IV. 教会生活における聖書解釈

 

解釈者たちは、聖書解釈において独特の役割を演じているとはいえ、独占権を行使しているわけではない。教会内部でのこの活動は、本文の学術的分析を超える諸側面を持っている。実際、教会は、聖書を、みずからの起源を扱う際の歴史的文書の単なる集成とは見なさない;教会は、聖書を、現在の教会それ自身と全世界とに向けられた神のみ言葉として受け取っている。そして、信仰に由来するこの確信は、聖書の使信を現在化し文化内在化させる作業へと、および霊感を受けた本文を、典礼、「神的読書」("Lectio divina")、司牧的奉仕職、そして教会一致運動のなかでさまざまに使用することへと至る。