クラッベ病の造血幹細胞移植療法について、
主治医と移植の担当の医師より受けた説明のまとめ
(当時のメモをもとにまとめています)
1.できるだけ早くて可能性の高い順に可能性を探る
HLAの検査は1週間で結果が出る。その後再度検査する。ここまでに2〜3週間。ドナーが完全に合った兄弟ならば早ければ1ヶ月程度後に移植ができる。
いなければバンクを探す。登録から3〜4ヶ月(半年くらい)かかる。国内がなければ海外のドナーを探す。但し費用は数百万かかる。それでもだめならできれば避けたいが、臍帯血バンク。臍帯血は拒絶が起こりやすい(特に代謝異常の場合おこりやすい)。臍帯血は、長男まあくんの場合バンクに一致するものがあるので、一番早くできるが一番可能性が低いという選択枝だった。
※うまく行けば、移植後2〜3週間で骨髄の細胞が増えてきて、ドナーのものに入れ代わる。うまく行かないとき(拒絶)もけっこうある。2〜3週間で本人の骨髄が回復してくる。つまり、2〜3週間後に骨髄をとりだして調べることによってでしか結果はわからない。キメラといって、両者の骨髄が混ざった状態になることもある。1〜1年半後に回復してしまった例がある。代謝異常の場合、キメラでも効果は期待できるとのこと。
そのため、前処置は一般の骨髄移植(白血病などによるもの)よりは弱めに行うといわれた。
2.移植にともなうリスクについて
抗癌剤
身体に毒である(分裂している細胞を殺す薬なので)。
不整脈がおこることもある。
痙攣がおこることもある(脳への影響)。
間質肺炎(肺の細胞自体が炎症をおこす)。
粘膜障害(口や腸など)がおこる(腹痛の可能性がある)。
不妊の可能性大(99%といわれた。)。
免疫抑制剤
抵抗力が落ちるので感染の恐れが出てくる。
中耳炎、虫歯、皮膚の持病などがある場合、治療してからでないと、そこ
からの菌などが身体に回って、最悪の場合、敗血症をおこすことがある。
ふだん自分が持っていても悪さをしない菌が立ちあがって悪さをする。
出血性膀胱炎になる可能性がある。
腎臓に障害が出てくる場合がある。
肝機能が悪くなることがある。
白血球・赤血球・血小板がなくなっていくので、輸血が絶対に必要。
白血球がへると感染しやすくなる。
GVHD(移植片対宿主病[いしょくへんたいしゅくしゅびょう]) ⇒自分としては「モスラ対ゴジラ」?みたいなイメージ
HLAの型が合っていても血液系が他人になって身体を攻撃する場合がある。
皮膚が赤く、日焼けのようになる。黄疸が出る。下痢になる。
慢性のGVHDになる場合がある。
免疫抑制剤をのみ続ける必要が出てくる。
死ぬ場合もある。
二次ガン 正常な細胞が痛むことにより、何年か後に発ガンする可能性が高くなる。
ホルモンのバランスが崩れることにより、成長に影響が出る(身長・二次性徴など)。