至福の福音の証

 

33 奉献生活の独特の使命は、「世界は、至福の精神がなければ変容されないし、神に捧げられないということの輝かしく際立った証」をすることによって、福音の根本的な諸価値を、洗礼を受けた人たちに思い起こさせることである。こうして奉献生活は、神の民のなかに、聖霊によってかれらの心に注がれた神の愛に(cf.Rom 5:5)、生活の聖性をもって応える必要性を自覚させ育成する。かれらは洗礼と堅信あるいは聖なる叙階とにおいて神の力によって成し遂げられた秘跡的な奉献を、自分たちの行為のなかに反映させて、神の愛に応えなければならない。たしかに、諸秘跡において与えられた聖性から、日毎の生活の聖性に移行する必要がある。奉献生活は、教会におけるそれ自身の現存によって、聖職者も一般信徒も含めてすべての信者の生活の奉献に仕えようと努めるのである。

また奉献生活を営む人たち自身が、キリストの神秘と教会との一致を、そのさまざまな多くの次元において、充全かつ完全に生きようとするその他の召命の証よって助けられていることも忘れられてはならない。このように互いに他方を豊かにすることによって、奉献生活を営む人たちの使命は、より雄弁で、より効果的なものになる:かれらの使命は、自分たちの他の兄弟姉妹たちに、来るべき平和を見つめさせ、神のうちに見出される決定的な幸福を求めるて奮闘すべきだということを思い起こさせることである。