福音化への奉献生活の独特の貢献

 

76 福音化への、奉献生活を営む男女の人たちの独特な貢献は、何よりも先ず、人類愛のゆえにみずからをしもべとされた救い主に倣って、神と自分たちの兄弟姉妹とに全面的に捧げられた生活の証である。実際、救いの業においては、すべてのことが神的なアガペー(avgaph,)への参与に由来しているのである。奉献生活を営む人たちは、自分たちの奉献と全面的な献身とのうちに、おん父によって奉献され宣教へと遣わされたお方であるキリストの救いをもたらす愛に満ちた現存を目に見えるものとする。キリストに勝ち取られることをよしとした(cf. Phil 3:12)かれらは、ある意味でキリストの人性の延長になることを覚悟をする。奉献生活は、人がキリストのうちに生きれば生きるほど、他の人たちのうちにいるキリストにますますよく仕えることができるようになり、遂には遠く地の果てまで赴き、あるいは危険の極みに直面することさえ厭わなくなることを雄弁に示すのである。