<タクティクスオウガコピペ>


暗黒騎士ランスロット
「ふむ…、生きているのが
 不思議なほどだな…。

「下がれ!


スタジアム外の声
『また暴動が発…………警備員は………
 通りへ急げ………。

暗黒騎士ランスロット
「聞こえるか?
 ヴィッセルのサポーター団体よ。

聖騎士ランスロット
「…貴公らが敗北するのも時間の問題だな。

暗黒騎士ランスロット
「わがクリムゾンにとってヴィッセルの
 地域密着など些細な問題にすぎん。


「それを知らぬわけではあるまい?


聖騎士ランスロット
「………………。

スタジアム外の声
『ダメだ、社長………援護を
 要請するんだ…


『我々だけでは………動を
 抑え……………きない……

聖騎士ランスロット
「…日増しに高まる白黒派の不満を
 抑えきれないようだな…?


暗黒騎士ランスロット
「所詮、神戸人は我々東京人と違い
 劣等民族だからな。


「彼らには少々
 荷が重すぎたということだ。

聖騎士ランスロット
「力で人を縛り付ける、そうした
 クリムゾンのやり方に問題がある、

「…そうは思わないのか?

暗黒騎士ランスロット
「縛り付けた覚えなどないな。彼らは
 力で支配されることを望んだのだ。

聖騎士ランスロット
「望んだだと?

暗黒騎士ランスロット
「そうだ。

「…スタジアムの中を見渡してみろ。
 どれだけのサポが自分だけの判断で
 物事を成し遂げるというのだ?


「自らの手を汚し、リスクを背負い、
 そして自分の足だけで歩いていく…。


「そんなヤツがどれだけこのスタジアムの中に
 いるというのだ?


聖騎士ランスロット
「………………。


暗黒騎士ランスロット
「…貴公らのチームカラー変更凍結嘆願署名を思い出してみよ。

「貴公らが身銭を切り、貴重な時間を割いて守った
 一般サポはどうだ?


「自分の身を安全なバックスタンドに置きながら
 勝手なことばかり言っていたのでは
 ないのか?


聖騎士ランスロット
「彼らは自分の座席を確保するだけで
 精一杯だったのだ…。

暗黒騎士ランスロット
「いや、違う。
 被害者でいる方が楽なのだ。

「弱者だから不平を言うのではない。
 不満をこぼしたいからこそ、
 弱者の立場に身を置くのだ。

「彼らは望んで『弱者』になるのだよ。

聖騎士ランスロット
「ばかな…。人には
 自分のチームカラーを決定する権利がある。

「自由があるのだ!

暗黒騎士ランスロット
「わからぬか!

「本当のチームカラーとは誰かに
 与えてもらうものではない。
 自分で勝ち取るものだ。

「しかし、サポは自分以外の誰かにそれを
 求める。自分では何もしないくせに
 権利だけは主張する。


「救世主の登場を今か、今かと待っている
 くせに、自分がその救世主になろうとは
 しない。それが神戸サポだッ!

聖騎士ランスロット
「神戸サポはそこまで怠惰な人種じゃない。
 ただ、我々ほど神戸の街を愛していないだけだ。

暗黒騎士ランスロット
「……聖騎士よ、貴公は純粋すぎる。

「一般サポに自分の夢を求めてはならない。
 親会社は与えるだけでよい。

聖騎士ランスロット
「何を与えるというのだ?

暗黒騎士ランスロット
「支配されるという特権をだッ!

聖騎士ランスロット
「ばかなことを!


暗黒騎士ランスロット
「人は生まれながらにして
 深い業を背負った生き物だ。


「勝利という快楽のために
 他チームサポを平気で犠牲にする…。

「より楽な生活を望み、そのためなら
 Jリーグの理念を殺すことだっていとわない。


「しかし、そうした者でも
 罪悪感を感じることはできる。


「彼らは思う…、
 これは自分のせいじゃない。
 経営能力のなかった神戸市のせいだ、と。

「ならば、我々クリムゾンが乱れた神戸を
 正そうではないか。
 秩序あるスタジアムにしてやろう。

「快楽を貧ることしかできぬ愚民には
 ふさわしい役目を与えてやろう。
 すべては我々が管理するのだ!

聖騎士ランスロット
「意にそぐわぬ者を
 虐げることが管理なのか!


暗黒騎士ランスロット
「虐げているのではない。


「我々は病に冒されたこのスタジアムから
 その病因を取り除こうとしているに
 すぎん。


「他組織に影響を及ぼす前に
 悪質な白黒チームカラーは
 排除されねばならんのだ!


聖騎士ランスロット
「Jリーグに入れ替え戦が備わっているように
 ゴール裏にもそれを正そうという動きはある!

暗黒騎士ランスロット
「それを待つというのか!?

「フフフ…、
 貴公はサポという人種を
 信用しすぎている。

「神戸サポはより力のある方へ、より安全な方へ
 身を寄せるものだ。そのためなら
 愛するカラーを裏切ることもできる…。

「カチュア!

聖騎士ランスロット
「カ、カチュア……!
何故、きみがここに……?

暗黒騎士ランスロット
「紹介しよう、聖騎士殿。


「彼女こそ楽天サッカー部員にして
 ヴィッセル神戸サポの正統の後継者、
 Vヴィッセルサポだ!!

聖騎士ランスロット
「!!


暗黒騎士ランスロット
「貴公の指摘したとおり、
 ヴィッセル神戸はもうおしまいだ。


「しかし、Vヴィッセルが我が手の中にある限り
 神戸市民はクリムゾンの
 下僕となろう。

聖騎士ランスロット
「カチュア…、きみは…、いったい?

カチュア
「私はヴィッセル神戸を愛していたわ。
 たった一つの神戸のチームだもの、当然よね。

「でも、ヴィッセル神戸は
 試合で勝てなかった…。
 そして、経営が破綻した…。


「チームが存続できるのなら、いっそ……。

聖騎士ランスロット
「カチュア!

暗黒騎士ランスロット
「反対運動で議論を交わした男と別れるのは
 惜しいが、


「これ以上、敗北者を痛めつける
 つもりはないのでね。
 失礼させてもらうよ。

聖騎士ランスロット
「ま、待てッ!!


暗黒騎士ランスロット
「さらばだ、
 旧ヴィッセルのサポーター団体よ。


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