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太極拳とは

太極拳はもともと道家の精神修養と気の鍛錬のための武術で、気と筋骨を鍛錬して精神と身体の機能を高めていくものである。その理想境地は「天人合一(てんじんごういつ)」というものである。

 
 1. 起源

○古代中国で養生術の発達した背景

 神を持たない文明(現世主義) 思想…不老長寿…錬金術・養生術

○拳法としての太極拳の成立は宋末と言われており、健康法(養生法)としての太極拳の一般人への普及は清末以後

 

 2.種類

  太極拳の種類は陳式太極拳、楊式太極拳、呉式太極拳、孫式太極拳などいくつかの流派に分かれている。又1956年伝統太極拳から整理されて誰でもできる簡化24式など健康用太極拳がある。さらに1990年の北京アジア大会から太極拳が正式な国際競技種目となっている。

3.特徴
 心静体松、柔穏自然、連綿不断、動中求静、自己をコントロールし、動作を導くこと に重点がおかれ、人々はこれを内家拳とも称している。

○「調身」、「調息」…「練意」…「調心」、「練気」

 

 4.理論

  ○陰陽・五行説

  ○経絡論

  <太極>という名称は古典『易経』の「易に太極あり、これ両儀・陰陽を生じる」に 始まる。古来中国では、すべてのものは陰と陽から成り立ち、それが補い合い、循  環しながら調和してゆくものであり、つまり万物の本質のあり方は陰陽の運動・変化 である、と見る。この陰と陽をうみだすもの、包み込むものを『太極』と名付けてきた、中国の伝統的な養生術(気功・太極拳)は、中国医学の陰陽説と同じ理論に基づき、経絡説と同じ源流を持つものである。


5.身体観

○心身合一(身と心の調和、融和)

○天人合一(身体と自然が一体になる)

東洋身体観:太極拳はまさにこの「天人合一」という哲学理論に基づき、自然と調和を追求することを重んじ、道教の「道法自然」の弁証思想と儒教の「中庸之道」の処世哲学を有効的に融合させていると考えられる。太極拳の奥義は内外を兼ね備えることにある、その内にも二つの意味があり、一つは気に体表される身体内部の鍛錬で、もう一つは徳の修養である。

6.効果

「医療健康体育」+「自己健康管理法」+「生涯体育」

○「意念」重視=「意念体操」(「動禅」)

○運気法と陰陽・循環の考え方

・全身運動による運動効果…体力増進

・心理的解放感による運動効果…ストレス解消(心身の緊張をほぐす)

・大脳の沈静化による運動効果…アルファー波、潜在能力の活性化、「動禅」

・自律神経のバランス回復による運動効果…慢性病の治療など

・経絡の疎通による運動効果…気血調和、臓腑協調

・腹式呼吸のため横隔膜がよく動く…内臓器官のマッサージ効果