メキシコ日帰り旅行


Ensenadaの町


ラモンがメキシコ旅行に誘ってくれた、初めは5月の予定だったがそれぞれの予定が合わず6月10日(土)に日にちが決まった。当初、僕の車で行くつもりであったが事故を起こしたばかりで、また僕の車の保険は米国とカナダのみ、帰国前に問題はこりごり、ラモンに頼んで彼の車で行くことにした。サンディエゴまでは車で1時間半ほど、サンディエゴは何度も訪問している町、メキシコはサンディエゴから20分、高速5号に乗っていると自動的に入国してしまう。つまり、メキシコへ入国するイミグレーションは無い、ただしパスポートを携帯しないと米国へ戻れない。


5号線(米国のFree way)からそのままメキシコへ、このすぐ先がメキシコ


5号に国境線らしきものはあったが、車はノンストップでメキシコへ


国境の町はティファーナ、治安が悪くて有名。道路の右手はアメリカとの国境の塀


1時間半ほど海岸線を車で行くとEnsenadaの町に到着


車でメキシコへ入った途端に気付くのは、その埃っぽさと道路の整備が悪い。道路、町、空気が砂埃で覆われているような印象、アメリカのようにグリーンが整備されておらず、そこらじゅう土がむきだしであるためだろう。地理的、地域的にほとんど同じ米国カルフォルニアと全く雰囲気が違う。


駐車場に車を止め、ラモンが駐車場のトイレを薦める。結構、臭くて汚いトイレだが、ラモン曰くレストランのトイレよりもましだとのこと。カギがかからないので我々身内でドアを押さえながらの用足し。ラモンが財布は前のポケットに入れ、物乞いには絶対金をやるなと注意してくれる。しかし、この町は米国からの観光客も多く、昼間の治安は比較的安全。町全体が観光地、お土産やなどがひしめき合っている。



米人の観光客でにぎわっている


町のバー、コロナビール、テキーラ



僕らを連れて上機嫌のラモン


この町はラモンの生まれ故郷、彼はメキシコ系アメリカ人。子供の頃と比べると、ずいぶんとこの町はかわったと・・・。彼の父はこの町でタクシーの運転手をしていたが、彼が7歳の時に妹の病気の治療代が父親の給料では払いきれず、家族でアメリカへ来たと話してくれた。



港町でもある、Ensenada海産物は美味しい。特に屋台で食べたシュリンプ、クラムのカクテルの味と鮮度は最高。メキシコは食べ物に注意しなくてはならない、特に生ものはとラモンは言いながら・・・メキシコ人が食べているから大丈夫。本当か?運良く、全員無事ではあった。


レストランの屋上で、タコスを食べた。なかなか食べ物は美味しい。しかし、ラモンのアドバイスのとおりトイレは汚い。


タコスの屋台


Ensenadaの町の絵はがき



Ensenadaで昼食の後、車で1時間ほど先にあるLa Bufadoraへ。日本でいえばさしずめ東尋坊のような所。岩のV字がたの裂け目に波がぶつかり、波がとてつもなく高くしぶきをあげる観光地。ここも東尋坊と同じように、土産屋が並ぶ。


道の両側は土産屋さんでひしめく



メキシコの甘菓子、ラモンが買ってくれた


メキシコの観光地には薬屋が多いいずれも米国人観光客向け、米国では処方箋でしか買えない薬を安く売っている。バイアグラ、痛み止め、ただし本物かどうかは?


高くあがる波しぶき。


写真で撮るよりも絵はがきで



椰子売り、アメリカのスーパーでも椰子は売っていたが、遂に一度も口にしたことはなかった


ラモン曰く、本当のメキシコサンダルとは車の古タイヤを切り取って作るのだと。タイヤが材料なのでとても丈夫でへらないとのこと・・・


土産屋で買うときには絶対に表示価格、言い値で買ってはいけないと。つまり交渉が必要だとラモンのアドバイス。僕も灰皿を土産に、7掛けほどで買った。ラモン曰く、まだまだ値切れたと、所が、ラモンが僕らに食べさそうと、買ったメキシコの甘菓子が3ドルもしたとぼやき、こんなものが3ドル、3ドルと彼の大声がくどい。ついに、値切る前に買うと言ったからいけなかったと自分で反省していた。思わず、ラモンはかわいいヤツだなと苦笑。


Ensenadaでラモンとお揃いで買ったローレックス。確か、65ドルの値札があったのだが、ラモンのスペイン語の交渉の末40ドルとなった。



どこで作ったか、とても精巧にできているローレックス。ラモンはアメリカで買ったら200ドル以上だと大喜び、それから帰国まで毎朝お揃いのローレックスを付けてきているかのチェックがはいる。また、毎朝、同僚を集めて、いつものように大声と大げさなジェスチャーで自慢、よほど40ドルのローレックスが嬉しかったようだ。


帰りのティファーナへ向かう道路、左側は国境


道路を境に右側がメキシコ、左側が米国。写真の写りが悪いが、メキシコ側(ティファーナ)は建物がギュウギュウに犇めいているのに関わらず、米国側は閑散としている。


米国へ戻るにはティファーナと国境を境にする米国のイミグレーションを通らなくてはならず、当然ながらのパスポート提示が必要。町は米国にもどる車で溢れ、イミグレーションの前は大渋滞。ちょうど、飛行場のイミグレーションの車版と考えればよい。ティファーナの町の印象はアメリカにはないヨーロッパの雰囲気を感じた、スペインの影響などだろう。


イミグレーションを待つ車への土産売り。乳飲み子を抱えて・・・、国境を越えた米国では考えられない世界。ラモンは僕らには目を合わすな、絶対金をやるなと言いながらも、自分では彼らに何度か小銭を渡していた。



子供達が道路上で遊んでいる、とても危険。あの子達が事故に遭ったらどうするのだとラモンに聞くと、警察は子供が車に轢かれても何もしないと・・・。道路にいるのが悪い。



ラモンとの会話、この国境を越えるだけで豊かな生活ができる。誰がそれを止められるのか?


待つこと、1時間半、車はやっと国境へ。


国境を通り越した途端に景色は一変、一同おもわず

『わー、アメリカだ!』

と笑顔で歓声。

戻る