面倒。

 最高ですかー!?久々に自炊なぞをしてみたら、なんか焼き加減や
 味の濃淡、歯触り喉ごし満腹度、すべてがうまくいって、もちろん
 美味くて最高でした。最高はイイね。しかし食器洗ったりゴミをま
 とめたり、片付けも最高でした。最高に面倒。


 そう。今回のテーマは「面倒」で御座居ます。





 面倒。



 面倒さとの闘いが人生と矢吹ジョーにとって重大な意味を持つこと
 は、先日「環太平洋うまいこと云う協議会」で採択されたとおり、
 周知の事実かと思われます。

 つまり我々が人として為すべき事は全て面倒であるからして、例え
 ば子育てなんぞをする際に「めんどくさーい。」などと云い打ち捨
 てておくと子供は死んでしまうのであり、たとい生き延びたとして
 も放火窃盗親殺しなどを重ね凶悪な犯罪者となり法の名のもとに葬
 り去られる運命であるので、死んでしまっては元も子も無いワケだ
 から、やはり手間暇をかけて教育し、その子供がやがてなんらかの
 方法で金銭を産むようになって初めてモトがとれるし、孫なんかも
 できちゃって、これは元も子もあると言ってもよいのではないでし
 ょうか。

 ・・・つまり、産まれてくる子供の為にも我々は面倒に打ち勝つ力、
 すなわち「勤勉さ」を身に付けなければならない訳です。
 日々是修行也。
 勤勉さレベルを上げるため、毎日修行するつもりで生活せねばなら
 んのです。

 僕なども
 「疲れて帰ってきたのに部屋の掃除をする」、
 「もやしのヒゲを一本々々むしり終わった後にグラウンドの整地を
  する」
 等の面倒度数の高いことをすることで自らを鍛えてゆきたいと考え
 ておるのです。

 だがしかし、そんな誠実で前向きな僕の足元に忌まわしき四本足の
 魔物が。





 こたつ。



 それは快適な蟻地獄。
 
 明日を見ない狂人の夢。
 
 誠実さや勤勉さを否定する淫教。
 
 天国という名の地獄。
 
 




 人はこたつに入っていたら、例えば窓の外にぜんじろうが居たと
 しても見にいかないものです。



 日本古来の悪しき家具、「こたつ」からの脱却、もとい、脱脚が、
 我々を一歩誠実たらしめ、ひいては「面倒」を克服せしめるので
 はないかと睨んでいる僕です。

→モドル