「パーティの不協和音になるようならはずした方がいいと思う」
僕は非常に言いにくかったがそう答えた
「ほら、お前の出番はねぇぜ、さよなら!」
リックが勝ち誇ったかのように言う
「ちょっと何よその言い方、あんまりでしょ!」
ハーメリアがリックに文句をいったがリック、聞く耳を持たない
「はっ、日のあたる所では歩けないような奴どう言おうがいいじゃねか」
両者、にらみ合う
それを眺めていたリーファはこう言ったのだった
「ロード、どうやら彼らには僕が必要では無いらしい」
ふぅ、とため息をつく
「何か別の仕事があったら呼んでくれ、2,3日はこの町に滞在している」
もう役目は終わったと言わんばかりに酒場から出て行ってしまった
「・・・ではガルディア城へのルートと集合場所、集合時間を決めてしまいましょう」
なおもにらみ合いを続けるハーメリアとリックにミリィがそう告げた
ハーメリアは不服そうであったが渋々あきらめて議論に参加した
だがその次の日、僕がアナスタシアにたたき起こされる形で集合場所に行って見るとちゃっかりリーファが加わっていた
ハーメリアとリックは視線すら合わせようとしない
「一体何があったんです?」
僕はこの中で一番無害そうなミリィに聞いてみた
「あの後ハーメリアが独断でリーファと契約したらしいの、魔王復活の阻止、じゃなくてパーティの護衛、て形で」
なるほどそれではリックが怒るのも当たり前だ
どうもハーメリアは自分が正しいと思ったら絶対に譲らない性格らしい
「全員そろったみたいね、じゃあ出発するわよ」
こうして僕たちはギクシャクとしたなんとも言えない雰囲気のまま出発した
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