米国旅行4

  2.22(日)雨時々曇り一時晴






 ホタテご飯を食べて10時10分発。前夜、翌日の行き先を話し合ったが、ユニバーサル・スタジオは日曜は混むだろうから月曜にして、石井さんが行きたいというワイナリーにくことになった。ところが、これが大変な遠方にあったのだ。僕はほとんどガイドブック調べていないから、そんなこととは露知らず(結局僕のガイドブックには載っていなかった)。この日は天気がハッキリせず。何せ広い範囲を走り回ったので、晴れた時もあれば豪雨にも見舞われるなど、まるで女心?の様相。いずれにしても、持参したサングラスが初めて役に立つ時もあった。ところで、この日あたりから主要道路の位置や方向、LA周辺の地理の概要が大まかにつかめるようになった。従って地図を見ながら通る道路、距離などナビゲーターを何とか務めることになる。この日は405号から101号に入ってサンタバーバラへ。






 アメリカの道路は大きいのはフリーウエイ、ハイウエイでほとんど無料。ただ中にはTOLLという有料道路がある。下に降りると略してBlvd、Dr、Pkwy、Rd、St、Aveなど様々。また地図の距離はマイル表示だ。車のメーターはキロとマイルの両方が表示されている。途中、サンタバーバラまであと何マイルと作井君に伝えていたのはいいが、地図の距離基準がLA中心部は4マイルだったのが、LAから離れると8マイルに変わっていることに気づく。何と当初予想の2倍の距離である。とんだナビゲーターだ。とにかく帰りも同じ道を通ることになるので愕然とする。そのせいかお腹の調子がおかしくなり作井君に訴える。困ったことにアメリカの高速道路には日本のようなパーキングエリア(PA)はほとんどないのだ。この後に101号に一カ所見たのみ。あわてて高速を降りてガソリンスタンド(GS)に入る。高速を降りると必ずGSがありコンビニが付いている。ただトイレのないケースもあった。またGSはほとんどセルフ方式だ。ここで用を済ませて再び101号へ。ところが先の方で交通事故がありひどい渋滞。用を済ませておいて良かった。そこを抜けると快調に進む。




 101号はサンフランシスコへ続く道。「シスコは良い街らしいですよ」と作井君がつぶやく。急な坂道を下るとやがて大平洋岸を走るようになり、天気も一時的に晴れて素晴らしい風景が広がる。サンタバーバラはリゾート観光の町であろう。しかし僕のガイドブックには出ていなかった。海に突き出した桟橋に車を入れる(有料)。駐車は前から入れるのが決まりのようだ。外に出るととにかく寒い。パラパラと雨も降り出す。風が強く波が高い。桟橋にあるレストランに1時半に入る。僕はロブスター(ハーフ)にクラムパウチャウダースープ、コーヒーを注文。作井君はアイスティー。他の人はビールとフィッシュフライなどを注文。高速のトイレ事情を考えるとビールを飲む気にはなれない。それはともかく、出てきたビールを見ると泡が全くなく、何かまずそう。フィッシュフライはヒラメ、エビ、ホタテなどのコンビネーション。ロブスターは12$。パサパサした感じだが味はともかく、まあロケーション的に満足。最初にパンが出るが、なくなるとすぐに追加を持ってきてくれる。コーヒーもすぐに注ぎ足してくれる。サービスが良いのはチップのせい(?)。ボーイはテーブルごとに担当が決まっていて、他の人を呼んでも見向きもしない。合計で80$(税込み)。観光案内所に寄ってワイナリーの場所を聞く。それから有名な教会があるというので市内に入って探すが見つからず。行き止まりの道に入ったりして悪戦苦闘。市内は観光客でにぎわっている。今日は日曜日なのだ。再び101号へ。














 海岸線を西に向かう。右手には山が迫り、所々で牛が草を食んでいる。阿蘇山の牧場を見ているみたい。阿蘇のような赤牛ではないが。やがて道は北に方向を変え坂道を登る。ワイナリーは遠い。石井さんのガイドブックにはサンタバーバラの近郊にあると書いてあるのに、「著者は現地に行かずに書いているのだ」と石井さんブツブツ。101号を降りて東に向かうとソルヴァング(Solvang)という小ジャレた町に。道の両側にレストランやホテルが並ぶワインの町。しかしここにはワイナリーはなく、道を尋ねてさらに山奥へ。一帯は牧場が多く緑が広がる。また所々に梅の木が並び白い花を咲かせている。やがて小さな丘を越えるとワイナリー地帯。石井さんはオーボンプリマというワイナリーに行きたかったらしいが、ウロウロするうちに時間がなくなり、通りかかったFIRESTONEという所に入ったのが4時半(オープンは5時まで)。入場料7$。何種類かテイスティングしてワイングラスをお土産にもらい帰路へ。一帯は広大なブドウ畑。それにこんもりと並ぶ丘の緑の風景はまるでお伽話の世界のようだ。






 GSに寄ってそこを出発したのが5時半。来た時のように101号に乗り、海岸線に入ると右手に大きな虹。海面から立つ虹を見ることは余りないのではないか。かと思うと途中豪雨もあり、道路には街灯がないので真っ暗で運転は大変である。作井君が「前日の帰りは眠たかった」と言うので気をつけるように言うと、「眠気が来ないように歌いながら帰りましょう」ということになって、まず稲垣さんが歌い始める。そのうち僕と作井君の歌合戦になり、歌手別やジャンル別に歌い続けて、結局帰るまでに100曲以上歌ったのではないか。おかげで時間の経つのも忘れて、8時半に帰り着く。この日は一日中、車に乗っていたような感じ。寒い日だったので暖炉の火が心地良かった。

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