“Audio Expo'99”簡易レポート(期間限定)
さて、1999年11月18日木曜日、大阪から飛行機で羽田飛行場。タクシーに乗り換えて「東京ビックサイト」に到着しました。いつ見てもいびつな形状の建物ですね。大阪では「インテックス大阪」という場所にあたるんでしょうね。
とりあえず去年は「明確なテーマ」というのが無かった気がします。物足りなかった・・・今年はどうか?
去年より出展メーカーは減っていました。ですが、内容は「明確なテーマ」に乗っ取り、ラインナップをきちっと展示していたので、ダラダラした感は余りなく、充実していたのではないかなと思いました。
そのテーマは何か?つーと、「次世代オーディオフォーマット」「次世代媒体」と私は受け取りました。
とりあえずまずは「音声フォーマット」から。ご存じの通り「スーパーオーディオCD(SACD)」と「DVD-Audio」の2派に分かれています。「DVD-Video」の時は、何故かメーカーがまとまってフォーマットを統一しましたね。それより前は「SD派」と「MMCD派」と分かれていましたんですが・・・
私はフォーマットは分かれていてもいいと思うんです。そして各メーカー凌ぎを削って勝ち残っていけばいいのだと思うのですが・・・結局まとまったせいかどうか知りませんが、最近「DVD-Video」の暗号キーが解析されてしまいましたよね。パソコンで「DVD-R」が「CD-R」並になってしまえば、今のCDみたいに無法地帯になってしまうと思いますよ・・・
さて、それでは「SACD」サイドから。
私は「SACD」を支持しています。「SACD」と「DVD-Audio」との違いは、2チャンネルやマルチチャンネルやなんやかんや言われていますけれども、私は「PCM」と「DSD」との競り合い。だと思っています。フォーマットが従来の「PCM」とは違っていまして、つまり「A/Dコーデック」が違うのです。方式の詳しい内容は私の自宅サーバーに資料をアップしてあったと思うのでそちらを参照して頂くとして、参考出品ながら、色々なメーカーより機器が展示されていましたので、少しご紹介しましょう。
まずは「aiwa」です。どっかでみたそのままの機種もあれば(笑)初めてみるような可愛い感じの商品もあります。aiwaとしましては、色々政治的絡みがあるんでしょうし、SACDに付かざるを得ないんでしょうね(笑)メーカーは共同開発と言っていましたよ。どの辺を共同に開発したのかお聞きしたいですね(^^;
「ONKYO」です。今年は単独のブースがついに出ていませんでした。結構THXアンプなど精力的にAV方面に新製品を出しているのに、まさか出展をしないとは、凄い肩すかしです。SACDデッキは参考出品で、恐らくモックアップかなと思います。なんかどんどん違う分野に進んでいきますね・・・上の東芝当たりがそろそろ正道に戻してあげないと、某旧トリ○のようになり兼ねないと心配しています。
続いては「アキュフェーズ」。
アキュフェーズのブースでじっくり試聴してきました。いいですね・・・・でっかいB&Wのスピーカーを余裕を持ってドライブするアンプ。そしてオルトフォンのプレーヤーから出力される超ソフトな音声。そして唯一SACDのセパレートシステムを展示・演奏していた「真剣」な姿勢は、凄い好感を持てました。今SACDのセパレートを出すとは・・・・ちょっと想像出来なかったですね。他メーカーもっと頑張れよと思わず心の中で叫んでしまいました。
さて、「シャープ」です。1ビットアンプに1ビット方式のSACD。まさに「至高の組み合わせ」な訳ですが、どういう接続をしているかは参考出展ですので分かりません。ですけれども1ビットアンプの説明会で「必ずDSDデジタル出力付のSACDプレーヤーを出す。」と言っていたので、端子はメーカー間の互換は無いかも知れませんが、自社同志の接続では、恐らくDSDビットストリームのままなのでしょうね。そうじゃないと面白くないし。
「マランツ」です。トレー式のSACDプレーヤーを展示していました。音もずっと鳴らしていたのですが、インパクトはさほど無かったです。ただデザインは他社と違いますので、なんかこだわりがあるのかな?って思いましたけれども、なんか控えめな展示かなぁっと。
思ったよりラインナップありますね。確かパイオニアが「SACD/DVD-Audio」コンパチ機を出すとか聞いた覚えがあるんですけどね。余り時間がなかったので見落としたのかも知れません。
それでは次に「DVD-Audio」サイドです。
ラインナップとしては、もう既に「DVD-Video」として出しているという理由もあるかも知れませんが、結構展示が目立ちましたし、実際各機種試聴をさせてくれるところがなかなかにくいかなと思いました。その視聴時に使用したSTAXのイヤースピーカーがいいんじゃねーの?っていうのは無しで(^^;
では「DENON」です。各メーカーに言えることなのですが、殆どが「DVD-Audio/Video」コンパチ機なんですね。純粋なオーディオプレーヤーは出してなかったと思います。そういうこともあるのかどうかは知りませんが、どっかで見たことあるデザインに、「DVD-Audio」が付け加えられているという感じで(^^;
まぁだから「DVD」を採用したというのもあるんでしょうが、初めからそんなに高い機種を出さない。という姿勢は私は支持したいです。
ソニーの「SACD」初代機。「SCD-1」なんて、定価50万円ですよ。これでその音が幾ら良くても「SACDからだ音が良い」のか「50万円だから音が良いのか」が分かりません・・・・・パナソニックの初代機は、「DVD-A7」で12万円。テクニクスブランド「DVD-A10」で15万円。これで「DVD-Audio/Video(AC-3/dts)」コンパチなんですから・・・・私は、初めはこうでなくっちゃ。と思います。そして時を見計らって“フラッグシップモデル”を出す。という流れが私は良いと思うんですけどね・・・
次は「ONKYO」です。「SACD」と当時出品のメーカーの一つです。こんなけラインナップ有るなら自社ブース出せばいいのに。予算の問題なのかなぁ・・・・
すっきりデザイン。さて、市販化されるのかな?(^_^;)
では「Victor」です。ここは「DVD-Audio」だけかな?これはもうプレス発表もされていますし、発売もしますので見た事のある方も結構いてはると思います。K2プロセッサーがどうのこうの書いていますが、どうもあのモゴモゴ感がすかんので余り良いイメージはありません。ハイ
続いて「KENWOOD」です。先ほどちょろっと話に出たメーカーですね(笑)まぁ・・・うちのセールスさん、名前すら知りませんが、こういう宣伝広報活動は上手ですな。いつも接客時に言う台詞がありまして、「KENWOODは、週刊少年○○ンプなどには広告が載っているんだけど、ステレオ専門誌にはメーカー名すら出ていない。何故だと思います?」ってな感じ(^_^;)
ほんとそろそろ「ちゃんとしようよ・・」と思う。
「DVD-Audio」ちゃんと試聴させていました。うーん、ちゃんとやってるのね。少しは期待してますので、セールスさん、回って来てね(笑)
某事例でサービスが有名になった「東芝」です(笑)
まぁ、「DVD」と名が付く限りは絶対に参加せざるを得ないのでしょう。何せ規格屋さんですからね。東芝も自社ブース有りませんでした。「DVD-Audio」ブースでの参考出品のみでした。
何かプログレッシブ対応とか唱っていましたね。そろそろ規格だけでは焦りを感じたのかな。24p収録のソフトが増えてきたので、ラインナップに加えておかないと置いて行かれちゃうぞと思ったのかな。
では、次に「次世代媒体」のお話をしましょう。今回、映像記録媒体として登場した「DVDレコーダー」ですね。ディスクとして「NEC」も話には出ているのですが、オーディオエキスポには出展していませんでした。エレショーには出していたのでしょうけれども。
では「パイオニア」ブースででーんと構えていた「DVDレコーダー」です。1台でカット編集・・・MDでの編集のような乗りと言えばよいのでしょうか。転送レートを落として録画時間を延ばしたり、この機械で録画したディスクは一般の「DVDプレーヤー」で再生可能である。等、うげっ、すげーという話をぽかぽか話していましたね。画質は・・もちろん「DVD」という事でMPEG2となる訳ですが、決して「DV」と比べてはいけません。やっぱし違う物は違うんですよね。そりゃ仕方有りません(^_^;)
しかし操作性はほんといい感じでしたよ。メディアの値段が落ち着けば、結構台風の目になるのでは・・と踏んでいます。パソコンで有る程度映像が触れたら私も欲しいんだけどな。
それでは音声の「次世代媒体」のご紹介。パナソニック陣営の「マルチメディアカード」ど同じ形の「SDメモリーカード」。ソニー陣営の「メモリースティック(音声専用は白色)」でしか。あと、オーディオエキスポでは出ていませんでしたが、マクセルが商品化(OEMでしょうけれども)した「スマートメディア・プレーヤー」というのもありますね。とりあえずまだメーカーも「とりあえず出しとけ」という感じです。ですがまぁ・・・どんなメモリーでも、コーデックをユーザーが選択出来れば・・・メモリーが使えなくなる。という事はなくなるんだけどなぁ。プレーヤーの方はファームの書き換えで対応するとか。
それでは「パナソニック」の「SDメモリーカード」関連です。ほんと色々な商品に色々な応用が可能なんですよぉーと訴えたいかのように、様々な商品にSDスロットを付けて展示していました。ナビゲーションや留守電とか。その中でとりあえず実用化が真っ先にされるであろう「オーディオ関連」の商品の写真を撮ってきました。
しかし・・・何故「SD」なんでしょうかね?昔の「DVD」フォーマットの名前を意識しているのかな?こだわりなのかなぁ・・・・・考えすぎ??
携帯電話の様な商品にSDカードを差していますね。サーバーに直接繋いで音楽をダウンするのかな・・・・何か実用化するかしないか解りませんが、まぁ応用例の一つなんでしょうけれども、あんま魅力を感じないなぁ・・・・
余談ですが、以前うちを担当されていた松下の方が、今年も説明員として常駐。ハイタッチを挨拶代わりに。「あれぇ?今年もDCC置いて無いやん。どこぉ?」等と雑談。今年も「ややこしいことは私には聞くなよぉ」的なオーラが出ていてなかなか楽しい。非常に楽しいお方なので、今度「○野」殿をお見かけしたら「Zのタイヤは何処にいったの??」と突っ込んであげてください(笑)
「KENWOOD」ブースです。ここのポータブルメモリープレーヤー出していました。恐らくSDカードだったと思います。音も出していましたよ。
そしてブースの看板を見てください。でかでかと[IEEE1394]と書かれていますね。「KENWOOD」には無縁の話だと思っていたのですけれども。どういう商品にこういう高速デバイスを流用してくるのか・・・・でかでかと書くくらいですからこういう分野にも出ていくんでしょうし。うーん、ちょっと気になりますね。ミニコン同士の同期ケーブルなどをこれで繋ぐとか・・・意味ねぇ(^_^;)
では「ソニー」の「メモリースティック」です。ソニーは、音楽専用を白色のスティックで。それ以外は従来の青色のメモリースティックを使用するようです。何が違うのか(著作権保護だそうですが・・・映像には無いのかえ??)知りませんが、とりあえずハードでどちらのカードかは読み分け出来るそうです。
また登場の「パイオニア」ですが、「SDメモリーカード」も「メモリースティック」も展示していました。メーカーもどっちつかずで困っているのでしょう。しかしこういう分野は「パイオニア」って凄いんだなぁっと改めて感心。元気は感じましたよ。
最近の「パイオニア」は両極端なんですよね。音質無視してデザインのみで走る商品も有れば、めっちゃ地味だけど素晴らしい音を出す商品。そして新しい規格をどんどん取り入れていく柔軟な姿勢。しかも音声も映像も・・・・水を得た魚状態というのでしょうか。「デジタル in パイオニア」というのかしら。面白い会社ですよね。
後は、新しいメディアではないのですけれども、オーディオ録音機器としてのMDに限界を感じた業界が、答えを出した結果と言いますか、パソコンユーザーにはすっかりお馴染みの「CD-R」機器の紹介を少し。
「aiwa」ですが、派手派手な飾り付けで、その中にポツンと「お馴染み」のミニコンポと同じ形をしつつ、内蔵ドライブは「CD-R」という面白い商品を出品していました。これはもう各販売店に資料が来ていましたので、商品出荷も間近であろうと思います。確か定価は79800円だったと思いますので、「CD-R」ドライブとして考えても安いし、とにかく「CD-R」の普及の起爆剤になれば・・・・と考えています。十分魅力を持ち合わせていると思いますよ。「aiwa」さん、よくやったと思います・・・・
「TEAC」です。「パイオニア」同様、ハイコンポ搭載機からフルコンポサイズ迄、ラインアップをブースの入り口に展示していました。
「マランツ」です。ここも「CD-R」のラインナップはそこそこ持っていますよね。「CD+CD-R」なーんていう商品まで有りますね。がっちりホールドしないといけない機器なのに大丈夫かいな・・・まぁポータブルCD-Rが有るくらいだから、突き詰めない限り余り考えなくてもいいのかなぁ・・・
ではそろそろネタも尽きてきました。気になったブースなどをずらっと紹介して終わろうと思います。いやぁ・・・こんなけホームページを書くのも久しぶりで、みなさんの「マメ」さに感服しますし、ここまでこんな読みにくい文字列を読んでいただき感謝です。
さて、「YAMAHA」のブースで意欲的に紹介していた新発売のAVアンプ。「DSP-AX1」を展示。リアの端子群の中には「D端子」も備え付けられていました。いやぁ時代ですね。
しかーし!未だに「PHONO」入力があるんですよ。なんでいるんだろう・・・・つーか必要としている人がどれくらいの割合でいるんだろう?私が「AVC-3000DSP+AVM-3000」以降、何か購入に踏み切れなかった理由は、この「PHONO入力」にもあるんでうしょね。こんな感度の高い端子は、ノイズ源の何物でもないと思うのですが・・・製品版にはちゃんとターミネーターを付けて欲しいと熱望しますが、付けないんでしょうね・・・
「RS-232C端子」も付けられていて、専用端末と共に展示していました。OEMでも良いから、メジャーOSでアプリケーションを製作して欲しいですね・・・・もったいない・・・ソニー当たりが得意そうなんですけどね。
とりあえず購入予定です。そろそろマトリックスサラウンドからは脱出かなと。
「BOSE」です。何か入り口に「ワーナーブラザーズ」のマークが・・・・それだけなんですが(^_^;)カーAVにも相変わらず出展。やっぱし金持ちなのねぇ。
最近ミニコンポ等にも手を出していますよね。お陰で結構な故障率でして・・・ましてや出張修理体制もないのでお客からは販売店にブーイングの嵐です・・・何とかして下さい(笑)
「DENON」が参考出品で出していたアンプ。相変わらず漬け物石に使えるような物量投資アンプ。恐らく「PMA-S10」の新機種なのかな?今時ちゃんとしてるやんと少し感心。やっぱし低価格帯?のアンプでもこうやって出してくれると好感を持てますよね。私らはこの辺クラスしか買えないんだから。嬉しい限りです。
「アクロテック」のブース・・・人が一人(笑)延々と音楽流しているだけ。カタログも去年から変わってなかった・・・大丈夫かいな???
「日立電線」とかどこいったんだろうね?寂しいなぁ・・・・
「Dolby」のブース。「ドルビーサラウンド」再生のヘッドホン試聴をしていました。これはソニーが商品化している「サラウンド・ヘッドホン」とは違って、どんなヘッドホンでも、プロセッサーを通せば「サラウンド再生」出来るというもので、ブース内では、色々なメーカーの色々なヘッドホン。色々な機器に接続して(パソコンやDIRECTVのチューナーなど)サラウンド再生可能と言うことをアピールしていました。こういうのがここまで実現すると、ソニーの「サラウンド・ヘッドホン」の意味が無くなってしまいますねぇ・・・・是非安価で頑張って商品化して貰いたいものです。
「dts」ブースです。乗りに乗っています。
「DVD」プレーヤーも、なんか「dts」が付いていないと商品価値がないような扱いをされています。(お陰で非搭載機が破格で手にはいるので有り難い限りなのですけれども。)
試聴室では、ミュージックビデオ等を再生していました。音声帯域がでっかいだけあってそりゃいい感じですよ。各劇場でも続々採用されていますし、しまいに「dts-EX」なんていうセンターリアまで規格化されました。盛り上がっていますねぇ。勢いを感じました。
おまけで貰えた「dts」マークのバッジとキーホルダー。なかなか可愛くていい感じです。
「HDCD」のブース・・・さ、寂しいぃ・・・・・ぽつーんという感じです。結構再生可能機種も増えては来ましたが、「SACD」や「DVD-Audio」等、次世代フォーマットが騒がれている昨今、非常に辛い立場に追いやられていますね。大変だぁ・・・・
“カーオーディオ”展示ブース全景。毎年「三菱」参加していますが、そんな力入れているんだったらピュアの方にも力入れてくださいよ・・・「DIATONE」なんて車しか見かけなくなってしまいましたものね。
さーて、「三菱」ブースです。去年はブースすらなかった・・・・ケーブルなんて展示してたけど、三菱のケーブルなんて見たことないよねぇ・・・
今年は、とりあえずブラウン管・3管プロジェクターの新製品の展示をしていました。女性コンパニオン無し(笑)説明員は全て社員。お馴染みの社員さんが説明をしていました。
くそ高いプロジェクター。くそ高いLDプレーヤー。くそ高いスクリーン。くそ高いAVセンター。くそ高いDVDプレーヤー。一番「静かだけれども、気合いの入っているブース」ではないかなと思いました。メーカーは苦しいんでしょうけれども・・・ただ、音は2ch再生。いやー泣かせますね(笑)スピーカーに「DIATONE」の明記が無かった事に少し涙を・・・
やっぱしこうじゃないとね。インターレースとプログレッシブでの違いでラインフリッカーの出方やジャギーの出方の差をちゃんと解りやすく説明してました。一番ちゃんとしているブースなんじゃないかなと思います。プログレッシブDVDもあんなけ大画面だとどうなんだろうと思ってたけど、結構いけてましたね。
この試聴時、Hi-Viの編集の方や歌手の佐々木功さん等と同席しました。ちょっと驚きました(^_^;)
おまけ。
今年のオーディオエキスポで可愛かったコンパニオンお二人。
左側のお姉さんは「aiwa」ブースの受付の方です。
右側の方は、「Dolby」ブースのヘッドホン試聴の説明をしていた方です。いやいやなかなか(^_^;)
毎年「パイオニア」に可愛い方いてはるんですけれども、今年は・・あれ??まぁ、最後にこういうネタも良いでしょ?(笑)ではでは乱文お付き合い下さって有り難うございました。この辺でぇ(^_^;)
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