マグネシウム 12Mg=24.31

Mg マグネシウム magnesium Mg d=1.74g/cm3 mp=684.8ºC bp=1090ºC
マグネサイトMgCO3などの炭酸塩のほか、ケイ酸塩、硫酸塩などとしても産出するだけでなく、海水中にも1.29g/dm3含まれ重要な資源となっている。植物中にはクロロフィルの中心金属イオンとして存在している。金属を得るには融解塩電解がおこなわれる。延性に富み、箔や針金になるが、空気中では表面が酸化される.高温では強い光を放って燃えるので昔は写真のフラッシュに使った。マグネシウム合金は、密度がアルミニウム合金の約2/3で実用金属材料中最も軽く、主として航空機用材料として注目されてきた。


MgCl2 塩化マグネシウム magnesium chloride MgCl2 d=2.33g/cm3 mp=714ºC bp=1410ºC
無水塩は無色の六方晶系結晶で吸湿性がある。気体分子は直線状である。 六,八,12水和物があるが,−3.4〜116.7℃では六水和物MgCl2•6H2O(Mg(H2O)6]Cl2)が安定。これは無色の単斜晶系結晶で、密度は1.56g/cm3で潮解性、苦味を持ちにがりの主成分として豆腐の凝固剤や金属マグネシウムの製造原料、融雪剤などとして用いられる。


MgSO4 硫酸マグネシウム magnesium sulfate MgSO4 d=2.70g/cm3 mp=1185ºC
無水塩は無色の斜方晶系結晶。カルシウムなどのアルカリ度類金属が不溶であるのに対して溶解度は26.9g/100g水(0℃)と異なる。一,六,七,12水和物があるが、室温で安定なものは七水和物で、実体は[Mg(H2O)6]SO4・H2O。融点は67.5℃で風解性がある。苦味があり緩下剤などに用いる。


MgCO3 炭酸マグネシウム magnesium carbonate MgCO3 d=3.04g/cm3
天然には菱苦土鉱(magnesite)として産出する。 方解石CaCO3と同様に無色の三方晶系結晶である。600℃でMgOとCO2に分解する。 水に難溶。マグネシウム塩水溶液に二酸化炭素を通じながら炭酸ナトリウムを加えると、13.5〜50℃では三水和物MgCO3・3H2Oが得られ、100℃で結晶水を失って無水物になる。 なお,マグネシウム塩溶液に炭酸ナトリウムを加えて得られる水酸化物塩mMgCO3・nMg(OH)2・xH3Oを俗に炭酸マグネシウムとよぶこともある。


MgO 酸化マグネシウム magnesium oxide MgO d=3.58g/cm3 mp=2830ºC bp=3600ºC
白色の標準にも用いる粉末で、苦土(magnesia)ともいう。 空気中に放置すると水や二酸化炭素を吸収して徐々に水酸化炭酸マグネシウムになり、 水にはわずかに溶けて発熱し、水酸化マグネシウムになる。 また、酸やアンモニウム塩溶液に溶ける。融点が高いので、炉材・耐熱材の重要成分である。


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