016 白山<石川県・岐阜県> 2004.08.27-29
白山御前峰山頂より室堂を望む
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夏の恒例の百名山やけど、
今回OKAの職場での異動が重なり、
日程が変動した。
9月初めから8月終わりになり、
OKAの仕事での会議の都合で8月27日金曜日の午後から出発することで何とか落ち着いた。
台風を気にしながらも26日のぎりぎりまで仕事を進めて、
終電で息も絶え絶えに帰宅。
明日は午後からと用意もせずに就寝。
朝、
OKAから電話。まだ眠い。
「会議がなくなったんでいつでも行けるで。できるだけ早く行こうや。」
用意もしてへんし、眠い。それはムリやで。
あわてて準備を整えて、草津のOKA邸に着いたのは12時やった。
昼飯をご馳走になって、いざ出発。Jr.も元気そうや。
01
滋賀県草津市のOKA邸を出発して、
名神高速栗東インターから高速を飛ばして約2時間、
北陸自動車道の福井北インターで降りる。
スキージャム勝山スキー場を目指して北東に進む。
買出しを忘れてスキージャム勝山を通過するともう山の中。
高度を上げて山の中を進むと、
白峰村に夕方4時には着いた。
02
まず寝床の確保。
OKAは迷わず白峰温泉スキー場へと向かう。
リフト乗り場の屋根の下に絶好のキャンプサイトを発見、
他に誰も来ることが無いので、
その場を後にして次に食料の確保や。
コンビニは当然無く、
小さなスーパーと農協で明日の昼飯分まで買い込む。
5時を過ぎたので共同浴場(もちろん温泉)で一服。
店がほとんど無い村内でやっと見つけたうどん屋で晩飯を食う。
名物「かたとうふ」の刺身はなかなか旨かった。
03
腹も落ち着いたので、
晩酌用の酒を探しに行く。
焼酎と肴を買う。
水は1本サービスで付いてきた。
氷をビニール袋一杯売ってもらい、
あとは寝床の設営や。
リフト乗り場の屋根の下やから、
雨も夜露の心配もない。
(気になる台風はまだこっちまで来てない)
車のライトを頼りにテントを設営し、
速攻で乾杯。
まだ8時か9時やったと思うが、
酔いも回ったところで就寝。
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朝。
気分良く目が覚めた。
この日の寝床
昨日買い込んでおいた食糧で朝飯。
OKAは持参したビデオカメラで飯の様子を撮っていた。
(後で見ると照れくさいもんや)
7時過ぎには出発した。
30分ほど川沿いに車を走らせると、
市ノ瀬に到着。
土日はここまでしかマイカーでは入れない。
準備を済ませてザックを担ぎ、
バスに乗り込んで約15分、
8時15分別当出合(1250m)に到着した。
05
バスは満員やったから、
当然同じコースを沢山のハイカーと進む訳や。
団体とかち合わんように進もうと思ったがあかん。
別当からすぐにつり橋で谷筋を渡る。
5月に土石流があったらしいので、
橋の下の景色は岩やら石やらですごかった。
谷筋に沿って登っていくので、
至る所に土石流に注意を呼びかける看板があった。
(どうやって逃げたらええねん)
幸い天候も良かったので、
心配するほどでもなかったけどな。
06
行きは「砂防新道」を進む。
最初は木々の中を歩いて高度を稼ぐ割と快適なコースや。
Jr.も5歳になるのでしっかりと歩いている。
沢に沿ってあがるので、
土石流対策らしき土木工事現場があちこちにあった。
バスから降りていっせいにスタートしたので、
周りには常に人がおる。
驚いたのは5歳の子供が他にもいてる事。
家族連れで登っている方も結構おった。
東海自然歩道を歩いているとこんなことは滅多にあらへんから、
何か落ち着かん。
木が少なくなると、
日影が無くなるので少し暑く喉が渇きだした。
天気は台風が近づいているにも関わらず快晴。
持参のお茶も少ないので心配したが、
10時35分に到着した甚之助小屋(約2060m)には水があった。
07
少し早いが昼飯にする。
メニューは当然ラーメンや。
おにぎりが外せないところやけど、
コンビニの無い白峰村ではコンビニおにぎりは買えなかった。
スナックパンとソーセージとチーズを一緒に食べる。
御飯がないのはやはり物足りなかった。
結構周りで飯を食べていたけど、
果物やビールや、
果てはバーベキューもどきをしている人もおった。
「この先が急な登りになっているので、
飯をここで食べるとバテる」
と後ろに座っている人が言うとったが、
空腹には代えられん。
満足して11時20分出発した。
08
森林限界が近づき、
木が少なくなってきた。
途中水場がいくつかあり、
これまでの百名山では珍しく水に困らんかった。
垂直移動が多くなって少しバテテきたとき、
岩の上に人が立っているのが見えた。
面白そうやから急いで登る。
12時30分黒ボコ岩(2320m)到着。
OKA・Jr.と交代で岩の上に上り写真を撮る。
黒ボコ岩にて
ここでも燃料補給にとち餅を食べる。
控えめな甘さがなんとも旨かった。
黒ボコ岩を越えると、
花畑らしき高原が続く。
(季節外れのため花がほとんどなかった)
高原が終わると低木の中を登る。
09
Jr.に、
すれ違う人にはちゃんと「こんにちは」って言えよ。
と教えながら進んでいた目の前に、
自衛隊の団体がやってきた。
当然Jr.は機械のように挨拶を続けることになる。
迷彩服のでっかいおっちゃん相手に、
何十回も挨拶をしてJr.はややお疲れやった。
低木の登りをしばらく歩くと、
13時20分いきなり室堂センター(2448m)が現れた。
チェックインは後回しで、
今は休憩と水の補給だけ。
道中以上に人がようさんおった。
20分の休憩のあと山頂に向けて出発。
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室堂から山頂は晴天のおかげではっきり見えた。
近いと思ったら意外と距離がある。
山頂までの間に行きかう人まではっきり見えたのに、
なかなか近づかへん。
40分歩いて14時20分山頂(2702m)到着。
山頂でJr.と
ラッキーな事に山頂に人は少なかった。
残っていたとち餅を食べて休憩。
室堂と反対側の眼下に大きな池が見えた。
遠回りに下れば「お池めぐり」ができるらしいので、
そっちに降りていく事にした。
(降りていく人を見てるとすごい急勾配)
11
急勾配を下る途中、
登ってくる親子連れの中に、
またもや5歳の子供がおった。
荒涼とした山頂に何ともミスマッチやな・・・
山彦が響く谷間の紺屋が池に到着。
山頂の池やから魚は見当たらへん。
Jr.が石投げに夢中になる。
普通に腰掛けて見ているがここは2,600mの高地やで。
山からこぼれそうな翠が池を過ぎ、
最後の千蛇が池についたら何と雪が残っていた。
「白山」らしい景色はここに残ってた。
千蛇が池の雪渓とOKA親子
稜線を越えながら室堂に戻ったのは16時10分。
山頂はガスに覆われ、
チェックインして荷物を部屋に下ろし、
ビールで乾杯する頃には、
雨が降り出してきた。
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チェックインが遅かった事が幸いして、
山小屋のベッドが端でおまけに隣がおらんかった。
2階は満杯で狭そうやったからなんともラッキーや。
晩飯を目一杯食って寝床に着いたのはまだ19時やったと思う。
遅くに2人駆け込みでベッドが埋まったが、
反対側の端に陣取ったので広いままやった。
疲れて熟睡できるかと思っていたが、
高地のせいか軽い頭痛と、
周りのものすごいイビキで、
(自分よりすごい奴はあんまりおらんねんけどな)
眠りはかなり浅かった。
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翌日。
霧雨。
風が強い。
朝食後弁当をもらって、
雨具で完全武装したまま7時50分出発。
ザックカバーを忘れてビニル袋で代用したが、
15分ももたなかった。
帰りは黒ボコ岩から「観光新道」を通って下る。
水場の少ない道やから行きには向いてない。
雨の量は少ないが、
風が強く飛ばされそうなくらいやった。
初めての道やから少し不安を覚えながら、
8時50分殿が池避難小屋に到着。
中に数人おったが快適に休憩できた。
このまま下り?と思ったらそうやなく、
岩場の稜線を歩く羽目になる。
岩場を登ったり下りたりしてやっと長い下りの階段に出る。
見晴らしの良い下りに気分が良くなったが、
9時50分別当分れで分岐。
はじめじめした山の中の暗い道に変わった。
何度もジグザグに進むとやっとバスが見え、
11時別当出合に戻った。
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看板の前で写真を撮り、
別当出合で記念撮影
ビールと一緒に山小屋の弁当を食べる。
鶏肉と筍の煮物だけやったけど、
めっちゃ旨かった。
11時20分のバスで市ノ瀬に戻り、
車で風呂へと一直線に向かった。
あとはお土産を買って帰るだけや。
access
北陸自動車道福井北インターを降りて、ひたすら勝山方面を目指す。
スキージャム勝山に向かい、さらに国道157号線を奥に、山の中高度を上げて進むと、
30分程で白峰村に着く。
そこから川をさかのぼるように県道を進むと、30分で市ノ瀬に着く。
土日はここまでしか自家用車では入れない。
さらにバス(大人400円)で15分進むと、登山口の別当出合に到着する。
コンビニは勝山市内、食料品は白峰村、飲み物は別当まであるが、奥に行くほど高い。
水場は比較的多い(砂防新道)ので、大量には持たなくても大丈夫と思う。