平成11年12月1日発行

育成会だより

                   第21号

西脇市手をつなぐ育成会
 会長  竹中 敏文

広報  西脇市大野175
  ワークホームタンポポ内
 
平成11年度 東・北播磨・淡路地区知的障害者保護者研修

 21日(日)、天候にも恵まれ、保護者研修会を無事終えることができました。西脇市・西脇社協・ボラアンティアの人には、本当にお世話になりました。心よりお礼申し上げます。また、会員の皆様には、前日の準備から当日の後かたづけまで、ご協力いただき、ありがとうございました。

山川宗計(大阪市育成会地域生活支援センター所長)先生の講演から

講演の中で、印象に残った言葉をいくつかあげてみたいと思います。
・支援するには、その人の問題を熟知していることが必要で、ひとりの人間が記憶できるのは、100〜150人が限界であって、一つの組織でそれ以上の人の支援はできない。・自分は今まで、知的障害というと知能指数のことばかり考えていたが、それよりもむしろ、適応ということを考えていくことが大切である。模範生として、職場適応できていた人が、急に不適応を起こしたことがあり、「金銭面・性・人間関係」の3つの側面から考えていくことが特に必要である。
・「地域」とは、場所と考えているが、そうではなくて、「そこに来てホッと一息つける所」である。親が子どものために遺してやれることは、そういった「地域」を家庭以外に作ってやることである。そのために、人と繋がって活動していかなくてはならない。
・大阪市育成会地域生活支援センターでは、ショートスティやレスパイトとは別に、自立生活のためのプログラムを長期(1年)中期(1〜3ヶ月)短期(1週間)と設定している。利用者は、それを経験することにより、他人を見つけることができている。
・家族支援のサービスを昨年から始めたが、思ったほど利用者がなく、手持ちぶさたであったので、第2・4土曜日にプログラムを組んだ。お仕着せのプログラムでなく、これからは、もっと親が自分の子どもにどのようなサービスが必要なのか、正しい選択をするために、勉強していく必要があるように思う。

パネルディスカッションの話題から

午後からのパネルディスカッションでは、「作業所の運営について」話し合いました。
パネリストから
・作業所の果たす役割として、ただ単に作業をするところでなく、生活の場・生きがいの場にもなっている。
・作業所の抱える問題はありますが、指導員の確保・資質向上の機会については、いつも悩んでいる。助成金がもう少しあれば、指導員の待遇も良くなるのではないかと思う。
アドバイザーから
・県育成会でもいろいろ取り組んでいるが、それぞれの地域でもっとまとまっていかないと県は取り組んでくれない。近隣の作業所間で、ネットワークのようなものを作ることが大切である。
・作業所を法人化するのか、そのままの体制でいくのか、今大きく問われている。行政は単なる「仲良しグループ」のようなものには金を出さない。長く存続させるために、作業所を設立したものが考えていかねばならない。



育成会の会費納入と入会の勧め

 昨年まで、育成会に在籍されておられましたKさんが、尼崎市へ引っ越しされ、尼崎の育成会に入会しようと申し入れたところ、小学1年から今まで(中学3年)までの会費40万円を払っていただかないと入会できないと言われたそうです。もちろん育成会に入会していないと、学校卒業後、尼崎の施設・小規模作業所には、入所できないそうです。
 しかし、それまでに他の育成会に入会していたら免除するとのことで、今回、西脇市手をつなぐ育成会の在籍証明書を発行することになりました。(昨年、宝塚の施設を見学に行かれたときも、尼崎と同様、小学1年からの差額を払わないと入会できないそうです。) もちろん、西脇市の小規模作業所も育成会会員であることが入所資格になっております。また、現在、他の施設に行っておられる方も今後このようなことを言われることがあると思います。これから、全国的に育成会が法人化されようとする動きになってきております。法人化の中で、育成会会員が出資者会員になっていくと思います。どの育成会にも入会していない方は、是非この際、入会をおすすめします。

 

新年会のご案内

   とき    平成12年1月9日(日) 午前11時〜
   ところ    ワークホームタンポポ
   会費   一人 1.500円 
                多数の参加を待っています