ヨウ素 iodine 53I=126.9

I2 ヨウ素 iodine I2 d=4.93 mp=113.6ºC bp=184.4ºC
ハロゲン元素の1つ。ドイツ語のjodを音訳して沃度(ヨード)とよんだこともある。天然にはチリ硝石中(主成分NaNO3)にヨウ素酸塩(約1%)として,また海藻,海産動物中に主に有機化合物の形で存在する。工業的にはかん水中のヨウ化物を塩素で酸化する。紫黒色で、金属光沢のある斜方晶系結晶でI3分子からなる分子結晶である。融点付近では蒸気圧が大きく、急激に加熱しないかぎり融解せずに昇華する。液体は反射光で褐色。透過光で赤色。気体は紫色で特異臭があり、2原子分子I2からなる。有機溶媒によく溶け、アルコールやエーテルでは褐色、四塩化炭素、クロロホルム、二硫化炭素では紫色溶液となる.化学作用は塩素,臭素に似てそれよりも弱い.酸素とは反応しない。水素とは高温でヨウ化水素HIを生成する。ヨウ化カリウム水溶液には三ヨウ化物イオンI3-をつくって溶け、デンプンと作用して深青色を示す(ヨウ素デンプン反応)。吸いこむ・飲みこむと猛毒.目,皮膚を強く刺激する.


KI ヨウ化カリウム potassium iodide KI d=3.12 mp=680ºC bp=1330ºC
岩塩構造の無色の結晶。気体分子ではK-Iは3.05Å. 水によく溶け、エタノールにも溶ける。ヨウ素はI-と結合してI3-となって溶ける。


KIO3 ヨウ素酸カリウム potassium iodate KIO3 mp=560ºC
ヨウ素酸イオンは、Iが頂点の3角錐形。酸化剤として用いられ、可燃物を混ぜて加熱すると爆発する。亜硫酸水素ナトリウムと時計反応に使われる。


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