2010年 6月

緑陰に二十歳の私立ち居たり






人参の葉に香りある意外のうつくし







南瓜ひとつ父の夕陽の眺め方






時計草泣く子も笑う翁草







衣替え夏の銀河は何処へゆく







南風(はえ)にあり道筋遠くとぶものよ







薫風の前に貴方とひとりきり







赤子出づ寂しと見ゆるイカロスのよう







駒鳥に主格補語かと云われたり







角砂糖今日は静かな小糠雨





入梅に緑の匂い濃くなりぬ






荒梅雨の明け方来たるおそろしいほど






雨靄(もや)の日本に心震えたる


※   赤子とは三夏(夏全体)の季語で
     みみずのことです。
     句は、アスファルトにみみずが
     出てきている夏の日の様子。
     土の中は暑いのだろうか。

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