| バンドを再開することになり、僕が一番気を付けたことはこの事でした。 淡々と、只々淡々と、今まで通りのスタンスで。 安いドラマは要らない。 そんなわけで、久方ぶりのコラムチョップです。 ・・・が、突然ですけど、叫ばせて下さい。 「なんでこんなにお金が無いのー！毎日毎日毎日毎日働いていていていてるのにー！」 ・・・御静聴有り難う御座居ます。興奮の余り残響音が鳴ってしまいましたが、 ホントに無いのですよ金子が。もうね、晩飯アルフォート。否、無いフォート。 ビールも飲めない服も買えない本も買えないデートもできないってんで、 バイトが終わって自宅にて鬱々と一人 「日本語と外来語をつなげて新しい言葉を作るゲーム」 などに勤しんでおりますと、時には良い言葉が閃き 「四本足ポリス！」 などと叫んでみたりして日常にちょっとした潤いを与えてくれたりするのですが、 やはり暫くすると自然に 「不景気ロデオ」 「破局レーダー」 「マンスリー自殺」 のように悲しい発想になってゆき、しまいには 「人生デストロイ」 「アゲンスト幸福」 「俺ストライキ」 などとぶつぶつ呟く自分に気付き、、 「金がねーのは死んでるのと一緒だあなんてよく言ったもんだ。はは、寝よ。」 とひとりごち布団に入るという生活を強いられております。 はい、原因は十分に存じております。二十三年間も自身と付き合っているのだから、 少しは自分の能力の優劣を把握できております。 「金銭管理能力の欠如」 此れに尽きます。 なんかねー、使っちゃうのー。 特に服や時計などの、いわゆる贅沢品を買う訳でもなく、酒を浴びるように飲む訳 でもなく、夜の都の射精産業の発展に貢献する訳でも御座居ません。 只、月賦を頂くと其の日から・・・・「一寸づつ上回る」のです。 発泡酒が「一寸上回って」おビールへ、 そのあてのいかり豆が「一寸上回って」ビーフジャーキーへ、 真・三国無双３が「一寸上回って」真・三国無双３スーパープレミアムＢＯＸへと いうように。 デートなぞをしていると、生来からの虚栄心や男性としての義務感等からこの傾向 が顕著となり、 「つぼ八」が「夜景の見えるバー」へ、 「アルフォート」が「パティシエなにがしの極上生チョコスイーツ」へ、 「サービスタイム２９８０円」が「休憩１時間５５００円ＳＭ部屋」へと大出世を 遂げてしまい、帰る頃には財布がスッカラカンという事態に陥る訳で御座居ます。 そら金無くなるっちゅーの。 ・・・・パイレーツの二人はどうしているのかな・・・・ ・・駄目だ駄目だ、現実から目を背けては駄目だ！刮目せよ！刮目せよ！刮目せよ せよせよ！ 我々が生きるこの朝において、宵越しの金を持たぬ江戸っ子精神を「粋」などと ぬかす輩はもはや「駄目人間」のレッテルを貼られ、罵声を浴び、やがては路上 生活に追いやられ、木の根を齧り雨露を舐め、しまいには梅田の地下道で一日中 壁に土下座する人生を歩まねばならず、それはすげえヤだけどもそういえば僕は 江戸っ子じゃないし大丈夫かな？あと「粋」とかもよくわかんないしねー！など とたかをくくっていては大変な事になるのです。 だいたいからして家賃やケータイ代や各種公共料金の支払いを 「なんかめんどくせーし財布から金が出て行くのに目に見えて得る物がねーから なんか損した気分になるよー」 という理由からだらだらと引き延ばし、だけど前出の「上回り癖」のおかげで 確実に銭は減ってゆき、ついには支払いが滞り、 「金がねーのは死んでるのと一緒だあなんてよく言ったもんだ。はは、寝よ。」 とひとりごち布団に入るという事になるってえのは、これはれっきとした駄目 人間であり、「れっきとした駄目人間」っつー言葉もなんかおかしいのですが、 そんなおかしさもあいまって、路上で木の根を噛み梅田で土下座ということに なってもおかしくない僕なのです。 いやだいやだいやだよーそんな未来予想図Ⅱ。 ・・・晴れたらいいね。 ドリカムギャグなんて考えてる暇があったらちゃんとしなさい。俺よ。 「あー、ちゃんとしてえなあ。無理だろうなあ。ちゃんとしたくないが為に バンドやってると言ったら嫌われるけどそーゆー事実がある事は否めない ものなあ。」 とバイト帰りの星空の下、少し保身混じりの本音を呟く男が一人。 |