でんぷんをおかずにでんぷんを食うのは関西の食文化です、神戸からの報告



00.12.10
 12月9日づけ朝日新聞夕刊に載った「泉麻人の週末流行語大賞」というコラムに
そばめしが出ている。「ソバはへらでみじん切りにされて、残飯風のメシ粒と一緒に
いためられる。メシを具にした焼きそばというか、ソバを具にした焼きめしと見るか
ともかく豊かな食とは言い難い料理である」と書いてある。泉さんは福岡空港ではじ
めて食い、その後発祥は神戸市長田区だと知り、「もしや、震災時の食料難なども関
係しているかもしれない」と書いている。

 関西にはラーメンライスという、ラーメンをおかずにメシを食う文化が存在してい
る。また神戸や大阪の庶民の食卓では、お好み焼きをおかずにメシを食ったりするこ
とがあるのだ。たこ焼きもまたしかりである。

 焼きそばをしたあと、同じ鉄板で冷ご飯をいためて焼き飯をすることがごく普通に
行われていて、その延長線上にソバメシが登場したのだ。断じて震災の食料難が原因
ではない。震災の時は食料難というよりも、エネルギー難であり、炒め物なんかする
やつはいなかった。油で炒めたりすると、二ヶ月も続いた断水の状態で皿を洗うのが
大変ではないか。
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