水素1H=1.008 hydrogen

水素 hydrogen H2 mp=-259.1ºC bp=-252.9ºC
水素の単体H2は、無色無臭の気体で見ただけではあるのかどうかよくわからないが、可燃性で爆発しやすい(爆発限界が広い)ので、取り扱いには注意が必要。水にはほとんど溶けない。水素には高温になると多くの元素と化合して、相手を還元する(還元剤としてはたらく)。クリーンエネルギーとして注目を浴びているが、かさばるのでニッケルに吸蔵させるなど貯蔵方法に工夫がいる。水素の化合物は、基本的に相手側の元素で解説するが、ここでは水素化合物の特別な名前をいくつか紹介する。
14族15族16族
CH4 methaneNH3 ammoniaH2O water
SiH4 silanePH3 phosphineH2S hydrogen sulfide
GeH4 germaneAsH3 arsineH2Se hydrogen selenide
SnH4 stannaneSbH3 stibineTeH2 hydrogen telluride

NaH 水素化ナトリウム sodium hydride NaH d=0.92g/cm3
本来は白っぽい粉で、Na+とH-(水素化物イオン)からなる強力な還元剤である。ラベルに油性(in oil)とあるのは、、あまりに水分と反応しやすいので油をしみ込ませているという意味である。水とは爆発的に反応し水素を発生する。


D2O 重水 deuterium oxide D2O d=1.1g/cm3 mp=3.82ºC bp=101.42ºC
2Hのことを重水素deuterium(記号はD)というので、D2Oと書く。
分子量が20であることに注目しよう。
密度も1リットルが1.11kgなので、1.11g/mlと水よりも重い。
Q どのようにして作るか考えてみよう。


CDCl3 重クロロホルム chloroform-d CDCl3
NMRで試料の1Hのスペクトルを調べるときに、溶媒に1Hの原子があるとじゃまになるので、このように重水素化(D化)した物質を溶媒として使用する。

戸 棚 サンプル 周期表 索 引