ。

と言っても長い。
ものの30分ほどでヒザが悲鳴を上げる。
お嬢は一晩寝て復活したのか、
小走りでどんどん下って行く。

五光岩(8:10)・トーテムポール(8:55)・三角点(9:00)までは何とか頑張ったが、
太郎坂の下りには参った。
木の根のある急な下りはヒザに効く!
思わず一度滑って転んでもうた。

それでも紅葉に気を紛らわせつつ、
無事折立に到着。(10:00)
ハイタッチを交わし有峰を出発。
お土産を買い温泉につかって昼飯を食べ、
あとはのんびり帰路につきました。

update 2012.10.28

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