017 笠ヶ岳 2005.08.27-28
山頂と笠ヶ岳山荘
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夏の終わりの恒例の百名山。
今年は久々にokadaを誘い、
oka・okaJr.と計4人で登ることにした。
そろそろ近場が無くなってきたが、
奥飛騨に残っている笠ヶ岳に挑戦することにした。
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8月26日(金)午後10時。
滋賀県草津市のoka邸に集合。
眠っているJr.を車にそっと乗せ出発。
高速道路が延びたお陰で、
高山市にかなり早い時間に着いた。
コンビニで食料・水を補給して、
新穂高の無料駐車場に着いたのが27日午前3時過ぎやった。
駐車場はすでに一杯で、
何とか場所を確保して仮眠についた。
02
朝、小雨。
目が覚めると周りの車はさらに増え、
停められない車がウロウロしていた。
そんなことは気にせず、
朝飯を食った後準備を整えて6時に車を後にした。
(高度計の読み970m)
昔穂高〜槍に登ったとき以来の新穂高のバスターミナルを過ぎ、
今回は左俣林道を登山口まで歩く。
自動車通行可能の路面やけど、
管理車両以外は通行止め。
広い道路を緩く登りながら延々歩いた。
雨は霧雨の様やから傘も雨具もなしで普通に歩くことにした。
okadaは久々の登山のせいか、
靴に違和感を感じて何度か紐を結び直した。
約1時間ほどで笠新道上り口に到着した。
直進してワサビ平小屋を抜け、
鏡平の山荘で1泊してから稜線伝いに登ると楽やけど、
1日余計にかかるため、
迷うことなく急勾配の笠新道を選んだ。
霧雨で前が見えない林道
この岩場が続く笠新道
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のっけから急勾配で岩の多い道が続いた。
苔むして滑りやすいのも手伝い結構歩きづらい。
okadaはやはり靴が合わないようや。
靴のタグが残っていて足を圧迫していたみたいや。
タグを切ったが当たってた部分が腫れて痛みを感じるらしかった。
とにかく無理せずに進むことにした。
霧雨のせいで対岸に見える穂高連峰も全然見えん。
目の前の道を黙々と進むだけや。
時々現れる現在の標高を示す看板にため息をつきながら、
11時10分杓子平に到着した。
(標高2,450m/高度計2,295m)
少し広く笠ヶ岳方面に開けているここには昼食をとるハイカーが沢山おった。
ここで昼食を取ろうと荷物を降ろす。
と、
笠の方の雲が晴れて晴れ間と稜線の山肌が現れた。
あまりの綺麗さに写真を撮りまくった。
杓子平からの眺め
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ここまでの登りの疲れも、
ラーメンとおにぎりのお陰でやや回復、
稜線を目指す目の前に広がる景色を楽しみながら進む。
これまでの木々の間をジグザグに登ってきた道と違い、
潅木や草の間を緩やかに登る。
木が少ないので、
同じように山頂を目指しているハイカーが沢山おるのが良く分かった。
6歳でこの道を歩いているJr.は異例やけど、
結構小学生はおった。
徐々にきつくなる勾配を進み、
13時25分抜戸岳そばの稜線に到着。
(高度計2,675m)
あとは稜線を歩くだけや。
稜線近く
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稜線は楽とはいえアップダウン共にあるので、
高度を稼がない割には疲れる。
okadaはやはり足が痛いようで、
痛いほうをかばうから反対の足の調子も悪くなっていた。
稜線は楽やと言い聞かせながら先に進む。
14時15分抜戸岩を通り抜け、
笠ヶ岳の頂上が近づいてきても、
なかなか小屋にたどり着けない。
何度も絶望感を味わいながら進む。
小屋が手の届くところに見えても、
なかなか到着できなかった。
テントサイトを通り岩だらけの登りを通過して、
15時00分笠ヶ岳山荘に到着した。
(高度計2,655m)
小屋で部屋を申し込み、
荷物を寝床に置き15時30分山頂に向け出発。
後ろを見るとちょうど小屋では、
ヘリコプターで物資を運んでいるところやった。
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20分ほど歩くとこれまでの苦労に比べ、
意外なほど簡単に笠ヶ岳山頂に到着した。
(標高2,898m/高度計2,750m)
薄曇りのせいでやはり槍・穂高連峰は見えなかった。
眼下の緑と岩の斜面の美しさを楽しみながら、
恒例の証拠写真撮影をした。
小屋はすぐ下やから慌てる必要はなかったが、
肌寒くなってきたのでほどほどに下山。
小屋は宿泊人数が多くなったため、
寝床が狭くなっていた。
おまけに後から来た人に端の寝床を横取りされて、
かなり狭いところで眠らんとあかんようになった。
とにかく、
ビールを買い外で乾杯!
高山地でのむビールはなぜかまずかった。
山頂記念撮影
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人数が多いので、
夕食も4交代制や。
自分たちは3回目やから時間がある。
今眠ると夜眠れないので、
チューハイを飲みながら我慢する。
18時半の夕食が終わると、
もう我慢できないので、
狭い寝床で横になった。
狭さで体が痛くなって目が覚めるとまだ21時。
そこから狭い・暑い・うるさいでまともに眠れなかった。
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28日(日)午前4時30分。
沢山のアラームの音で一斉に周りで目を覚ます。
山頂で御来光を見る人が多いせいか落ち着かん。
薄明るくなると外に出る人が多くなったのか、
周りが少し広く感じた。
「槍が見える」
誰かのその声に窓に飛びつく。
明かりの中に槍と穂高のシルエットが浮かぶ。
慌ててカメラのシャッターを切るがうまく撮れない。
もう寝てられんので、
着替えて外に出た。
かなり肌寒かったが、
槍の右から出る日の出を拝むことが出来たので十分満足やった。
御来光(左に槍ヶ岳)
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混雑の合間にうまく朝食にあり付け、
6時20分に山荘を出発出来た。
(予定ではもっと遅れるはずやった)
20分で抜戸岩を通過、
1時間で稜線出合通過、
杓子平手前に8時に到着した。
速攻下山出来ると思ったが、
急斜面に差し掛かると、
ここまでのハイペースが祟り、
足が張って膝にダメージが出た。
思ったより急勾配が長く、
何度も絶望を味わいながら、
(眼前に槍・穂高がずっと見えていたのは感激やったが)
10時40分左俣林道に戻った。
ここで山荘で用意していただいた弁当を食べた。
山荘の食事も調理したものを、
ヘリコプターで運ぶのが主流らしいので、
この弁当もおそらくそうやろうな。
笠新道斜面からの槍ヶ岳
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栄養補給を兼ねてか、
あっという間に平らげて、
いと息ついた後林道を歩いた。
林道も結構距離があった。
12時20分新穂高バスターミナル到着。
観光客が沢山おって登山者との格好の違いが何かおかしい。
食堂に入ってビールを一杯。
ここで呑むビールは格別でめっちゃ旨かった。
車に戻り登山靴を脱いで、
途中の栃尾温泉の共同露天風呂で汗を流し、
平湯温泉で明日の乗鞍行きのバスを調べ、
宿を探す。
日曜の夜やのに結構一杯で、
常設テントを借りて寝袋で寝ることにした。
宿が決まれば安心で、
まず缶ビールで乾杯、
温泉街のラーメン屋で晩飯、
共同浴場で疲れを癒して、
テントに戻ってさらに焼酎で乾杯。
早い時間に眠くなったので、
明日に向けて就寝した。
access...
■新穂高温泉
名神高速を一宮JCTから東海北陸道に入り、
中部縦貫道高山西ICから高山市街をぬけ、
国道158号線を平湯温泉に向かう。
平湯温泉から国道471号線を進み、
蒲田川を栃尾温泉方面に右折、
突き当たりに新穂高温泉がある。
大阪から車で5〜5.5時間が目安。