ポールの新車



最近、ポールが新車を購入した。彼の自慢の車、昼は車の手入れ、その後しばし運転席に座って時間を過ごしている。大変に気に入って、いつも車はピカピカ。珍しい色なので、『何色?』と聞くと、笑顔満面にして『Sunset Orenge(夕日のオレンジ色)』と答える、彼自慢の車の話をするととても嬉しそう。


彼からは、日本人一般が描いている”傲慢なアメリカ人”は全く感じられない。日本のそこらにいる、人の良い”おじさん”と変わらない。彼だけでなく、殆どのアメリカ人も日本人と同じだ。言葉と文化が違うだけで、とけ込んでいくほどに彼らは素顔を見せてくれる。その素顔は日本人とはあまり変わらない。


アメリカに着たばかりの頃、また、例え英語が堪能な人であってもこちらが”とけ込んでいない”と彼らの素顔が見えないし、彼らもまた素顔を見せてくれない。これは、別に語学の問題だけではなく、挨拶の仕方、相づちの打ち方、アメリカ人に慣れているか、それに雰囲気で敏感にわかるのだろう。

例えでおかしいけど動物の反応と同じような気がする。犬は”犬好き”の人がわかり、馬も”馬に慣れていない”人の言うことを聞かない、全くこれと同じではないだろうか?


ポールの車の話の続きだが、彼がフリーウエイ(高速道路)で運転していた時、警察がサイレンをならして彼の車を停車させたことがあった。運転してたポールはどちらかと言えば、性格的には大人しいとてもスピードを出すタイプではない。彼はスピード超過していたわけでもないが、ビビッて車を警察の指示通り止めると。

警官の質問は『この車、Coolだね、何色?』アメリカの警官はこんな質問をするために、高速の路肩に彼を停車させたそうだ。挙げ句の果て、『路肩からでるのは気を付けて!』とアドバイスくれた。ポールにその話しをすると、『この前もまた警察に止められた』と笑いながら・・・。彼は、警察に高速道路で同じ質問を2度受けたことになる、日本ではまずあり得ない。




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