2008年3月号

☆「THINK BIG」☆

  花信しきりに至るの候となりました。

 みなさん、いかがお過ごしですか。

 私は3月末に教会のメンバー12名とフィリピン宣教キャンプに行ってきました。

 今年で5回目になります。

 首都マニラから北北西にバスで12時間ほど走った

 プロ・サンドミンゴにある寒村がキャンプ地です。

 そこで多くのことを体験してきました。

 そんなこともあってホザナ通信3月号の発行が4月になってしまいました(-_-;)。
        
   さて、先日私は「現代のヒーロー、ベン・カールソン」という本を読みました。

 日本にも天才的な技術によって世界的に

 「神の手」を持つ外科医として知られた医師がいますが、

 アメリカ人医師として有名なのがベン・カールソン(小児脳神経外科医)です。

 彼を一躍世界的に有名にしたのは、

 後頭部が結合したシャム双生児を分離する大手術でした。

 それだけでなく、他の医師から見放された

 多くの子ども達の命を救ってきたのです。

  彼はデトロイトの貧しいアフリカ系アメリカ人の家庭に生まれました。

 小学校時代はクラス一の劣等生で、

 クラスメートから「アホ」と呼ばれていたのです。

 彼自身も自分をそのように思っていたのでした。

 ところが母親はこのあまりに成績が悪いビルを何とかしたいと思い、

 毎日本を読むこと、読書感想文を書くことを要請したのです。

 母親の頑固さをよく知っていたビルは反抗せずにその通り実行しました。

 ここから彼の才能と人生が切り開かれていくのです。

 読書で得た知識が、学校の先生に認められるようになりました。

 彼はどんどん自信をつけ、

 やがてクラスの優等生になっていきます。

 そして遂に世界的に有名な医者になっていきました。

  そんなベン・カールソンが各地で講演をするときのテーマは

 「THINK BIG」です。


 「」talent(才能)

  神様は一人ひとりに才能を授けている。

 特別な才能というのではなく、私たちは皆、何かしら得意なものをもっている。

 人には骨折りと思えても、自分には楽しく思えることがある。

 そういう才能を見つけ、磨くことです。


 「」honesty(正直)

  イエール大学の時に次席で卒業したクラスメートがいた。

 彼は非常に優秀な成績でしたが、正直な学生ではありませんでした。

 良く規則を破ったのです。

 特に試験の時は不正行為をしました。

 結局、全クラスメートの内、医学部に入れなかったのは、彼一人だけでした。


 「」insight(洞察)

  洞察は、あなたが目指すところに

 既に到達している人の話に耳を傾けることからでも得られます。

 知者ソロモンはこう言いました。

 「賢い人とは、他人の成功や失敗から学べる人である。

 それができないのは愚かな人である」と。


 「」nice(親切)

  人々に親切でありなさい。

 あなたの親切は初めはいぶかしがられるかもしれませんが、

 分かってもらえると、たいがい相手もあなたに親切にしてくれます。

 人が親切にしてくれ、自分も人に親切であるとき、

 より多くのことが成し遂げられるのです。


 「」knowledge(知識)

  知識は、人としてのあなたの価値を更に増してくれます。

 このことについて、ソロモンは次のように言っています。

 「金も、銀も、ルビーも素晴らしい。

 しかしこれらよりもはるかにまさる宝として蓄えられるべきは、

 知識、知恵、そして知力である」と。


 」book

  本が成功へのきわめて有効な手立てであることは、

 私がいちばんよい例ではないでしょうか。


 」in−depth learning(深く学ぶ)

  知識と知力を増すための学びは、浅い、表面的な学びと対照的なものです。

 表面的な学びとは、試験の前だけの詰め込み勉強です。

 試験では良い点が取れるかもしれませんが、

 3週間もすれば、頭の中には何も残っていないことでしょう。


 「」God(神)

  人々を愛し、隣人を大切にして、

 自分が周りの人にとって有用な存在であるように、

 神から与えられた才能を伸ばしていって奉仕の生活をする。

 こうした敬神的な信念に基づいて生活するのはまったく正当であることを、

 私たちは人々に明確にしていく必要があります。


  そして彼は講演を次の言葉で結びます。

 「みじめな環境におかれて閉塞感を覚えている若者達に対し、

 彼らの理想の人物像をつとめることは、私の義務だと感じています。

 不利な環境を克服した人物の見本になることは、

 他の何にも増して私が願うところです。

 なぜなら、若い人たちに私は次のことをはっきりしてほしいと思うからです。

 夢を大きく持ち、神様に助けを求めながら歩んでいくとき、

 夢は現実になることができるのだ、と」


  私たちはベン・カールソンを通して、

 環境が人生を作っていくのではなく、

 その人の内面の選択と決断、

 信念が人生を創造していくことを学びたいですね。

                      教会学校教頭 新谷和茂