紹巴織(しょうはおり)について

  *絹糸(シルク)*  

今から、
はるか5000年前、
中国の伝説的な祖・黄帝の皇女が、
繭をもてあそんでいました。

湯に落とし拾い上げたところ、
糸が繰り取られたといいます。

絹糸(シルク)の発見は、
大いなる驚きとともにあったに違いありません。

東洋と西洋を結ぶ壮大な
シルクロードの誕生にもつながりました。



日本文化の中世の、ルネサンスといわれる、安土桃山時代は、『黄金の時代』と呼ぶにふさわしい時代でありました。

当時の天下人といわれた『豊臣秀吉』の技能奨励政策と、風流数寄心の現れが一層の拍車をかけたのであります。

その時、茶道文化を大きく開花させた『千利休』がおりその弟子であり、連歌師で茶人の『里村紹巴』(さとむらしょうは・1524〜1602)が活躍しておりました。

『里村紹巴』が所有していた、書画や茶道具の数々の名品等を包むものとして、織物を愛玩し、気品ある織物を数多く集めていました。

それらの『里村紹巴』のコレクションの織物を総称して、今日では、『紹巴』織といいます。

『紹巴』織は、高級品として代表的な「つづれ織」に似ていて、緯糸(ぬきいと)が経糸(たていと)を包み覆うような織り方であり、緯糸によってのみ、柄デザイン・配色を織り上げています。

したがいまして、きもの着用の帯として、締められた時、他の織物の帯と比較しまして、緯糸同士の摩擦が大きいので「絹鳴り」がして、ゆるみにくく、締めやすいのが特徴となっています。

更に、最高級の国産絹糸のみが持つ、しなやかさと柔軟性、伸縮性に優れ、織物として薄くて、軽くて型くずれしにくい、最高の帯の風合いと締め心地を、味わっていただけます。
 末久しく、ご愛顧していただけるものと思います。

             
京の帯屋はん

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