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長さ413cm、幅173cm、高さ157cm。長さは短いが3ナンバー。
デザインは、コンパクトではあるが、どっしりとしたワイドボディが頼もしい。
2.0Sはエアロバンパーやルーフエンドスポイラーなどを装着。
17インチアルミホイールも精悍さをかもし出している。最近多くなったキーレスキー、キーをポケットに入れたままでドアの開閉はOKだし、エンジンも簡単にスタート。
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室内幅は広い。三角窓を採用して視界が広いせいか、かなり広く感じる。本革巻ステアリングはスポーティ。大き目の220kmスピードメーターも非常に見やすくてスポーティ。
どこかで見たような?ダイヤル式のエアンスイッチも扱いやすい。ただ、オーディオスペースの位置にナビゲーションなどを装着した場合、座高の高い僕は少し目線を下に向けなければ見にくい感じ。
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シートはバケットシートまでは行かないけれどホールド性が高い。
これは高速でもワインディングでも安定したポジションを保てるだろう。
天井高は申し分ない。 身長183cm、座高は1m以上の僕が乗っても圧迫感を感じる事がない。その割りにシートも位置高いので乗降はしやすい。サイドエアバッグ付というのも嬉しいですね。
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ラゲッジスペースは4人乗りの状態で後部座席シートバックを立てたまま、ゴルフバッグを横に寝かせて置くことは出来ないが6:4の可倒式シートを倒せば、かなりの量の荷物が積める。(この写真はカタログからの転載)

最近の日本車は「良い車=売れる車」という図式が必ずしも一致しない。例えばトヨタから発売されると普通の車でも結構売れたりする。逆にマツダの車は良い車でもあまり売れなかったりする。
SX4も発売後1年経ったが、販売台数で苦戦が続いている。
イタリアのフィアット社と共同開発したスズキの世界戦略モデル。コンパクトカーとSUVの長所とデザインを組み合わせたクロスオーバービークルという華々しいデビューを飾ったものの現状の日本市場ではあまり受け入れられてないようだ。 この車、フィアットとの共同開発でイタリアでは「小型クロスオーバーが人気」という事情も後押しして結構な売れ行きらしい。雑誌の評価も高いようです。
では、なぜ日本で売れないのか?それはデザイン?それとも中途半端な大きさ?もしかして理由の一つに「スズキが発売しているから」という事情があるかもしれない。
日本では「スズキ=軽自動車」というイメージが強すぎるんですよ。スイフトは発売された時、その強そうなデザインと少し後にスイフトスポーツがWRCに参戦したこともあって車のイメージが格段に上がったよね。こういう戦略は非常に大切。
スズキにすれば、エスクード、スイフトに続く世界戦略第3弾ということで国内市場での普通車戦略も狙ったんだろうけど今のところはイマイチパットしないみたい。
でも、今年からWRCに参戦するみたいだし、SX4スポーツDOHCターボ250PS6速マニュアルなんてのが発売されたら一般的なモデルも後押しされて結構売れるかもね。
まあ、実際にはスズキは車の本場、ヨーロッパ市場を見据えているのでクルマの作りどんどんと良くなってる。ひところの軽自動車のイメージとは趣を異にしている。ところが、国内では売れない。当然、中古車も売れない。売れないということは悪い? いやいや、そんなことはありません。めっちゃ、エエ車です。そりゃあ、色んな人の色んな好みもあるし、元々が2000ccで180万ちょっとの車なので完璧とは言わないですよ。
でも、「150万の予算でコンパクトカー」で妥協している人にはもう、色んな「妥協」が満足に変わる車ではないでしょうか?

お店の裏の道を通っていつもの試乗コースに出ます。まずは200mほどの上り坂。うん、さすがは2000cc、楽々登っていきます。
少しだけ道路の凹凸はあるのだけれど、サスペンションと17インチは適当な硬さで、気分が悪くなるような揺れはありません。「固い」って言えば「固い」けど、これぐらいの固さならかえって安心感があるというもの。ボディ剛性が強さもあるのだろうけどスズキのクルマがここまで変わったのは国内のみならず、世界戦略を見定めたから?そういやあ、足回りといい、ボディといい、欧州車の乗り心地に少し似ている感じがする。
上り坂が終わると400mほどの直線。前後の安全を確かめながら100km/hほどのスピードを出してみる。見た目のRV感とは違って加速は意外にスポーティ。車内の音が静かなことと、外観から判断して「必死こいて走る」乗り味を想像していたが、結構快適な乗用車。
SUV=フニャフニャしてバタバタした乗り心地という概念が覆される。軽量化した高剛性ボディ、しまったサスペンションのおかげ?操縦性と安定感をはかなりの水準。
エンジンは2000ccだからなんらの不満はないけどスバル車に比べると幾パンチ不足か?ただ、スパルタンなエンジンは、後で発売されることが予想されるMT車用に搭載されることを期待。
乗り味はしっかりしつつも上質。2.0Sは4輪ディスクブレーキを採用しているのでひとたびブレーキペダルを踏むと車は沈み込むようにしっかりと止まる。ただ、4速ATのレスポンスはちょっと寂しい。 5速ATなら劇的にいいんだろうけどそれはこの車の価格と装備を考えれば贅沢すぎる望みというものか?
ESPの性能を発揮するシーンはないけど横滑りを抑えて、安定走行の手助けをしてくれていると思えば、ウェットな路面では非常に安心感がある。
試しに前後の安全を確認しながら急ハンドルを切って車を左右に振ってみるもすべるどころか高い車高からは想像も出来ないほどロール感は一切しない。
特に競合する車はないんだろうけどメジャーメーカーから発売されている200万クラスの車と同等の乗り味がある街中から高速道路、ワインディングロードまでキビキビ走ってくれますこれで十分ですね。これトヨタで出してたらもっと売れる車なんかなあ新車価格(180万)で買うなら価値観は人それぞれだけど新車に近い状態の車をこの価格で乗れる車ならベストな選択。
大きな特徴こそ持っていないものの、「マジメに作られている良いクルマ」だと思う。メーカーはSX4はWRCに参戦することを発表している。SX4がラリーで暴れるようになれば、ブランドイメージもキッチリ確立出来ると思う。