■さわやか家族関係 (ホザナ通信 2003年8月号より)



男女の違いについてA

  今月も引き続き男女の違いについて、

 お互いに知り合う時にしたいと思います。


  夫婦にとって「コミュニケーション」ってすごく大事なことですよね。

 きっとそれはお互いに、それなりに感じていることだと思います。

 けれど、その「コミュニケーション」の大前提が、

 男と女で大きく違っているのをご存じでしょうか?

 「みなさんにとってコミュニケーションとは何ですか?」という問いに、

 男性の多くは「伝達」とか「会話」などと答えました。

 けれどある女性は「一緒にいること」と答えたと言います。


  男性にとって、コミュニケーションとは

 「自分の伝えたいことを、伝えたい時に、なるべく簡単に省略して、

 結論だけを一方的に伝えること」である場合が多いものです。

 物事を発言する前に、自分の中で分析して結論を導き出す。

 そしてそれだけをストレートに表現してしまう。

 奥さんに突然「転勤する」と言ったり「今日仕事休むぞ」という具合に。

 それまでのプロセスというものは、自分の中で片づけてしまうものだからです。



  でも女性は違います。

 女性にとってコミュニケーションとは「自分の存在を確かめること」のようなものです。

 コミュニケーションをとることによって、安心や平安を感じ、

 それが「幸せ指数」を決めるといっても過言ではありません。

 コミュニケーションによって、「愛しいパートナーと人生を共有している」という実感を得るからです。

 彼女たちにとっては、伝達の中身はさほど問題ではないのです。

 その時間、そのプロセスを共有しているということが大事なのです。

 だから「いつでもどこでも」コミュニケーションをとりたがります。



  こうなると男性は一生懸命コミュニケーションをしているつもりでも、

 女性にとっては全然満足いかない、という場合が起こってきます。

 けれども、これはどちらか一方が悪いということではありません。

 このコーナーで取り上げる男女の違いについてはいつもそうですが、

 そんな風に考えていることが多い、ということだけであって、

 お互いがそれを知って、合わせあっていく。

 相手の気持ちや考え方を少しずつ理解しようと努力していく、

 そんなヒントになって欲しいと思っています。

 一方的に、男性に「もっとコミュニケーションしろ!」って言うのは酷ですし、

 だからといって女性に我慢を強要するのも違いますよね。

 お互いを知り合うことによって、

 少しずつ少しずつ、

 二人の距離が縮まっていけばうれしいなぁと思います。