チガヤ(茅)
Since 2010/06/13
Last updated on 2012/02/10


 日当たりの良い空き地や川土手に群生するイネ科の多年草です。5〜6月に真っ白の綿毛に覆われた穂を出します。

 漢方では、陰干しにした根を茅根(ぼうこん)と呼び、煎じて腎炎、膀胱炎、黄疸等に用います。若い花穂には止血作用があり、鼻血や血尿、喀血に効果があります。

 下の写真は2010年6月10日、相生市池之内の住宅地で撮影したものです。相生スポーツセンターから南に真っ直ぐ坂道を下って、国道2号に突き当たったところにある三角形の緑地帯に密生していました。目の前に国道2号の透明な防音壁があります。 

 (写真はクリックすると大きくなります。)


【追記】 2012/02/10
 
2012年2月10日付けの朝日新聞に、チガヤに関する興味深い記事があったので、下に追記します。

 
 原発ホース、雑草が貫通 東電「水漏れの原因」 (朝日新聞 2012/2/10)

 東京電力福島第一原発の放射能汚染水の処理水を流す塩化ビニール製ホースで昨年7〜12月、水漏れが22件相次いだ問題で、東電は9日、イネ科の雑草「チガヤ」がホースに穴を開けたのが原因だと発表した。

 ホースは、原子炉を冷やした後に漏れ出る放射能汚染水を浄化し、原子炉に戻す「循環注水冷却」の装置やタンクを主に屋外で全長4`にわたりつないでいる。4層構造で、チガヤを使った実験で、先端が細くとがった芽が内側に貫通する可能性があることを確かめた。芽が出てホースに刺さった後、秋ごろ枯れて、ホースから抜けて水漏れが相次いだらしい。東電はすでに丈夫なポリエチレン製の配管に取り換えている。

 ホースに長さ数センチの亀裂ができる現象も2カ所起きたが、強い力でねじれや引っ張りを加える実験では、亀裂は生じなかった。ただし、元々ホースに傷があれば亀裂が起きる可能性はあるという。


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