福井・権現山
2023年3月29日(水)
京都からJRサンダーバードに
乗って福井駅に着く。

地元のN氏の車で越前市柳元町の
権現山登山口に着いた。10:07。
標高は134mで車が4台ほど置ける
駐車所があり、トイレもある。
柳の滝遊歩道を登っていく。110:12。
案内板があり、登山届の受付箱も
用意されて、道もよく整備されている。
このコースは松ヶ嶽神社の裏参道になり、
山体を深く侵食する河谷沿いには、
多くの滝が発達している。

不動滝まで100m。
谷川が段になって下っている。
1つ目の不動滝(標高約150m)が
見えてきた。
不動滝の横には苔むした不動明王
の石仏が祀られている。
案内板によると不動滝は滝の横に
祀られている不動明王に由来する。
不動明王の右約40pのところには、
「小六」と彫られている。
これは佐々木小次郎の幼名とか。
お釜滝へ50m。
木製の梯子を登る。小さな滝が続き、
お釜滝(標高約170m)が現れた。
10:40。

案内板によると高さ11mの滝で、
落下する水勢が巨石の中腹を
えぐって、深さ約2mの滝つぼを作り、
その形が釜底を連想させることから、
こう呼ばれるそうだ。
不動滝より大きな滝で、
くの時に曲がった段瀑は書画のよう。
布滝へ200m。
道は歩きやすい。
雪解けして3週間ほどの
この時期は
スミレ、エンレイソウ、
ミヤマカタバミ
、ネコノメソウ、イチリンソウ、
ルリソウ、ムラサキケマン、
イカリソウなど
春の花が多い。
キノコはベニチョワンダケ
があった。

布滝 標高約270m
大岩壁をすべるよう
に流れる様が、
さながら白布をたらした
様なので、
こう呼ばれる。
柳の滝の中で一番大きな滝で、
高さ36m。
岩を穿って迸る
谷川に沿って登り、
丸木橋をわたる。
ここから上流を見上げると
窓滝がみえる。

窓滝(標高約330m)
窓滝の沢の向こうに「こもり穴」が
見える。
沢を渡渉して、鎖場のある岩場を
登らないと行けないので
今回は断念して対岸から見る。
大岩壁の根方が深くえぐられて
庇のようになった幅12m、奥行き9m、
高さ19mの穴。
かつて平家の落武者がこの穴に
隠れていたという伝説から、
こう呼ばれるそうだ。
夫婦滝(標高約335m)
岩の上から2筋になって
水が落ちることから、こう呼ばれる。
谷から離れ南東方向に
斜面をに登て行く。
大曲したところに
大モミ(標高約455m)がある。
幹にごつごつしたこぶがあり
、仰ぎ見るとかなりの巨木である。
これが松ヶ嶽神社の大モミである。
杉−クリ−ミズナラ林から高度が500mに
なるとモミ林帯になるそうだ。
巨木は2本あり、下のほうに
ある木が越前市 昭和56年10月指定
天然記念物。
ジグザクに登ると頂上である。
鐘の音が聞こえる。

松ヶ嶽(まつがたけ)神社に着いた。
標高565mの権現山頂上にある神社。
始め巻皇神社と言われたが、
大宝元年(701年)に泰澄大師が
天忍穂耳命の像を奉安じて
松ヶ嶽神社と改称したもので、
一名松ヶ嶽大権現とも言い
、山名の由来になっている。
また雨乞いの神として
信仰されている。
神社の祠は飛ばされないよう
ワイヤーで四方の立ち木に
固定されている。
下で聞こえた鐘の音は、
ここに鐘が据え付けてあるため
だった。
木々に囲まれて展望は効かない。
ちょうどテーブルがあったので、
ここで昼食にした。
表参道は急坂と聞いていたが、
女性が一人登ってきて
、悠然として参拝して消えた。
しかし下りてみると落ち葉が
堆積して、滑りやすく、岩も多くて
捕まる木も少ないので
そう楽ではない。

そこにこのコースの目玉の
ミスミソウ(三角草)が咲いていた。
雪割草とも言われるそうで、
春にいち早く咲く。
今回はちょっと遅かったかな。
杉の巨木もある。
遠くに見える雪を抱いた山は
能郷白山だろうか。
西へほとんどますぐにどんどん下りて、
駐車場に戻ってきた。
帰りに佐々木小次郎の生誕地
「高善寺」がある佐々木小次郎生誕地
公園に回ってもらった。
もう一つの山、城山(じょうやま)に
向かった。

福井市内の福井県立ライフル射撃場
付近の城山登山道案内板付近で
車を停め、田圃に
沿って入ると登山口に
ミズバショウ園があった。
ちょうど花は見ごろだった。
クロモジ、リョウブ、ネジキ、
イヌシデがある。

分岐を頂上へ五十坂、サカキ、
ゴンズイ、ショウジョウバカマ、
コナラ、アオキ、コシアブラ、
ヤマモミジ。
少し登ったところでカタクリの
花が現れた。
めずらしい白いカタクリも
見つかった。
二重堀切の標識がある。
堀切は、敵の侵入路になる山の
尾根を切り欠いた堀のことで、
堀切を二重に連続させて防御を
固めたのだろう。
頂上まであと400mぐらいで、
引き返した。
帰り道でシュンランの
花を見つけた。
福井市内のホテルに入る。
ホテルの外の飲み屋で乾杯、
良い一日だった。
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