剱岳と立山三山(別山・雄山・浄土山)
●黒部アルペンルートは、行く機会もあるだろうが、剱岳へは、いつ頃行けるだろうか。
そう思うと、今年2001年(平成13年)の夏山は、剱・立山三山へと気持ちが傾いていく。
●立山へのアプローチは、富山側からアルペンルート経由で、室堂へ入りました。
●まずはコースタイムを参考に記載します。
7月19日
大阪発の夜行にて富山へ
富山5:40…8:30室堂8:45…11:45剣御前小屋(昼食)12:30…13:40剣山荘
7月20日
剣山荘4:00…6:50剣山頂(朝食)7:30…9:30剣山荘(大休止)10:30…12:05 剣御前小屋(昼食)12:35…13:10別山…14:10内蔵助山荘
7月21日
内蔵助山荘5:35…真砂岳…6:50富士の折立…7:20大汝山…7:45雄山(神社)8:35…9:25一の越9:40…10:10浄土山…11:30室堂……(みくりが温泉にて入浴)
夜 大阪着
第一日目
●山歩きを始め、アウトドアースポーツは、何といっても天候次第である。
雨が降ってもそれなりの装備はあるものの、明らかに、天候が悪いときに山へ入るのは、いかがなものかと思う。 もっとも、パーティを組んで装備を分担し、日程を調整していく場合には、社会人であれば、なお更、少々の悪天候が予想されても、山中での天候回復を期待して出発してしまうものである。
そこで、いつものように、今回の山行についても @天候の予測 A山小屋の混み具合 を考慮して、連休の前々日の夜行列車にて、一足早く出発することした。
予想どおり夜行列車もすいていた。
みくりが池と別山 | 地獄谷 | 雷鳥坂から見た雷鳥平(沢) |
●みくりが池から地獄谷へ、雷鳥平(沢)のテント場を経由して、雷鳥坂を登る。
視界が悪いと、真砂岳へ直登する大走りへ迷う可能性がある。雷鳥坂の取り付きが判り難いので、要注意。
●剣御前小屋をへて剣山荘へ。この山小屋は珍しく風呂があり、快適である。
まず体を洗い、湯船では肩を触れ合いながら、静かに疲れを癒す。そして、風呂上りのビール、極楽の境地である。一人一畳のゆったりスペースにて、十分睡眠をとる。
第二日目
●早朝、雨具と軽食を持ち、剱岳往復に出発する。快調に高度を稼ぎ、難関の「カニの横ばい」、「カニの縦ばい」も無難に通過できた。頂上に到着。
← カニの縦ばい カニの横ばい ↓ |
|
← 剱岳頂上 |
●今日は、どこの小屋も混雑の極みか。時間の余裕もあり、剣御前小屋まで戻り、別山を経由して、後立山連峰から上る御来光が美しく見ることができる内蔵助(くらのすけ)山荘にとまることにした。
第三日目
●御来光は未明からのガスで、見ることができなかった。次の機会には是非拝みたいものだ。
昨日の別山と今日の雄山、浄土山で、立山三山という。
別 山 | 雄 山 | 浄土山 |
●三日目は、朝からガスが掛かりあいにくの天気でしたが、縦走路では、雲の切れ間から雄大で荘厳な雄山が見え、心洗われる気持ちがします。
視線を室堂方面にやると、なにやらモヤの中に動くものがある。
「久しぶりだなー。」。そう学生時代に朝の槍ヶ岳頂上、展望が悪くガッカリしていたとき、自らの姿がぼんやりと空中に映っているのを見た記憶がある。そのときが最初で、ただ見とれて、手を振って夢中になっていた。
ときどき起こっているはずだが、経験がないとなかなか気づかないものである。今回は、デジカメに撮った。何とかわかるかなーーー。「ブロッケン」現象である。
ブロッケン現象 ( 私の体験から)
@よく見る場所 稜線又は山頂
A気象条件 前方にガス、後方から太陽光線
(なるべく水平に近い角度、虹の発生イメージ)
B時間 朝又は夕刻
虹(後背ともいう。)が今回三重になっており、その中心が私です。 手を頭上から横に動かすと、虹も動く。
●室堂・一の越から雄山までは、アリのように登山者が続いていた。2〜3時間で3000m級の夏山登山が可能な雄山へは、夏山真っ盛りといったところ。
登山者が登るのと反対に一の越へ下り、浄土山へ、その浄土山付近からは薬師岳の堂々とした尾根が悠然と構えているのが見える。黒部の源流を眺めながら室堂へ下った。
なお、一の越から浄土山への往復がお勧めです。浄土山から室堂までは高低差のあるガラ場で、膝が痛くなりました。
剱・立山三山の縦走は、いかがでしたか。
天候に恵まれたのと一日早く出発できたのが幸いしました。
朝食はお弁当を頼んで早く発ち、早い到着を心がけましたので、二日目の行動時間が12時間であるにもかかわらず元気でした。
最終日は、昼前に室堂に着けたので、「みくりが温泉」で疲れを癒し、帰阪しました。
今回の山行の話題は、ブロッケンでした。
ガスが出たとき、注意していれば、きっと見れますよ。あなたも。