海を往く


 

 

 

撮影場所 : 神戸港 撮影日時 : 09年6月

神戸に寄航した二隻の帆船。
帆船としてはかなり近代的なスタイルなのだけれど、やはり優雅で優美。
かつてこのような船が大海原を行き来したのだと思うと、先人達の苦労が偲ばれる。
風が吹かなければそのまま何日も漂流し、嵐が来れば避泊も間に合わずに突入せざるを得ない。
そんな海上物流、今では全く通用しないよね。

 

 

撮影場所 : 島根県出雲市大社町鷺浦 撮影日時 : 08年8月

鷺浦の日が落ちた。スロープを照らす燈が海面に反射する。
この街はかつて出雲地方の銀などの積み出しで大いに賑わったとのことで、北前船が綱を舫った岩が所々に見られた。
それらを撮ったフィルムが空転してしまってたのがとっても惜しい。

 

 

撮影場所 : 広島県福山市鞆 撮影日時 : 08年12月

出漁準備の進む鞆の夜明け
古い町並みの残るこの街は、瀬戸内海の東西から満ち引きする潮が交わる地点で、多くの船がここで潮や風を待った。
岸壁の形も今のような浮き沈みする埠頭があるわけでなく、階段状の石積みがずっと続いていくタイプ。
奥に見える灯台や倉も由緒ある建物。確かにこの街が物流の拠点であった時代があったのだ、と伝えている。

 

 

撮影場所 : 広島県福山市鞆 撮影日時 : 08年12月

瀬戸内海に日が昇る。舶用エンジンの音が響き渡れば、鳶に鴎も飛び交い始める。
この美しい湊町は、「崖の上のポニョ」のモデルともなったらしい(ちなみにおいらは未見)
だが、この湾を埋め立てる海上橋建設計画が進む。鉄鋼の街は未だに破壊と近代化が絶対善であると信じているのだろうか。

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