福井・小鹿山
                             2023年03月30日(木)


福井市内のホテルを出て、車で勝山市に向かう。
満開の桜の咲く九頭竜川の南岸を東へ走ると、
北は奥越の雪稜が続いている。

えちぜん鉄道に沿って進み小舟渡駅、
比島駅、終点の勝山駅までくると、
大きな駐車場があった。
100台以上停められる無料駐車場。
金網のフェンスの上に
日蓮上人の石仏が立っている。
「バンビライン」の標識があり、
フェンスの間が登山口になっていて
登山届のポールもある。

急坂を登り始める。10:02。
広い草原の扇状の谷を横切る
ように登る。

エンレイソウの白い花。

この辺りはカタクリの群生地だと
言われているが、花は少ない。
鹿に食べられたのか。
2年草ぐらいのものは多くある。

キケマン属のミチノクエンゴグサク
(陸奥延胡索)、ヤマエンゴサク
があり、キクザキイチゲは
菊に似た花を1輪つけている。


尾根に近づくとやっとカタクリの
花にであった。

崩壊しかかった横木の階段の
急坂を上り詰めると第一展望台
に着いた。293m 9:40。
勝山の町が一望できる。






ホオノキの大木を過ぎると、
キクザキイチゲ、ヒサカキ、
イカリソウ、チゴユリに出会った。

尾根歩きになって第二展望台に
着く。11:23。

勝山の町が見下ろせる。標高345m。
九頭竜川には鯉のぼりが泳ぎ、
勝山の町並みと奥越の雪稜が
一望できる。



越前甲(越前大日岳)、白山も
かすかに見える。
取立山、大長山、ゲレンデの筋が
見える報恩寺山、大師山、三頭山、
経ヶ岳。

山名は展望台にあった山の
写真の説明板による。



第三展望台を過ぎると西に
向かって展望が効かない樹林の
尾根を歩き、小鹿山の山頂に
着いた。11:51。

平坦な尾根の通過点といった
感じだが三角点がある。
三等三角点 点名比島371.7m。



ミズナラ、キンキマメザクラが
咲いている。
キンキマメザクラはサクラの
仲間では最も小さい。
コナラ、ダンコウバイ。
林道に交差。

低山には珍しくブナ林が現れた。
江戸時代宝暦9(1759)年8月
藩主小笠原信房が参詣し、
神木としてブナを植樹した
との案内板がある。


発坂・比島分岐を過ぎて
北に向かって九十九折れに
どんどん降りて行く。
シハイスミレ、アズキナシ。

さらに降りると比島観音堂
に出る。12:31。









白山信仰の越前国側の
拠点として、仏教僧の泰澄に
より717年に開山されたと
伝えられる霊応山平泉寺
(へいせんじ)があった。
比島観音堂は平泉寺の乾(北西)
にあり、平泉寺の四天王の
一つだった。

観音堂の中には三尺(90.9cm)
四方の逗子があり、
泰澄大師直作の1尺5寸(45.5cm)の
千手観音像が祀られているそうだ。

この辺り一面、足の踏み
場もない様なミヤマカタバミの
群生地である。


比島登山口まで降りて着た。12:53。
谷合の段々畑ののどかな山里である。
江戸時代には観音領の田畑山が
あったそうだ。

比島駅から線路沿いに歩くと、
後ろから警笛がなった。
えちぜん鉄道の電車が追い
抜いて行った。














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