out-door
hike

051 聖岳 2015.08.09-10

(光岳からの続き)
光小屋4時起床。
3時半頃から付近の山頂でご来光を見る方が動き出すので、
普通に目が覚める。
外は長袖1枚で丁度いいくらいの気温。
朝焼けをぼんやり見ながら朝食。
昨日は雲で見えなかった富士山が少し見えてます。

飯田で買った「高松のアンバター入り」パン。
中々の美味。
かぼちゃのスープとスナックパン2本、
コーヒーを飲んで5時過ぎ出発。

易老岳までは昨日のルートを戻る。
木道でご来光。
眩しさがこの後の暑さを暗示してやや不安。
水場で2L分の水を補給、
1L分を粉末でスポーツドリンク仕様にして出発。

三吉平からの登りが結構つらかったが、
木漏れ日の中涼しく進む事が出来、
6:30易老岳(2354m)着。

小休止をとり、
さらに稜線闊歩。
昨日と違いアップダウンも小さいんで脚に優しい。
朝早く涼しいのもあり、
快適に距離を稼げます。

木々の間から見える周りの景色も雄大で、
山を歩いてる実感あり。
ピーク近くの登りで汗をかきつつ、
7:45喜望峰(約2500m)着。
アフリカ大陸最南端っぽい眺望良さそうな名前やけど、
木々に囲まれあまり開けず。
木陰があるんで小休止、
羊羹を食べて補給。

ここからの稜線に、
進むルートがはっきり見えて、
しかも緩やかで気持ちいい。
右手に富士山が見え、
花もあちこちに咲いてて退屈しない。

最後の取付きで少し登って、
8:30頃茶臼岳(2604m)着。
ここは眺望良く富士山がキレイ。
日が高くなってきて少し暑いので、
写真撮影もそこそこに先に進む。

鞍部まで下ると、
茶臼小屋への分岐。
静岡県側へ下るルートの途中にある小屋やね。
稜線から少し外れるんで今回は寄らずに進みます。

ここも変わらず快適で、
森林限界辺りをアップダウンするので視界も開け、
草花が広がる中を進めます。
が、
目の前に上河内岳が見えてくると、
勾配が一気にきつくなり、
直下の急登で汗が噴き出ました。
何とか登って10時前に上河内岳の肩(約2650m)到着。

上河内岳は200名山、
登るか考えるも、
疲れてるんで無理せずスルー。
木陰は無いけど風が涼しいんでここで飯。
カップ麺とレトルトの鮭雑炊。
少しでも米があると有難い。

稜線の先に聖平小屋と明日登る聖岳。
時間があるんで小屋入りして山頂往復もアリかな、
と思ってたが小屋が思ったより低いとこにあり、
聖山頂まで小屋から結構遠そうなんで、
この日も小屋に早く入ってのんびりすることに決定。

肩を出ると延々と下り。
森の中に飛び込む感じで小屋への分岐まで一気に進み、
12時前に聖平小屋(約2300m)到着。
沢が近く水も豊富な快適な小屋です。
チェック後のウエルカムサービスはみつ豆。
疲れに甘いものは良いですね。
ロング缶をプシュっとして寝床確保。

外でのんびりして少し仮眠。
目を覚ますと日曜の午後のはずが結構な人。
もうお盆休みを取って乗り込んできた方が多いんやな。
小屋のすぐ下がテント場、
意外と多く、
若い女性も何組か。
小屋で知らない人と一緒に寝るより良いのかも知れんが、
テントを持ってあがる体力がある事に驚き。

16時半に食事。
ここは提供アリ。
質素やけど豚汁は豪華。
静岡らしくわさび漬けもあり、
お茶も美味かった。

後は日没まで酒をチビチビ呑み、
20時の消灯を待たずに就寝。
寝床は狭く、
久々に頭と足を交互に並べて横になる。
が、
喉が渇き寝つきは悪かった。
呑み過ぎたようやね。
3時過ぎに隣で寝てる方がご来光狙いで出発。
少し広くなった寝床でウトウトし、
4時起床。
4時半に小屋の朝飯、
2膳いただき補給十分。
準備を済ませ5時に出発。

稜線出合に戻りスタート。
登りの途中で日の出。
肌寒いが好天の様子。
花畑を愛でながら5:15下山路分岐の薊畑(約2450m)着。
ザックをデポし、
友人のサブザックにコーヒーセットとお茶を入れてもらい、
山頂往復出発。
有難いことに手ぶらで登ることができた。

木々の間をよじ登るように進む。
朝陽の向こうに富士山が見えるのがうれしい。
背負わない体がこんなに軽いとは驚きやね。
気分よく進み5:50小聖岳(2662m)着。
聖の取付きが壁のように見える。
一服して出発。

なだらかな稜線は切り立った馬の背になってる所も多く、
緊張しながら取付きまで進む。
がれた急斜面の直下、
ジグザグに黙々と登る。
まだ登る人が少ないので、
良いペースで進む。

ご来光狙いの方が数組降りてくるだけで、
ストレスなく高度を稼ぎ、
6:35聖岳山頂(3013m)着。
眺望が開け空も青い。
久々の3000mは肌寒いんで、
写真撮影を済ませ早々に長袖を着こむ。

コーヒーを沸かし改めて周囲を見渡す。
富士山が目を引くが、
南アルプスが甲斐駒まで見渡せて良い。
御嶽・恵那が少し雲に隠れてるが、
中央アルプスも見える。

早く着いたので頂上に人は少なく、
落ち着いて景色を楽しんだ。
コーヒーを飲みほし、
名残惜しいが出発。
取付きの急斜面の下り、
登って来る方が増えてすれ違いに難儀した。

ただ、
小聖まで戻ると登って来る方もほとんどなく、
無事8:00に薊畑へ戻ることが出来た。
ここでデポしてたザックを背負う。
脚が一気に重くなる。
ここから下山路。
標高差1500〜1600mを下る事になる。

そこそこの斜面を黙々と下る。
太ももはすでに張ってるので、
転ばないよう気を付けるが、
木の根道が多く、
横にスリップして冷や汗を何度もかいた。

こちらの道には「標高○○m」と書いた看板が、
高さ200mおきにあった。
傾斜がキツイ下りは脚に効く、
ゆっくり行くしかないんで、
友人との距離が離れるが仕方ない。
クマよけの鈴を持ってないのが気がかりやけど、
まあ何とかなるやろう。

2100m付近の苔平を過ぎると、
さらに傾斜が厳しくなる。
切り立った斜面に道幅が50cm以下の所もあり、
疲れがどんどん蓄積される。
この辺りから、
登って来る方とすれ違う事が多くなった。

と、
ある方が、
下山路の林道が土砂崩れで通れなくなってると教えてくれた。
人は通れるが車が通れないらしく、
重機が来るのを待つしかないらしい。
って、
帰れない?
疲れの上に心配事がプラスされ、
気分が一気に沈んだ。

友人と途中で飯を作る予定やったが、
動けないことを考え食べずに下る事にした。
気持ちがはやってたんで、
怪我だけはしないようにペースは上げない
(疲れて上がらなかったけど)

1400m位まで下ると、
重機が来て作業は午前中で終わりそうという情報をもらい、
ほっとして進む。
蝉の鳴き声と沢の水の音が聞こえてくると、
営林署の廃屋が見えてきて、
10:40遠山川のほとり西沢渡(1100m)に到着。

水も豊富なんで、
河原で昼飯。
残ったマジックライスとフリーズドライの親子丼の元。
ほっとしたのもあり美味しくいただいた。
軽い食料を持参しての自炊も悪くないな。

ここからは整備された道。
遠山森林鉄道の廃線跡で、
緩やかな勾配で歩けるのがありがたい。
http://www.tohyamago.com/rekisi/rintetu_rekisi/
ただ、
土砂崩れで荒れている箇所が行くつもあり、
落石には気を付けながら進む。

距離はそこそこ長いが脚に優しい道を小一時間歩き、
11:45便ヶ島の聖光小屋(940m:閉鎖中)到着。
トイレがあるので一服して出発。
易老渡を通過すると土砂崩れの箇所は復旧済、
湧水がある所なんで崩れやすいのかもしれん。

長い荒れた林道を抜け、
R152から飯田市南信濃の道の駅遠山郷で、
温泉「かぐらの湯」で一服。
土産を買って帰路に着きました。
土砂崩れが復旧してくれたおかげで、
翌日はちゃんと出勤できました。

update 2016.11.20

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