年長者の役割

 

44 年長者と病者の世話は、兄弟愛に満ちた生活においては  特に世界の幾つかの地域で、奉献生活を営む年長者の人たちの割合が増加している現在のような時代においては  重要な位置を占めている。これらの人々が然受けるに値する世話と気遣いは、慈愛と感謝という当たり前の義務に由来するだけではない。それらの世話や気遣いは、かれらの証が、教会とかれら自身の会とに大いに役立っているという意識、そしてかれらが高齢や衰弱のために自分たちの特有な使徒職を放棄しなければならなくなったときでさえ、かれらの宣教使命は依然として価値があり、称賛に値するものであり続けるという意識にも由来しているのである。年長者と病者は、知恵と体験とにおいて共同体に与えるべき多くのものを持っている。ただし共同体は、年長者や病者を気遣って常に彼らの身近にいて、かれらの話に耳を傾けることができなければならない。

もともと使徒職は、どんな活動によりも、主の救済意思への各自の完全な献身  この献身は、祈りと悔い改めとの実践によって養われる  に成り立っている。年長者は、多くの仕方で、自分たちの召命を生き抜くように招かれている:粘り強い祈りによって、自分のおかれた状態の忍耐深い受容によって、そして霊的指導者や聴罪師あるいは祈りの助言者として喜んで仕える用意によって。