有料道路違反



3月の春休みに香菜子が遊びに来た時に133号線の有料道路を通って買い物に出かけた。その時、間違えて料金所のないレーンを走ってしまった。つまり、電波で料金を支払うレーンだった。気付いた時点では既に時遅し、間には分離帯があり現金で支払うレーンに戻れなかった。そのまま走っていると、警告表示には『料金を払っていない車は、カメラでプレートナンバーを撮影して、後ほど罰金を請求する』とある。

気にして、通知が来るのを待っていたが罰金通知がこなかった。やはり、アメリカらしい話だなと高を括っていた。帰国も近づき、会社の僕宛の郵便を整理していたら罰金通知が会社宛に来ていた。そう言えば、免許証の住所は会社の住所にしていたからだ。それも、2ヶ月ほど通知を読まずに、前に来た通知を知らずに捨てていたらしい。気付いたときの通知は5月26日とあるので、2通目か3通目の通知でその度に罰金は上がり合計で86.5ドルの請求それとしっかりプレートナンバーは記載されている。(道路料金は1.5ドル、最初の罰金が42.5ドル、延滞罰金が42.5ドル)

観念して、小切手を86.5ドル切って封筒に入れ出す寸前だった時、ちょうどEdと出会った。かれに封筒を見せて、苦笑いをしながら『この前の道路違反の罰金が来たよ』と・・・。

Edは以前に話していて、故意に違反したのでない事を知っていた。

『そんな大金払ったらダメだよ!電話をして、故意でないこと、住所変更して通知がこなかったと言うべき』と親切にアドバイスしてくれた、住所変更に付いてはやや正直とは言えない点があるかもしれないが。

請求書をよく見ると、もしもこの件で電話で担当と直接話したい事があるならばと電話番号が記してある。彼のアドバイス通りに電話をかけ、故意でないこと、住所が変わって通知が届くのが遅かった旨にて交渉(Negotiate)した、交渉は成功して何と86.5ドルを29.5ドルに下げてくれたのだ。

日本ではこんな交渉はできないし、絶対にあり得ない。アメリカという国は不思議な国だ、学校の成績も親が先生とネゴをすると変わることもある。以前の家を出されるときに警備会社から契約不履行で1200ドルの請求を受けた、この時も担当者と交渉して、『私も大家から出されるので両方被害者だから、あなたの会社と折半しよう』と言って600ドルに下げて貰ったことがある。この国では、交渉は絶対に不可欠なのだ・・・。


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