テルル tellurium Te mp=449.5ºC bp=989.8ºC
硫黄と同族なので、硫化鉱中にTe^2-として少量含まれる。このあたりは金属と非金属の境であり、銀灰色の金属テルルは、もろく(延性や展性をあまり示さない)半導体である。また、結晶構造は六方晶系(テルル構造)で、Teの長い鎖状構造(Te-Te2.84Å，∠TeTeTe103º)をとるところなどは非金属ともいえる。空気中で熱すると青緑色の炎をあげて燃えて、SeO₂になる。単体、化合物とも有毒なので気をつけよう。

酸化テルル TeO₂ mp=733ºC bp=ºC
二酸化テルル(tellurium dioxide)ともいい、亜テルル酸塩H₂TeO₃の無水物ともいえる。無色の正方晶系結晶で各Teに結合している４個のＯは３角両錐形の赤道面の２頂点と軸方向の２頂点をしめ、それぞれのＯ原子は隣接Teにも結合している。 水に不溶の両性酸化物で、強酸と反応して塩基性塩を、強アルカリでは亜テルル酸塩を与える。