■へ〜そうなんやA (クリスチャン新聞より転載)
「一万円札のあの人」の話 |
5千円札にクリスチャンの新渡戸稲造が出ていたのに樋口一葉に代わるとか。 一万円札は福沢諭吉のままなので不公平感が残るが、 この慶応義塾を興した明治の教育家、案外知られていないのだが、 キリスト教と深い関係にある。 今から130年も昔のこと、英国からA・C・ショーという宣教師が来日、 宿泊先に困っていたこの青年にすっかり惚れ込み、 なんと住居まで建てあげたのが福沢諭吉だった。 場所は現在の東京都港区芝三田、慶応義塾の敷地内にある。 ★従来キリスト教排撃論者と言われていたのに、福沢諭吉はショーの人格を信頼し、 その宣教師館でキリスト教を教えることを許可したばかりか、 長男一太郎や2人の娘の家庭教師も依頼。 その影響で、子ども達のうち3人は成人してクリスチャンとなった。 ★ついでに言うと、ミッションスクールでも何でもない慶応義塾の敷地内の その宣教師館で明治8年、8人の青年が洗礼を受け、 そのうちには尾崎行雄ら3人の慶応義塾生がいたことも驚きである。 ★福沢諭吉と宣教師ショーとの篤い交友は晩年まで続いたという。 ところで、宣教師ショーといえば、 あの長野県軽井沢の名を世界中に知らしめた人物としても知られている。 1885年(明治18)、伝道旅行の途次、 たまたま立ち寄った軽井沢の美しさに魅せられた病弱のショーはこの地を避暑地と定め、 宣教師仲間にも広く紹介したことから「軽井沢」の名は避暑地として国際的に知られるようになった。 |