ケイ素 silicin 14Si=28.09

Si ケイ素 silicon Si d=2.33 mp=1410ºC bp=2355ºC
天然には遊離の状態では産出しないが、二酸化ケイ素(石英)・ケイ酸塩として地殻中に多量に存在する。 灰色の金属光沢をもった結晶で半導体である。ダイヤモンド構造でモース硬さ7.0。 常温の空気中では安定だが酸素とは400℃で反応し、二酸化ケイ素を生成する。 水、無機酸には不溶だが、水酸化アルカリ水溶液には水素を放って溶ける。


SiO2 二酸化ケイ素 silicon dioxide SiO2 d=2.65 mp=1550 bp=2950
鉱物としては、石英quartzだが、きれいなものは水晶crystalとよばれる。多くの多形が見出され、代表的なものは,低温型の石英(三方晶系,いわゆる水晶)、高温型石英(六方晶系)、トリディマイト(斜方晶系,六方晶系)、クリストバル石(正方晶系,立方晶系)の他に非晶質の石英ガラスやコロイド状のシリカゲルなどもある。 SiO2は水や酸にはほとんど溶けないが、熱アルカリやフッ化水素酸には溶解する。また低温型石英の結晶は温度係数の小さなピエゾ効果をもつことから,水晶発振子として大量に使用されている.


ケイ酸ナトリウム sodium silicate Na2siO3 d= mp=ºC bp=ºC
二酸化ケイ素と炭酸ナトリウムを1400℃程度で融解し、加圧下で熱水に溶かしてつくられ、メタケイ酸ナトリウムNa2SiO3やオルトケイ酸ナトリウムNa4SiO4などが知られている。 水に易溶で水溶液はアルカリ性。酸を加えるとゲル状ケイ酸が得られる。どの塩の濃厚溶液も粘性が大きく、それらの混合物の水溶液を水ガラスといい、空気中で乾かせばガラス状となる。硫酸銅などの結晶を入れると、金属イオンのケイ酸塩が不溶性のため、ケミカルガーデンができる。


Si 炭化ケイ素 silicon carbide SiC d= mp=ºC bp=ºC
六方晶系の無色透明の結晶であるが、不純物により着色する。酸には侵されないが熱アルカリにより分解する。 エネルギーギャップ3eVの半導体で、炭素などを加えて抵抗を下げた焼結体は空気中高温で用いる発熱体ととい利用される。この際、発熱体表面には酸化ケイ素膜が被覆膜として形成され、以後の酸化を防止する。 硬度がダイヤモンドに次いで高いので研摩材や切削工具になる。カーボランダム(Carborundum)は商品名である。

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