平成15年1月1日発行

育成会だより

                   第57号

西脇市手をつなぐ育成会
 会長  竹中 敏文

広報  西脇市大野175
  ワークホームタンポポ内
 

厳しい経済状況下での障害者支援!
                             会長 竹中 敏文
 
 新年、あけましておめでとうございます。
 昨年度は、宿泊訓練ホーム(わっしょい)の施設として、「北田マンション」の寄付受け入れ運動をしてきましたが、結果として受け入れができませんでした。この根本には、市・県・国の財政難が一番の原因だと予想できます。
 ここ数年、新聞等でご承知のように、聖域なき財政再建という名目でどの分野でも予算が削られてきております。福祉予算だけを据え置き、その他だけを削るという訳にはいっていないようです。その他の分野にもそれなりに理由があり、予算を削減するのであれば均一に削ろうというのが今の施策です。
 本年4月からスタートする支援費制度がまさしくこのいい例です。現状と比べると、利用者にとって利用制限が設けられ、結果として個人負担が今までより多くなることがあります。この利用制限は各市町によってまちまちで、財政豊かな市町と財政難の市町とでは利用回数などの内容が違ってきます。
「支援費制度」という名前だけを聞くと、なんだか新しい制度ができ便利になったように思われますが、実は制度の簡素化、国からの補助制度の軽減策です。
 また、平成15年度には、今、県がおこなっている福祉行政が市に移管されます。身近になっていろんな声が届きやすくなるのですが、反面、各市町によって福祉行政がかわってくることが予想されます。各手当なども、市町によっては、今まで、手当をもらっていた人がもらえなくなるといったことが発生するかもしれません。
 育成会としては、今まで通りの支援はお願いするつもりですが、結果として制度などの後退が発生した場合、どのような障害者支援が行えるかを考えますと、金銭的にはバザーなどの充実・親同士での心のケア・ボランティアからの支援・一般市民からの協力……などが考えられます。大きなことをいっぺんに達成できませんが、身近なことから実行するしかありません。
以上のようなことから、やはり育成会組織としては、コツコツとやっていくしかありません。そのためにも、育成会組織の充実と発展、会員全員の協力しかないと思います。
 是非とも、この困難な経済状況下を乗り越える為に育成会活動にご協力お願い致します。
 
 
 
育成会旅行(平成14年11月4日)の決算書

収  入 支  出
社会福祉協議会補助金 150,000 バス代 130,000
参加者負担金(48名) 68,100 チボリ入園料 71,500
育成会負担金 115,800 通行料・駐車代 22,000
    食事代 66,000
    保険代 4,600
    雑費(おやつ代他) 39,800
       
合  計 333,900 合  計 333,900
 

 

社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会
支援費制度に関する緊急要望書
2002年11月15日

 

 社会福祉基礎構造改革は着々と進められ、障害福祉における支援費制度は、来年4月のスタートに向けて最後の調整に入っています。とくに財政的な内容が、9月12日の担当長会議において支援費と利用者負担の基準(案)として示され、制度の全容が明らかになってきました。また、新制度を前提として来年度予算の概算要求がなされています。この段階で概括すると、新制度に対する私たちの不安と疑問は現実になったといわざるを得ません。当初の理念からは、きわめて不十分な内容といえます。知的障害のある人とその家族を代表し、早急な改善を求めて以下のとおり緊急に要望します。 

1、地域福祉の緊急で強力な整備を求める 
2、各種居宅支援事業の急速な充実のために大幅な財政支援を 
3、法内の通所施設の建設の促進を 
4、小規模作業所への支援を持続すること 
5、「地域生活支援センター」の明確な位置付けと強化を

 今後の居宅支援の中心的な支援機関となる「地域生活支援センター」の位置付けを明確にし、設備整備や事務所の維持費についても財源措置を行ってください。また、短期入所事業(ショートステイ)についても、法人運営の「地域生活支援センター」にそのスペースが併設可能とし、地域支援側にも支援費が入る仕組みを作っていただきたい。 

6、本人契約の制度が円滑に進める体制を求める