2003年12月4日
「天敵退治」


マエフリ

イズスミ、グレ釣りの外道ですよね。
しかも、ババタレと呼ばれて忌み嫌われている。
しかし、私はそのイズスミが釣りたい。
イズスミが嫌われるのは、臭いから。
魚を食することの多い日本人にとって、食べてマズイ魚は×。
でも、釣った時の引きは最高!
尾長グレの大型が釣れる事の稀な紀南地方ですが、
イズスミは尾長グレに負けない強烈な引きを味あわせてくれるやないですか!。
尾長のでかいの釣ったこと無いけど。(^^ゞ

私が、イズスミに魅了されるようになったのはこの日から。
『イズスミに初めて弄ばれた日』


ネタ

午前中に仕事が片付き、天気もいいので午後から釣りに行くことに。
久しぶりのイズスミ狙い♪

2時過ぎに釣り場に到着。
この釣り場で、過去何度も見えてるイズスミ狙うものの釣ったこと無し。(>_<)
かなりスレてるようで、撒き餌に寄ってきてもサシエに喰いつきません。
今までに一日一度は喰わすもののバラシ。
そんなですから、ORASUTA杯の申告してきませんでした。

釣り場には先客がたくさん。
平日なのに・・・
いつものポイントが空いてるか不安でしたが、なんとか竿出せそう。

イカ狙い?釣り師に挨拶して隣に入りました。
「イカ狙いですか?」 
「いや、ヒラメ狙いや。」 
なんでも、昨日でかいヒラメを釣ったそうな。
「にぃちゃん、グレか?」
「いえ、イズスミ狙いで。」
「イズスミ?ここのイズスミ賢いで。」
はい、よく知ってます。(^^ゞ
「この前もイズスミ狙ってた人おったけど、結局諦めて帰ったでぇ。」
「まあ、いまなら臭そうないやろから、鍋にしたら美味いで。」
「いや〜、持って帰るつもりはないんやけど。」
「???」
「引きさえ味あわせてくれたらええんです。」 
おっちゃん怪訝な顔。

まずは撒き餌投入。
おるおる
でかいのが何匹も。
しかも、いつもより動きがよく活性が高そう♪
申告してくりゃよかったかも・・・

さあ、仕掛けを作って1投目。
いきなりアタリ!
でも、釣れたのはゴンズイ。(-_-メ)
続けてアタリ。 で、ゴンズイ。
やはり、難しいなあ、思いながら3投目。
ぐわん!
来ました!イズスミです。(^.^)
が、すぐ軽くなりました。
仕掛けを上げてみると、鈎がありません。
飲み込まれたようで、鈎を『あわせちゃダメジナ』の9号にチェンジ。

いつもは、なかなか喰ってこず、喰ってきても1回。。。
もう、こないかも・・・
が、そんな心配をよそに、すぐにアタリ。
ぐわぁん!
少し走られましたが、竿をタメて、『さあこれから』というところで抵抗がなくなりました。
切れた!?
仕掛けを回収。
DECETERがありません。タカ切れです。(T_T)
ショックですぅ。
やはり、もらいもんの道糸じゃあかんか〜。(^^ゞ
DECETERは隣のおっちゃんが掬ってくれました。m(__)m

もう喰ってこないかも・・・
さすがに2回も続けてバラシちゃ・・・
がが、この日は違いました。
ほどなくしてアタリ。
竿ぐわん!ですが、先ほどより引きが弱い。
余裕かまして隣のおっちゃんに
「さっきのより小さいわ。」
しっかし、すぐ余裕がなくなりました。
ぐわん!ぐわん!
強烈に引きます。
そうなる格好なんてかまってられません。
へっぴり腰だろうがなんだろうが、必死です。

そのやり取りに気づいた他の釣り人たちが近づいてきました。
「にぃちゃん、頑張れ!」
いつの間にやら、私の周りは黒山の人だかり。(嘘です)
ギャラリーの視線を背中で痛いほど感じ、
こりゃバラシたらカッコ悪いなぁ
プレッシャーに耐えながら、やっと浮かしました。
「でかいっ!」
ギャラリーから歓声が。(^.^)

57.3センチのイズスミでした。(^o^)丿

念願の60オーバーには届きませんでしたが、やっと釣り上げることできて満足♪
タモで掬ってくれた隣のおっちゃん
「ここのヌシ釣りおった!」
「みんな諦めて、誰も釣らんかったの釣りおった!」
ちょっとちょと、オーバーですって。
そんなこと、ありま・・・す?( ( (ヽ(;^^)/

ギャラリーのみなさんも釣り場に戻り、リリースしようとしてると
ひとりのおばちゃんが
「にぃちゃん、持って帰れへんのか?」
「そい(イズスミ)、アオ(と言ったような)やから美味いで。」
そうなん?
せっかくですから、“お持ち帰り”に決定。

魚を〆て調子こいて『もう1匹』を釣ろうとポイントに戻ると
隣のおっちゃん、竿2本出してたうちの1本を片付けてる。
「にぃちゃん、ここで竿だしよしよ。」
なんと、場所空けてくれました。
最初と私を見る目が違います。(^^ゞ

そんなら、もう1匹。
ですが、そう簡単にはいきません。
仕掛けが底に着いたようなので、回収しようと竿を立てると、
ぶぃ〜ん!
リールが逆転します。

釣り人生最高の集中力を発揮して(パクリです)、ずっとレバーを握っていました。
さすがに疲れてて、竿を立てる時レバーを離したんです。
うわっ
慌てて体勢を立て直しますが、すでに走っています。
様子を見ながら、二度三度レバーを握って走りを止めようとした四度目
竿先が跳ね上がりました。(>_<)

仕掛けを回収すると、またタカ切れです。
やはり、もらいもん定価400円の道糸じゃアカンか〜。( ( (ヽ(;^^)/

他の人が帰る中、ひとり暗くなるまで竿出しましたが、結局1匹のみでした。
しかし、十分満たされた釣りでした。
やっぱ、ORASUTA杯の申告しなかったら釣れるんですかねー。


オチ

“お持ち帰り”した』イズスミですが、
私は、今まで食べたことありません。
嫌がるお袋と嫁さんを説得して捌いて貰いました。

イズスミのすき焼き風鍋と イズスミと大根の味噌煮ですぅ。
正直、恐る恐る食べました。
ん?普通に美味いやん♪
臭みなんかなく、身のパサパサ感を除けば気になるとこないです。
あのおばちゃん言ったのほんまやった。
WEB魚図鑑で、(もと)釣りサンの小西さんに同定していただいたところ、
俗に言う“ササヨ”、ノトイズスミであることが分かりました。

イズスミを釣り上げることができたので、
あそこのイズスミの釣り方はマスターしたっ、と思っていました。
正確には、思い上がっていた、ですね。
その後、釣りに行ったんですが、この1匹のみでシーズン終わり。
やっぱ、たまたま運が良かっただけのようで。(^^ゞ