歯医者2




今日、5月13日はインプラントの手術の日だった。後に後に伸ばそうと、この日を選んだのだがやはりその日がやってきた。まあ、覚悟は決めていが、骨にドリルで穴を開けて・・・となると、やはり空恐ろしい物がある。

先週からも歯医者から何度も電話が掛かってくる。昨日も電話があり、手術の前4時間は絶対に食べ物、飲み物を口にしないようにと。また、帰りは運転は駄目、誰かにたのむこと・・・

12月から通ったこの歯医者さんへは、総額2,200ドル位掛かっている。その内、抜歯は保険が適応されたがそれ以外は自費である。手術まえに、残金を小切手で支払う。

前回の抜歯の時は、局部麻酔であり運転して帰ることが出来たのだが、今回は点滴の全身麻酔(話していることなどはわかる)だった。以前と同じように好きな音楽をウォークマンで聴かせてくれながら、だが!腕には点滴の全身麻酔、左手は血圧計、人差し指には酸素濃度計と鼻には酸素吸入・・・・

これって、本格的な手術じゃないか・・・

所が、その点滴の全身麻酔は打ってしばらくすると、眠くなり。恐怖心や不安感が全然無くなる不思議な物だった。ドリルの音がしても何も不安を感じずに40分ぐらいで手術は終わった。Dr.が言うには『あなたの場合はとても良かったので早く終わった』と・・・。何が良かったのかわからないが。

手術が終わると、看護婦さんが『誰が迎えに来るのか?』と『友人のEdだと』答えると彼女がEdに電話をすると言った。20分位でEdが来てくれると、看護婦さんは僕を車椅子に乗せて駐車場の彼の車まで見送り。

後で考えると、僕が絶対に運転しないよう見届けていたんだと言うことがわかった。

当日は、会社へと予定していたがDr.も看護婦さんも絶対に駄目との事。今わかった事だが、頭が全身麻酔でもうろうとして無理だった。

あの点滴は、麻薬のような、或いは幸福感をもたらす薬剤が入っているのだろう。専門で無いので良くわからないが、不思議な幸福感がした。

従って、明日は家までEdが迎えに来てくれる。いやいや、アメリカの医療は患者の負担(不安、恐怖心)を減らすような色々な手だて考えている、ただただ、『頑張れ!』『我慢しろ!』だけの精神力に訴える日本それとは大いに異なる。また、朝食をお抜いているので、看護婦さんが何種類か希望を聞いて、ゼリーの様なお菓子を食べさせてくれる。これもまた、日本とは違う点だろう。

最後に、看護婦さんが書類に身長、体重、年齢などを記入するので聞かれたとき。年齢の問いに『Fifty』と答えた、『エー、fiftyには見えないわね』と彼女は笑顔、嬉しかったけどここは”飲み屋”では無いので・・・

ここの駐車場に車をおいて帰ることになった。


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