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森川正彦(法則化中学太子サークル)
「全員」を授業に参加させるためには、「やるべきこと」を小さく「限定」する必要がある。「局面の限定」を実技教科に応用した例である。
(1)納品は部材ごとにおこなう
納品の際に、業者に依頼して部材ごとに納品してもらった。
そのために、次のような工程になる。
・側板のみ配布。加工する。
・棚板を配布。側板と接合。
・底板を配布。底板を加工後、底板と接合。
このように、現在作業する部材のみを渡している。
何種類もの部材が入った袋を渡すと、部材を紛失したり、他人の部材と混じってしまい、トラブルの原因になることがあった。そこで部材ごとの納品をお願いしている。
(2)部材ごとに完成させる
最初は引き出しの前板部分を渡し加工した。
ここの加工精度が出来上がりの見栄えを大きく左右するので最初に行わせた。「パフォーマンステスト」を行った直後なので、練習→テスト→本番と繰り返し、のこぎりを使うことになる。
切断した後、長さ、直角度などの点検がある。(教師が点検する)合格したものは紙やすりでの磨きに入る。曲がってしまったものは、再度作り直す。このときに個別指導でのこぎりの使い方の悪い部分を再度指導する。途中まで教師が切り込みを入れてやる部分もある。
大多数の生徒が「やることがわかっている状態」つまり授業が軌道に乗り、安定しているときに「個別に対応」する。