■お父さん出番ですよC (ホザナ通信 2003年7月号より)

 
  爽快な夏の気分を満喫できるシーズンがやってまいりました。

 皆さんは、この夏、どのようにお過ごしになりますか。

 夏休みに入り、子供達が24時間家にいることは、

 ある面、私達親が子供達を通して試されているように感じます。

 子育ては親育てですね。お互い、親子のコミュニケーションを楽しみましょう。



  さて、今月のお話。

 「お願いだからいい子になってくれ」と言われ続けて育った子供がいました。

 見事にぐれてしまい、親にも学校にも政府にも反抗する人となりました。

 どうしてでしょうか。それは、この子が素直だったからです。

 え? 逆じゃないかと思われますでしょう。いいえ。

 「お願いだからいい子になって」という言葉の裏に、

 この子は「なぜならおまえはいい子じゃないから」という

 メッセージを受け取っていたのです。

 だから、その通り素直に「悪い子」になったのでした。



  子供は親の本音を見抜く天才です。

 私は和菓子が好きです。

 春は桜餅にかしわ餅、夏が近づくとわらび餅やくず餅が和菓子屋の前に並びます。

 6月のある暑い日、よく冷えたくず餅を買って家に帰りました。

 「お〜い、みんなのためにくず餅を買ってきたぞ。さあ、食べよう!」といいました。

 子供達も喜んで集まってきましたが、長男が一言言いました。

 「みんなのためでちがうやろ。お父さんが食べたかったんやろう。」「…。」

 一本取られました。

 さすがに息子、私の本音をすかさず見抜きました。



  子供の感性は鋭いです。親の言葉や態度の表面的意味だけではなく、

 その背後に隠されている本音を、身体全体で感じ取るようです。

 そして、その本音のメッセージに従って成長してしまうのようです。

 ごまかしはききません。

 私達が子供をどう評価しているのか、彼らはそれを的確に察知し、

 それを無意識の「命令」として受け取るのです。



 ◆こんな問題もできないのか⇒おまえは馬鹿だ。馬鹿であり続けろ。

 ◆本当は男の子が良かったな⇒女らしくなってはいけない。

 ◆疲れてるんだから、一人で遊びなさい⇒人には近づくな。一匹狼でいろ。

 ◆おまえがいなきゃ新車が買えるんだが⇒おまえは生きていちゃいけない。

 ◆おまえは俺がいないと何もできない⇒自分で何もしないで助けてもらえ

 ◆どうせ長続きしないんだろう⇒何でも途中で投げ出しなさい。

 ◆できすぎ君を見習いなさい⇒おまえはうちにはいらない。

 ◆泣くな、うるさい⇒感情は素直に出しちゃいけない



  親のこんな口癖に隠されたメッセージが

 子供達の生き方の鋳型になっていきます。

  さて、お父さん。

 あなたを造られ愛しておられる天のお父さんである神様は、

 あなたをどんな目で見ておられるのでしょうか。


 ◆あなたは高価で尊い。わたしにとって大切な大切な、代わりのきかない存在だ。

 ◆あなたが何をしてもしなくても、またどんな性格でも、あなたは私の大切な子ども。

 ◆お前のためなら死んでも惜しくない。実際、一度死んだよ。

 ◆わたしは永遠の昔からお前の誕生を計画し、その時を待っていたんだ。

 ◆あなたには、あなたでなければならない使命を用意したよ。

 ◆あなたには山をも動かす可能性が眠っている。

 ◆たとえあなたの目には問題、逆境、不幸に見えても、それはあなたの宝になる。

 ◆たとえわたしを冒涜しても、わたしはあなたを赦す。

  だからわたしの前では正直でいておくれ。



  こんなメッセージを天のお父さんは、あなたに贈っているのです。

 一人部屋でじっくり味わうとウルッ…と来るのではないですか。

  そして、私達の子供達も、神様の目にはそう映っているのです。

 ならば、私達も神様の視点で子供達を見つめたいと思います。

 この夏、是非子供達にそんなメッセージを送ってあげて下さい。

 健闘を祈ります。