権威の課題

 

43 奉献生活においては、在地の長上をも含めて、長上の役割は、霊的生活と宣教使命とにとって、常に大きな重要性を持ってきた。変化と試行に満ちたここ数年の間に、この長上の職務を再検討する必要が感じられるときがあった。しかし権威を行使する者たちが、霊的かつ使徒的な生活における自分たちの兄弟姉妹の指導者、共同体に対する第一の責任者として、自分たちの責務を放棄することはできないということは認められなければならない。

個人主義に強く影響された環境のなかにあっては、権威がすべて者の利益ために果たす役割を承認し受諾するように促すことは、容易なことではない。しかしながらその重要性は、兄弟愛に満ちた交わりを強化するために、そして宣立された従順を無にしないためにも、再び主張されねばならない。権威は何よりも、兄弟愛に満ちたものであり、霊的なものでなければならない。そして権威を託された人たちは、どのようにして自分たちの兄弟姉妹を意思決定に関わらせるかを知っていなければならない。しかしそれでも最終的な言葉は、権威に帰属すること、したがって権威は下された諸決定を尊重されるように配慮する権利を持つことが銘記されなければならない。