■さわやか家族関係 (ホザナ通信 2003年11月号より)



男女の違いについてD

  よく「男はプライドの生き物」って言われますよね。

 「男性のウルトラマン思考」っていうのにも以前触れました。

 それは「大切な人を守りたい」という生得的な願望が男性にはあるからだと言われています。

 そんな願望を持っていてくれるなんて、

 私たち女性の立場から考えるとうれしくてたまらないことですよね。

 それなのに案外その女性自身の手で、

 そのすてきな願いを壊してしまっていることがあるってご存じですか?


  例えば、「隣のご主人、結婚記念日に奥さんを旅行に連れて行ってあげたんですって」って

 家で言ったとしますよね。

 本人はただ、ご近所の情報を話しただけに思っていても、

 それを聞いた旦那さんは、

 急に不機嫌になって「それなら隣の嫁になればいいだろ!」とケンカ勃発。

 それは奥さんの言葉から「あなたは旅行にも連れて行ってくれないダメな夫よ」と

 言われたように感じてしまうからなんです。

 男性は本来、自分が守りたいと思っている女性から応援してもらいたいと思っています。

 ですから応援団長であるべき女性から軽蔑されたり、

 責められていると感じると、女性が想像する以上に傷ついてしまうものです。

 女性の側にそんな気がなくても、

 男性の心は意外と繊細であるということを覚えておく必要があります。


 男性にとっての致命傷は「あなたってダメね」と評価されること。

 なぜかと言うと、見下されたり傷つけられることが重なると、

 命がけで女性を守ろうという気力をなくしてしまうからです。

 そうしたらもうウルトラマンは存在意義を失ってしまうでしょう?

 それは「あなたなんていらないのよ」というのと同じ意味になっていくんです。

 逆に男性のパワーの素は何かおわかりですか?

 それは大切な人、愛する人から「あなたって素晴らしい」と言われること、

 認められること、ほめられることだそうです。

 「俺がこの大切な人を守っているんだ。喜ばせてるんだ」ということが

 何よりの力になるんですね。またがんばろうって。


  コミュニケーションの中で「何でこうなるの?」という結末になる時、

 「どうして相手がそんな反応を示したのか」を推し量ることは

 実はお互いの関係をよりよくしていくためにとても大切なことです。

 「相手をそんな気持ちにさせた原因」がどこにあるのか、

 男性と女性の感じ方の違いを知ることがその鍵になってくれたらと思っています

  (決して裁き合うネタとしてではなく)。