ひでくんの状態

 ひでくんは1997年8月30日に生まれた。頭から産まれ出ようとせず、顔から出ようとしたため、額とあごが引っ掛って出られなくなった。口から出ようとしたと云う説もある(家族の中で一番のおしゃべりだからか?)。「このままではお母さんも赤ちゃんも危険になる」と医師に言われ、おとうさんは帝王切開の手術の承諾書類にサインした。大きかった。大病も無く元気に育っていた。おだやかな顔つきで女の子みたいだった。物心つき始めたころに兄のまあくんが発症したため、兄の靴をそろえたり、物を取ってきたりと、献身的だった。とても優しく思いやりのある子に育ったと思う。幼稚園の先生からも、「ひでくんは絶対に周りにいる人を悲しませたりしない、周りの人を幸せにしてくれる子だ」とまで言ってくれていた(親バカだ)。
 5歳10ヶ月を過ぎたころ、捕虫網の中のバッタがどこにいるのかすぐに判らなかったり、ゆっくり飛んでいるトンボを、途中で見失ったりすることに気づいた。愕然とした。検査結果の出る直前だっただけに、病気でないことを祈るような気持ちで見ていた。7月9日、主治医から、検査結果の説明があった。ひでくんもクラッベ病だった。可哀想で仕方がなかった。人目もはばからずに泣いた。先生方が席を立った後も、看護師さんが、しばらくいろいろ話をして下さった。看護師の仕事の尊さを感じると共に、ありがたく感じた。

@ 発症まで(兄の病気が判ったため、早期に確定診断が出せた・0〜6歳)

トップページへ戻る

Copyright c 2005 Taiju-makuhide, All Right Reserved

トップページへ戻る